ランボルギーニ最後の純エンジン車
ランボルギーニは、新型ウラカン・ステラートを12月に発表する予定だ。オフロード仕様のウラカンの派生モデルで、内燃エンジンのみを搭載したランボルギーニの最後のモデルとなる。
【画像】オフロードも走れるスーパーカー【ランボルギーニの試作車と現行モデルを写真で見る】 全57枚
12月1~3日にかけて米マイアミで開催されるアートフェア「アート・バーゼル(Art Basel)」で、ウラカン・ステラートの実車が公開される見込み。
今年、ランボルギーニのラインナップにウラカン・テクニカとウルス・ペルフォルマンテが加わったが、次の新型車を機に、約70年にわたる同社のピュアスポーツカーに終止符が打たれることになる。
ランボルギーニ・アヴェンタドールの後継車は、PHEVとして2023年にデビューする予定である。引き続き大排気量のV12エンジンを搭載し、新たにハイブリッド要素を加えることで、現在のモデルよりも大幅にパワーアップすると言われている。
その登場を前に、同社にとって最後の純エンジン車となるウラカン・ステラートが有終の美を飾る。2019年に公開されたコンセプトモデル「ステラート」をベースとするモデルで、以前に雪の中でテストされているのが目撃されている。
発売されれば、オフロードにも対応するスーパーカーという、特異なセグメントに投入されることになる。
このモデルについて以前、ランボルギーニCEOのステファン・ヴィンケルマンはAUTOCARにこう語っている。
「当社は通常のフィールドから飛び出してプレーしなければなりません。スーパースポーツカービジネスにおいて、これまで見られなかった特別なことをする素晴らしい機会を得たと思います」
カウンタックLPI 800-4のようなレトロな雰囲気のモデルよりも、このような「予想外」のクルマのほうがCEO自身にとって面白いか、との質問に対しては次のように答えた。
「もちろん。レトロなクルマもたまにはいいでしょう。カウンタックは素晴らしいものだったと思います。でも、わたし達は前を向かなければならないのです。大きなフロントガラスと小さなバックミラーが必要なのです」
「歴史を理解し、過去に何が起こったかを調べることは重要です。しかし、わたし達は革新的でなければならず、破壊的でなければならず、常に予想外でなければなりません」
今までにない特別なモデルを
2020年にランボルギーニCEOに復帰したヴィンケルマンが、歴史にインスパイアされた限定生産モデルに無関心であることは、よく知られている。昨年のカウンタック発表の際、彼はAUTOCARにこう話している。
「わたしは、レトロなクルマは絶対に作らないという考えで会社を辞めたんです。だから戻ってきたときに、『なぜ今、こんなこと(カウンタックの開発)をするのか』と言いました。でも、クルマを見て話をしたら、やってよかったと思ったんです」
ステラート(イタリア語で「未舗装路」の意)は、ランボルギーニ・ウラカン・エボをオフロード車風に仕上げたものとして、2019年にコンセプトモデルが公開された。当時、同社の広報担当者は市販化の計画はないと述べていた。
外観としては、ウラカン・エボよりもはるかに高いグランドクリアランスを有している。ルーフにはエアインテークやルーフレールを装備。フロントバンパーはストーンガードで強化され、ボンネットにはLEDライトバーが装着されている。
2019年のステラート・コンセプトは、ウラカン・エボと同じ5.2L自然吸気V10エンジンと7速ATを搭載し、最高出力640psを発生させる四輪駆動車であった。
ステラートの市販モデルでは、ウラカンの後輪操舵システムはそのままに、低トラクションの路面でより効果的にグリップを発揮できるランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インテグラータ(LDVI)システムを採用することが予想される。
アヴェンタドールJやSC20ロードスターのようなワンオフモデルになるのか、それともシアンFKP37のような限定生産モデルとなるかは、現在のところ不明である。
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