12Vリチウムイオンバッテリー 鉛バッテリーの代替に
マツダ、エリーパワー、宇部興産の3社は、自動車に搭載する12Vリチウムイオンバッテリーに関する共同開発契約を締結した。
ウサギとカメ ポルシェ911とスマート・フォーツーでかけくらべ 前編
従来の鉛バッテリーと代替可能で、高温や衝撃に対する安全性、耐久性の高い自動車始動用12Vリチウムイオンバッテリーの共同開発を進め、2021年までの実用化を目指す。
自動車用バッテリーにおいては、欧州を中心とした環境規制における鉛使用の禁止や、燃費改善に向けた軽量化等の課題に対応すべく、従来の鉛バッテリーに代わるリチウムイオンバッテリーの実用化が期待されている。しかし、バッテリーが主に搭載されるエンジンルーム内の高温や衝突時の衝撃に耐えるリチウムイオンバッテリーの開発は難しく、これまでは限定的な採用にとどまっていた。
「今回、上記の課題解決に向けて、3社それぞれの強みを活かした共同開発を進めてまいります」とマツダは述べる。
3社の共同開発 それぞれの役割
マツダ
マツダは、SKYACTIV技術開発等で培ってきたモデルベース開発の最新手法を駆使するとともに、電池内部の化学反応をモデルベースリサーチで研究し、高性能な次世代バッテリーをクルマ全体でマネジメントする技術の確立、及びその汎用モデルの開発を担当。
エリーパワー
エリーパワーは、定置用や二輪車始動用の電池開発に実績があり、二輪車始動用のリチウムイオンバッテリーは、その安全性と性能が評価され2016年より国内大手二輪車メーカーにも採用されている。
低温下での動作性や耐衝撃性、防水性等を備えた安全性の高い電池技術の蓄積を活かし、電池の基本設計と開発を担当する。
宇部興産
宇部興産は、リチウムイオン電池の主要部材である電解液とセパレータを事業展開しており、当該分野のリーディングカンパニーとして、電池性能の向上と用途拡大に貢献している。
高性能な電解液は、電池の寿命改善、高電圧化に伴う高容量化や安全性向上など様々な改良と改善を実現してきました。これまでのノウハウと技術開発力を活かし、引火点が高く、より高温に耐え得る電解液の開発を担当する。
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