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「L50系コルサの超激レアモデル!」最上級VIT-X 4WDの5速MTで装備充実のサルーンパッケージ【ManiaxCars】

掲載 更新 58
「L50系コルサの超激レアモデル!」最上級VIT-X 4WDの5速MTで装備充実のサルーンパッケージ【ManiaxCars】

一見すると至って普通の4ドアセダン。しかし、その姿にダマされちゃいけない!

無機質なシフトフィールはEP82にそっくり!

「L50系コルサの超激レアモデル!」最上級VIT-X 4WDの5速MTで装備充実のサルーンパッケージ【ManiaxCars】

5代目にして最後のコルサとなったL50系は1994年に登場。4ドアセダンと3ドアハッチバックが用意され、上下関係が明確なトヨタヒエラルキーではスターレットとカローラの間を埋めるポジションにあった。

エンジンは1.5L直4DOHCの5E-FE(FFは94ps/13.5kgm、4WDは91ps/13.2kgm)、1.3L直4DOHCの4E-FE(85ps/12.0kgm)、1.5L直4DOHCディーゼルターボの1N-T(67ps/14.0kgm)という3種類。

グレード展開は上から1.5LのVIT-X、AX、1.3LのAX-X、AX、1.5LディーゼルターボのAXで、1.5LモデルにはFFの他、4WDも用意された。ミッションはディーゼルターボを含む1.5Lが5速MTと4速AT、1.3Lは4速MTと3速AT…と、ココにもあからさまなトヨタヒエラルキーが存在した。

取材車両は、ボア径φ74.0に対してストローク量87.0mmとロングストローク型の5E-FEを載せるVIT-Xの4WD。5速MTというだけでもかなりの変態さんなのに、最上級グレードにさらに装備を上乗せした“サルーンパッケージ”ときている。

素のVIT-Xとの違いは、まずエアコンがマニュアル式からオート式に格上げされ、それに伴ってヒーターコントロールパネルもダイヤル式からプッシュ式に変更。オーディオはAM/FMマルチ電子チューナー付きラジオ+2スピーカーに代えて、カセット一体型AM/FMマルチ電子チューナー付きラジオ+4スピーカーとなる。

さらに、赤外線式ワイヤレスリモコンドアロックも標準装備されるなど、「だったら、コルサじゃなくてカローラ買った方が良くないか?」と思えるような充実ぶりなのだ。

変態グルマ好きがコルサと聞いて思わずピクッ…とするのはエンジン縦置きの初代L10系か2代目L20系と相場は決まっているけれど、その中身を知れば5代目L50系VIT-X 4WDの5速MT“サルーンパッケージ”もかなり“キテる”と気付くに違いない。

素材やデザインによって大衆セダンのコルサでも安っぽさを感じさせないのがトヨタの真骨頂。運転席、助手席エアバッグは全グレードに標準装備される。メーターは、スピードメーターを中心として右側にはVIT-Xのみに装備されるタコメーターを、左側には水温計と燃料計を配置。

センタコンソールは上からエアコン吹き出し口&ハザードスイッチ、オートエアコン操作パネル、2DINオーディオスペース、シガーライター&灰皿、引き出し式ドリンクホルダーが並ぶ。オートエアコンとプッシュ式ヒーターコントロールパネルはサルーンパッケージだけに与えられた装備だ。

VIT-XとAX-Xは前席がハイグレードタイプのシートとされ、前後ヘッドレストにもファブリック生地(ベーシックグレードAXは塩ビ)が使われる。また、運転席には座面の高さを調整できるハイトアジャスターを装備。

一方、前後方向、天地方向ともに余裕がある後席は背もたれが60:40の分割可倒式。リヤスピーカーボード中央にはエアピュリファイヤ(空気清浄器)も確認できる。

トランクスルー機能もあるため、乗車人数や荷物の量に応じてアレンジ可能だ。

トランクパネルはバンパー直上から開くため開口部面積が大きく、容量的にも十分なラゲッジスペース。

4WD車はリヤにもデフが存在する関係からフロア形状が異なり、テンパータイヤもわずかに後ろに傾けられて収納されている…というのは今回初めて知った事実。

そのため4WD車のラゲッジフロアは平らでなく、奥がちょっと盛り上がっている。また、ラゲッジボードも4WD専用品。“4W”の刻印が、その証だ。

運転席に収まってエンジン始動。踏み応えのないクラッチペダルを左足で押し込み、シフトレバーで1速を選び発進する。1040kgの車重に対してパワーは91psだから非力に思えるかもしれないけど、出だしはなかなか力強く、2速3速とシフトアップしても思ってた以上の加速を見せてくれる。

それもそのはず。5速MT自体のギヤ比はFF車とイコールだが、4WD車は車重が100kg重い分、ファイナル比が低められている。FF車の3.526に対して4WD車は4.058と、実に15%もローギヤードなのだ。

それだけに同じギヤ、同じ速度でも4WD車の方がエンジン回転数は高くなる。高速巡航だとFF車との違いがはっきり出そうだが、街乗りに限って言えばエンジンが回ってうるさいと感じることは全くない。

それと、懐かしく思ったのがシフトフィール。ギヤの確定感が極めて希薄で、レバーだけがカチャカチャ…と動くような無機質な感覚は同じE型エンジン(4E-FE)を載せるEP82スターレットと同じだ、と。免許取り立ての頃によく乗っていた実家のEP82ソレイユLの4速MTを思い出して仕方なかった。

試乗して一番印象に残っているのがシフトフィールだったL50系コルサVIT-X 4WD。不満らしい不満はないが、「これだ!」と思えるようなポイントも皆無だったところに、いかにもトヨタ車っぽいな~と思った次第。

■SPECIFICATIONS

車両型式:EL55
全長×全幅×全高:4130×1660×1385mm
ホイールベース:2380mm

トレッド(F/R):1395/1380mm
車両重量:1040kg
エンジン型式:5E-FE
エンジン形式:直4DOHC
ボア×ストローク:φ74.0×87.0.mm

排気量:1496cc 圧縮比:9.8:1
最高出力:91ps/5400rpm

最大トルク:13.2kgm/4400rpm
トランスミッション:5速MT
サスペンション形式(F/R):ストラット/リジッド
ブレーキ(F/R):ベンチレーテッドディスク/ドラム
タイヤサイズ:FR175/70R13

TEXT&PHOTO:廣嶋健太郎
取材協力:寿軽配 東京都江戸川区北葛西2-4-26 TEL:03-3689-9013

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みんなのコメント

58件
  • このモデルの頃は、コルサ、ターセル、カローラⅡってあったかな?、あとサイノスがあった。サイノスはオープンもあった。
  • 10年間乗った。今でも名車と思ってる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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