現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > おおっ、ロケットカウル復活!! ホーク11大阪で世界初披露 味のある峠スポーツ爆誕

ここから本文です

おおっ、ロケットカウル復活!! ホーク11大阪で世界初披露 味のある峠スポーツ爆誕

掲載 更新 24
おおっ、ロケットカウル復活!! ホーク11大阪で世界初披露 味のある峠スポーツ爆誕

 3月19日に開幕した大阪モーターサイクルショーで、ホンダが新作ロードスポーツの「ホーク11(イレブン)」を世界初披露。現地取材で青×銀のほか、黒×銀の車体色があることも判明した! 詳細は未発表ながら、一体どんなバイクなのか解説しよう。

文/沼尾宏明、写真/HONDA、市本行平

1990年代中盤の若者たちに鮮烈な衝撃を与えた初代ホンダインテグラタイプR!! その実力と功績を振り返って考える

ホンダらしからぬ? 攻めたフューチャーレトロカフェ参上

 当WEBでも繰り返し報じてきた「ホーク11」がいよいよベールを脱いだ。今回公開されたのは「市販予定車」ながら、ほとんど製品版に近いようだ。

 まず注目したいのはデザイン。「ホーク」と言えば、1977年のホーク-II CB400Tに端を発する400&250ccネイキッドを思い浮かべる人も多いだろうが、令和のホークは外観が全く異なる。

 曲線美が際立つロケットカウルと、ハンドル下に伸びたミラー、複雑な面構成を持つ各部が新鮮なスタイルを構築。レトロなカフェレーサー然としたフォルムながら近未来的な雰囲気もあり、実に斬新だ。優等生的なデザインが多いホンダとしては、実に攻めた1台と言える。往年のホークとの共通点はエンジン型式の並列2気筒ぐらいだろう。

報道陣に事前に発表されたのは青×銀のみだったが、大阪MCショーで精悍なブラック×シルバーも披露。フロントフェンダーが銀となる。市販版はこの2色設定になるようだ

ブルーの車体色はロケットカウルを縁取るシルバーがクール。フロンントフェンダーは青だ

「ネオスポーツカフェ」を標榜する直列4気筒ネイキッド、CB1000Rと雰囲気は近いが、とにかく新しいスタイルのホーク11

 それにしてもロケットカウルを持つホンダのカフェレーサーは珍しい。現行モデルにはもちろんなく、採用例は1985年発売のGB400TT MkIIにまで遡る。

 ロケットカウルは「一体成型のFRP製」と発表されており、これまた珍しい。純正カウルには、量産しやすく耐久性の高いABS樹脂を用いるのが一般的。FRPは軽いのがメリットだが、ガラス繊維などを貼り込んで成型するため大量生産には向かず、コストもかかる。ただしデザインの自由度が高いのはFRP。ホンダの意図は不明だが、軽さとデザイン性の両立を狙ったのかもしれない。

CB1000Rと共通イメージのリング状LEDデイライトが印象的な顔。スクリーンは低く、車体も全体的にスリムだ

ロービームで上側のみ、ハイで全灯が光る。ウインカー、ナンバー灯を含め、灯火類は全てLEDだ

最大の特徴であるロケットカウルはFRP製。ホンダ車の採用例は往年のVFR750R(RC30)などレーシーなモデルに限られる

ミラーはカウルステーにマウントされ、レバーの下から出ている。ハンドルバーエンドのミラーは他車でもあったが、車体から生え、この位置にあるのはレアだ!

エッジが立ち、ボリュームのあるタンクカバーは樹脂製。ホークIIの丸みを帯びたヤカンタンクとは全く似ていない

基本設計はNT1100譲りだが、DCTはなく、マニュアルのみか

 リリースの数少ない情報によると「経験豊かな日本のベテランライダーのバイクライクを、より充実したものにしていただくための提案として開発。(中略)スペックのみにとらわれないモーターサイクルとしての味わい深さを表現。エンジンの鼓動と排気音を存分に感じながらワインディングなどでの操る楽しみを提供する、新たな大型ロードスポーツモデルです」とある。

 エンジンと車体は外観から判断するに、3月に発売されたスポーツツアラーのNT1100と同様だ。NT1100、およびクルーザーのレブル1100も、ベースはアドベンチャーモデルのCRF1100Lアフリカツイン。ホーク11はアフリカツイン派生モデルの第4弾にあたる。

 アフリカツイン由来の水冷1082cc並列2気筒は元々パルス感が強く、NT1100ではオンロード向けに吸排気系を変更し、持ち味をよりアップした。ホークのサイレンサーは形状がNTと一緒だが、内部構造の変更などで鼓動感に一段と磨きをかけるか。

 なお発表された車両はマニュアルのみ。独自情報によるとセミオートマのDCT仕様はホークには設定されないようだ。

ベースとなったNT1100(左)とCRF1100Lアフリカツイン。基本設計を共有しながら全く異なるジャンルのマシンを造り出すのはホンダのお家芸だ

ホーク11は、コンパクトなユニカムSOHC4バルブと電子制御スロットルを与えたアフリツイン由来の水冷1082cc並列2気筒を搭載

六角形状のマフラーはNT1100と外観が共通だが、より角度がアップに。最大バンク角も深くなっているハズだ

車体はサスとブレーキを差別化し、スポーティさをアップ

 メインフレームはベース車と同様のスチール製セミダブルクレードル。これにNT1100譲りと見られる鋳造アルミスイングアームを組み合わせる。フレームは適度なしなりが特徴で、リリースのとおりワインディングなどの公道で従順な扱いやすいハンドリングとなりそうだ。

 足まわりは、NT1100と同様のφ43mmショーワ製SFF-BPやプロリンク式モノショックを採用する模様。NTの前後サストラベルは150mmとロングだったが、ホークは外観からよりショートに設定されそうだ。

 キャリパーをはじめ、ホイール&タイヤもNTと共通のようだ。一方、ブレーキマスターシリンダーが豪華に。NTやアフリカツインが横押しなのに対し、セミラジアルを採用。スポーティなイメージを強調し、ワインディングでの運動性能に貢献してくれるハズだ。

 なおリヤスプロケットはNTが40Tなのに対し、ホークはアフツイやレブル1100と同じ42T。加速性能を重視した設定だ。

ニッシン製対向4ポットフロントキャリパーやキャストホイールはNT1100と共通だろう。フロントのタイヤサイズは120/70ZR17

ブレーキマスターのシリンダーは、よりダイレクトな操作感のセミラジアルタイプを採用。カップタイプのリザーバータンクもホークならではの装備だ

NT向けに新設計された鋳造アルミ製スイングアームを踏襲している模様。リヤタイヤは180/55ZR17で、ツーリングとスポーツに適したダンロップGPR-300を履く

シート下にはETC2.0車載器を搭載。NT1100と同様に標準装備となるか。ナンバープレートホルダーには荷掛けフックも用意される

SSほど前傾しないが、セパハンで攻められるライポジ

 ライディングポジションは相当スポーティだ。セパレートハンドルを採用するため、上体はかなり前傾する。とはいえ、ヘッドパイプが高いアフリカツイン譲りの車体なので、スーパースポーツのような“鬼前傾”ではない。またハンドル切れ角が十分あり、当然ミラーにも干渉しないため、Uターンはしやすそうだ。

身長170cm体重65kgのライディングポジション。ハンドルはトップブリッジ下にあり、スポーツ系ネイキッドより拳一個程度低い。垂れ角はあまりなくフラット。ステップもNTより後ろ気味だ

タンク後端とシート下はスリムながら、かかとが4~5cm浮く。ミラーは慣れれば問題なさそう。またがった印象ではNTより軽く、サスは標準設定でソフトだった

シンプル装備で価格は150万円台、発売は初夏と予想

 メーターは、レブル1100と共通らしき1眼モノクロ液晶を採用。フルカラーTFTタッチパネル+アップルカープレイなどで豪華なNT、アフツイと違い、シンプルだ。

メーターはレブル1100と同じユニットのようだ。ライディングモードはスポーツ、スタンダード、レインのほか、任意設定できるユーザーの4種類で、こちらもレブルと共通

 メーターに加え、電脳も簡略化されている。トラクションコントロールとエンジンブレーキ制御を設定できるが、NTにあるクルーズコントロールやDCTが非装備。ライディングモードは5→4モードとなった。

 これにより価格はNT1100の168万3000円より抑えた150万円台程度と予想される。正式発表は4月頃で、初夏に発売される見込みだ。

 NT1100は、東京MCショー(3月25~27日)、待望の初開催となる名古屋MCショー(4月8~10日)にも展示。斬新なスタイリングをぜひその目でチェックしてほしい。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

レッドブル&HRC密着:フロントタイヤへの熱入れを苦手にするRB20。弱点が露呈し初日は2台とも下位に沈む
レッドブル&HRC密着:フロントタイヤへの熱入れを苦手にするRB20。弱点が露呈し初日は2台とも下位に沈む
AUTOSPORT web
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
AUTOSPORT web
見かけ倒しでもいいじゃん! ルックスと性能が釣り合わないスポーツモデル5選
見かけ倒しでもいいじゃん! ルックスと性能が釣り合わないスポーツモデル5選
ベストカーWeb
2025年WEC暫定エントリーリストが発表。ハイパーカーは2社が撤退もLMGT3と同数の18台が参戦
2025年WEC暫定エントリーリストが発表。ハイパーカーは2社が撤退もLMGT3と同数の18台が参戦
AUTOSPORT web
【角田裕毅F1第22戦展望】昨年の反省をもとにセットアップを2種類用意。FP2で「だいたいの方向性は見つかった」
【角田裕毅F1第22戦展望】昨年の反省をもとにセットアップを2種類用意。FP2で「だいたいの方向性は見つかった」
AUTOSPORT web
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
ベストカーWeb
勝田貴元、パンクで後退も挽回「まだ諦められない。ファンの声援が力になる」/ラリージャパン デイ2
勝田貴元、パンクで後退も挽回「まだ諦められない。ファンの声援が力になる」/ラリージャパン デイ2
AUTOSPORT web
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
ベストカーWeb
荒野にポツンと1軒のカフェ!?…25ドルでキャンプサイトを確保。オーストラリアはトレイルも何もかもナメてかかってはいけません!【豪州釣りキャンの旅_10】
荒野にポツンと1軒のカフェ!?…25ドルでキャンプサイトを確保。オーストラリアはトレイルも何もかもナメてかかってはいけません!【豪州釣りキャンの旅_10】
Auto Messe Web
ローソン初日15番手「路面コンディションに苦労。今日の学習を役立て、トップ10に食い込みたい」/F1第22戦
ローソン初日15番手「路面コンディションに苦労。今日の学習を役立て、トップ10に食い込みたい」/F1第22戦
AUTOSPORT web
ボッタス、PUエレメント交換で5グリッド降格が決定。RB勢はエキゾーストを交換/F1第22戦
ボッタス、PUエレメント交換で5グリッド降格が決定。RB勢はエキゾーストを交換/F1第22戦
AUTOSPORT web
タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
AUTOSPORT web
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
AUTOCAR JAPAN
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
Auto Messe Web
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
AUTOSPORT web
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
くるまのニュース
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
AUTOCAR JAPAN
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
Auto Messe Web

みんなのコメント

24件
  • 過去、これは売れそう!と思った商品が全然人気無かったり、こんなん絶対人気出ないわ!と思った商品がヒットしたりといったことが多かった私が言います。
    これは売れなさそう!
  • フロント周りはカッコいいのに
    全体で見ると凄くカッコ悪い
    前後で違うデザイナーが考えて合体させたのか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村