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試乗、スバルXV 2018年型 進化感じるも動力性能「ふつう」 らしさ求む

掲載 更新
試乗、スバルXV 2018年型 進化感じるも動力性能「ふつう」 らしさ求む

もくじ

どんなクルマ?
ー $10億の投資でSGP開発 NCAPで成果

スバル、完成検査の不適切な事案 登録停止車両への対応/リコール開始日を発表

どんな感じ?
ー 内装は進歩 ただし「らしさ」希薄に

「買い」か?
ー 動的性能は△ もっとダイナミックでも可

スペック
ー スバルXV 2.0 リニアトロニックのスペック

どんなクルマ?

$10億の投資でSGP開発 NCAPで成果

新しいXVは、スバル初となる$10億のモデルとなった。

もちろんXV1台の価格ではなく、スターティング・プライスは£23,000(342万円)となるはず。日本の自動車メーカーとして、独自の新しいスバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)の開発に$10億が費やされたのだ。

SGPは、ソリッドな車体構造を今後すべてのスバル車に与えることになる。その強固さを示す基準として、日本の衝突安全性評価を行うNCAPのテストにおいて、近年基準が高められた中では最高得点となる、199.7ポイント(満点は208ポイント)を獲得している。

この優れた結果は、以前より40%も大きいエネルギーを吸収できるボディ構造と、最新型に進化したスバルのドライバー支援パッケージ「アイサイト」が大きく関係している。アイサイトには、衝突被害軽減ブレーキやアダプティブ・クルーズコントロール、レーンキープ・アシストなどの機能が盛りこまれている。

SGPでは、ねじり剛性を従来型比で70~100%も向上。そして、そもそも水平対向エンジンで重心位置が低いのだが、重心高をさらに5mm下げ、サスペンション・マウントの剛性も高めるなどによって、ボディーロールを50%小さくすると共に、オフロードにおける運動性能を高めている。

どんな感じ?

内装は進歩 ただし「らしさ」希薄に

シャシーよりもわかりやすい変化としては、XVのインテリアの組み付けや仕上がり、全体的な雰囲気が大きく向上したということだ。

インテリアに関しては長年スバルの弱点であったのだが、今回の変化は非常に満足できるもの。黒いプラスティックに包まれた空間ではなく、スバルならではの操縦性の良さを、十分に楽しめる環境になった。 

クロスオーバーであるXVは、インプレッサWRXよりも大地に近いクルマとして、この操縦性の良さを発揮できる。また、座席と荷室の両方が、群を抜いて広いことにもすぐに気づくはずだ。

四輪駆動が標準で、8インチのインフォテインメント・スクリーンと、前述したアイサイトを備えるほか、トルクベクタリング・システムと先代同様の220mmの最低地上高を確保している点も特徴だ。

改善内容は全体的に十分納得できるものだが、動力性能に関してはまずまずといったところで、印象に残るものではなかった。直噴の2.0ℓ水平対向4気筒エンジンから、排気干渉による脈動が消えてしまったのも残念だ。

あくまで古いスバル好きの意見かもしれないけれど。

「買い」か?

動的性能は△ もっとダイナミックでも可

XVは、新しいプラットフォームによって、穏やかなアンダーステアとロールが抑えられた高い操縦性を備えている。つまり、このプラットフォームなら、よりダイナミックな味付けも可能だと思われる。

動力性能では物足りない部分もあるが、スタビリティは十分に高く、利便性にも優れ、オリジナリティの高い魅力的なコンパクトカーに仕上がっている。

スバルには、クルマ好きをも興奮させるクルマを作り続けてほしいものだ。ライト層を狙うほうが、お金を稼げることはわかるのだが。

スバルXV 2.0 リニアトロニックのスペック

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