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スバル 2022全日本ラリー第1戦新城 ラリーレポート

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スバル 2022全日本ラリー第1戦新城 ラリーレポート

2022.03.19
全日本ラリー選手権第1戦新城ラリー2022 supported by AICELLO Leg1

初日を終えて、難しい路面状況のなか鎌田卓麻が4番手

ヘイキ・コバライネン、全日本ラリーJN1初参戦初優勝。全SSで最速タイムを記録/第1戦新城

 2022年の全日本ラリー選手権第1戦新城ラリーは、3月19日(土)の競技初日を終えて、SUBARU WRX STIの鎌田卓麻/松本優一が4番手につけています。タイヤとセッティングが路面に合わなかった新井敏弘/田中直哉は6番手から上位を目指します。

■変化を続けるコンディションで健闘
 新城ラリーは、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、21年大会に続いて無観客での開催に。今大会では新ルートを設定したり、これまでのコースを逆に使うなどの新たな試みがなされました。スタート前日の18日(金)に降った雨が路面を濡らし、難しいコンディションとなることが予想されましたが、各選手ともスペシャルステージの情報を記したペースノートを入念にチェックし、SSへとスタートしていきます。

 SS1『雁峰北Rev.(12.75km)』では、スタート前に「SS数が少ないので、最初から全開で攻めなければなりません」と語っていた鎌田が2番手タイムをマークする好走を披露。ウエット路面用のタイヤをセレクトし、幸先の良いスタートを切りました。ところが続くSS2では、気温が上がったことと強い風が吹き荒れたため路面はあっという間にドライコンディションへと変化し、SUBARU勢は思うようにタイムを伸ばすことができず。鎌田、新井ともにサービスを挟んでドライ路面用にセットアップを変更し、この日最後のSSに臨みます。

 最終SSでも路面とタイヤのマッチングに苦戦を強いられた鎌田は6番手タイム、新井は7番手タイムにとどまり、初日を終えた段階で鎌田はJN1クラス4番手、新井はJN1クラス6番手という順位から最終日の挽回を目指します。

 なお、JN3クラスに出場している新型SUBARU BRZは、JN1クラスに食い込む速さを見せた竹内源樹/木村悟士が、クラス首位に立っています。

■鎌田卓麻「最終日はドライ路面での勝負になると思います」

 初日4番手につけた鎌田は「午前中の2SSはウェットコンディションで、タイヤもクルマも調子良く走ることができました。午後もそのままのセットアップで行ったところ、予想よりも路面が乾いてきてしまい、少しバランスを欠いてしまったという印象です」と、初日の走りを振り返りました。

 また、「SSの8割方が乾いていたので、明日はドライ路面の勝負になると思います。今日最後のサービスで、クルマとタイヤをドライ路面用に調整して走るので、今日とは違った展開にできると思います。クルマは滑りやすいコンディションでも安定したタイムを刻むことができたので、去年よりも戦闘力がかなりあると感じています」と、最終日に向けた意気込みとSUBARU WRX STIのポテンシャルについてコメントしています。

 初日6番手から上位を目指す新井は、「今日はタイヤとセッティングが路面に合っていなかったと思います。とくに雨の濡れている雁峰のステージは、かなり滑りやすくて難しかったですね。午後はドライタイヤで行けたら良かったのですが、セッティングがウェット向けのものだったので仕方ありませんね」と語っています。

 最終日に向けては「路面が完全にドライであれば、と思いますが、タイム差も少し離れてしまっているので、今後に向けたテストの意味も含めて、様子をみつつタイヤへの理解を深めていきたいです」と、挽回を図りつつ今後にもつながる走りを目指します。

 競技最終日の20日(日)は、SS4~SS6の3SS、SS距離31.16kmで争われます。SS4/5の『雁峰中Rev.(12.10km)』は鬱蒼とした森の中を走るため、乾いた部分と湿った部分など、路面状況への対応力が問われます。ポジションアップを目指すSUBARU勢の力走に応援をお願いいたします。

2022.03.20
全日本ラリー選手権第1戦新城ラリー2022 supported by AICELLO Leg2

ダスティなコンディションを走り切り、新井敏弘が4位

 2022年の全日本ラリー選手権第1戦新城ラリーは、3月20日(日)の競技最終日を終えて、SUBARU WRX STIの新井敏弘/田中直哉が4位を獲得しました。また、途中4番手につけていた鎌田卓麻/松本優一は、この日最初のSS4でコースアウトを喫し、リタイアでラリーを終えています。

■苦戦を強いられながらも奮闘を見せたSUBARU勢

 ラリー最終日は、『雁峰北 Rev.(12.10km)』を2回、『鬼久保(6.96km)』を1回走行するスケジュール。多くの選手は曲がりくねった雁峰北の方が勝負どころとにらんでいましたが、路面には薄くダストが乗り、滑りやすく難しいコンディションに。前日まで4番手につけていた鎌田は、この日最初のSS4でコースアウト。クルーふたりにも、SUBARU WRX STIにも大きなダメージはありませんでしたが、コースへの復帰は叶わず、ここでリタイアを決断することとなりました。
 
 一方の新井は、この日も路面とタイヤが思うようにマッチせず、このSSでスピン。マフラーにダメージを負い、タイムロスを余儀なくされます。しかし、その後に主催者は公式通知を発行。「主計測装置ならびに補助計測装置が作動しなかった」ためにSS4はキャンセルとなり、最終日はSS5とSS6での勝負となりました。

 続くSS5では、上位につけていた奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス)がパンクを喫したため、新井はJN1クラスの4番手に浮上します。新井は最終SSを5番手タイムでまとめ、順位を守り切って2022年シーズンの開幕戦を4位で終えました。

 なお、JN3クラスでは竹内源樹/木村悟士が新型SUBARU BRZ(ZD8)での初優勝を達成しました。初日、竹内は好走を披露してJN3クラスの首位に。2日目には初日に築いたマージンを活かして逃げ切り、今季初勝利を獲得しています。

■新井敏弘「クルマをさらに軽く、さらに煮詰めていきたい」

 シーズン開幕戦を4位でスタートした新井は、「クルマのセッティングとタイヤがうまくマッチングせず、1日目でかなり遅れてしまいました。2日目はそこそこ良い手応えを得たのですが、ダスティな路面に足をすくわれて、遅れてしまいました。クルマはもっと軽量化もできますし、しなければならないと思っています。もう少しスピードを上げることはできると思っていますので、諦めずに頑張ります。次戦の唐津まであまり時間がありませんが、最終日の後半で使ったセットアップは悪くなかったので、さらに煮詰めていきたいです」と、意気込みを語っています。

 SS4でリタイアを余儀なくされてしまった鎌田は、「ペースノートの作りが甘く、左コーナーの奥で曲がり切れずにスポッと落ちてしまいました。自分自身にもコ・ドライバーの松本選手にもケガはありませんし、クルマにもダメージはありません。コースオフするまでのフィーリングは良く、クルマもよく曲がっていて、手応えもありました。テストの結果どおりで、非常に調子が良かっただけに残念な結果となってしまいました。次はこういったことが起こらないよう頑張ります」とコメント。次戦の唐津に向けて再起を図ります。

 次戦は4月1日~3日に開催される『ツール・ド・九州2022 in 唐津』です。佐賀県唐津市を拠点とした舗装路(ターマック)ラリーで、比較的中低速でテクニカルなステージがSUBARU勢を待ち受けます。今回の結果を糧に、上位を目指すSUBARU勢の奮闘に応援をよろしくお願いいたします。

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みんなのコメント

1件
  • お友達のインプさんが自慢げにラリーの話するんですけど
    「しんじょうラリー」って言うんですよ
    いつ教えてあげればいいかタイミンがわかりません
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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