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これが新世代レクサスからの回答だ!レクサス新型RXジャパンプレミア!!

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これが新世代レクサスからの回答だ!レクサス新型RXジャパンプレミア!!

 2022年6月1日、レクサスはラグジュアリーSUV「RX」の新型モデルを発表した。今回はジャパンプレミアとなり、日本での発売は2022年の秋頃となるようだ。

 パワートレーンのバリエーションを充実させ、新しい四輪駆動力システム「DIRECT4」の搭載などによって走りの魅力をさらに引き上げたほか、レクサスの粋(すい)を集めた最新技術と最新のデザインをまとい、珠玉の一台となって登場した新型RX。

これが新世代レクサスからの回答だ!レクサス新型RXジャパンプレミア!!

 今回、発表に先立って開催された事前説明会に参加させていただくことができた。明らかとなった新型レクサスRXの全貌をご紹介しよう。

文:吉川賢一
写真:西尾タクト、LEXUS

■さらに威風堂々とした佇まいに!!

 1998年に北米市場向けのラグジュアリーSUVとして誕生したレクサスRX。ご存じのとおり、(デビュー当時の)日本名はトヨタ「ハリアー」(現在はRXとハリアーは別モデル)だ。2022年4月末時点で、約95の国と地域で累計約350万台を販売しており、レクサスのグローバル販売を引き上げてきた立役者である。

 レクサスは2030年までに、すべてのカテゴリーでバッテリーEV(以下BEV)のラインナップを実現し、2035年にはグローバルでBEV100%のブランドを目指している。

 つまり、あと13年でハイブリッドすら完全消滅する、ということになるが、5代目となる新型RXには、多様なパワートレーンを用意(詳しくは後述)。

 ボディサイズは、全長4890(±0)×全幅1920(+25)×全高1695(-10)mm、ホイールベースは2850(+60)mmだ(カッコ内は先代比)。全長は維持したまま、ホイールベースを伸ばし、全幅は1.9mを超えるサイズへ拡幅、大径タイヤ(19インチ、21インチ)でバチッと決まっている。

 全体的なプロポーションは従来型RXとほぼ同等だが、レクサスのSUVラインナップのなかでは、LXに次ぐサイズを持つSUVとして、威風堂々とした佇まいだ。ちなみに4代目にあった3列シート仕様は、今作では廃止となっている。

■先代から大きく変えずに、細かな部分を改良

 新型RXは従来型RXと比べて、細やかな部分でディテールを改良し、低重心で踏ん張り感のあるスタイルとなった。

 サイドビューでは、リアタイヤを後方に60mm動かすのと同時に、Aピラー付け根も後退させており、ロングノーズなデザインへと改良されている。キャラクターラインもリアドアの部分でループを描くような独特な陰影がついており、Cピラー付近では複雑な凹凸を与えたことで、見る角度によっては、クーペルックなスタイルになるようデザインしたそうだ。

 また、ノーズ先端を先代よりも持ち上げたことで、運転席から鼻先が見渡せるようになり、ボディの見切りを改善。フロントのスピンドルボディも、細やかなフィン形状が新しく、塊感のあるフロントセクションに見える。

 フロントバンパーの両側には、走行風をフロントタイヤ横へ流してドラッグ低減をするエアダクトが設けられており、ブラックステンレスのウィンドウモールや、21インチ専用アルミホイールなど都会派クーペSUVの王道路線で進化させてきた。

 ボディカラーは、金属的な質感を表現した新色のソニックカッパーや、ソニックイリジウム、テレーンカーキなど、全11色の展開だ。

■インテリアには、操る楽しみを味わえる工夫が各所に

 インテリアでは、レクサス車が共通して目指す、人間中心の「Tazuna Concept」のもと、クルマとドライバーがより深く直感的につながり、操る楽しみを味わえる作り込みがなされている。

 ドライバー席から周囲が見渡せるよう、視界に入り込むパーツは極力なくすようレイアウトされているほか、14インチのタッチ式大型センターディスプレイは、クルマのあらゆる情報をコントロール。エアコンコントローラーとボリュームコントローラーがダイヤル式で残されている点はポイントが高い。

 掛け心地のいい運転席シートは、表皮はやや硬めだが、しっかり感がある。身体のサポート性はいいので、長時間乗っていても疲れにくいであろう。後席スペースも先代よりも60mm伸びたホイールベースのおかげで、後席膝前のスペースは明確に改善しており、広々としたくつろぎ空間に。前後席ともにカップルディスタンスを従来比で12mm拡大し、さらにはフロントシートバックを薄型化したことも効果があるのだろう。

 ちなみにラゲッジスペースは、バックドアトリムの薄型化やローディングハイトの30mm低減によって、荷室長は50mmも拡大。スーツケース(77L/63L)を各2個計4個、もしくは9.5インチのゴルフバッグを 4個、収納が可能だ。

 インテリアカラーは、合計6種類が設定されており、新規開発色「ダークセピア」をはじめ、「ブラックヘリンボーンパターンフィルム」や、「ミディアムブラウンバンブー」などの新色を新たに開発。マルチカラーイルミネーションと合わせて、合計10以上の色味を選ぶことができる。

■4種用意されたパワートレーンのトップグレードには後輪操舵までも

 今回の新型RXで注目すべきは、豊富なパワートレーンバリエーションだ。ピュアガソリンターボモデルのほか、ストロングハイブリッド、プラグインハイブリッド、ターボハイブリッドを用意。

「多様なお客様の期待に応えるためできうるかぎりのパワートレーンを揃えた」というが、プラグインハイブリッドのさらに上級となるターボハイブリッドまで用意するとは、レクサス以外のメーカーがなせる技ではないだろう。

 具体的には、2.4L 直4ターボハイブリッドを搭載したハイパフォーマンスモデルの「RX 500h」、2.5L 直4プラグインハイブリッドの「RX 450h+」、2.5L 直4ハイブリッドの「RX 350h」、そして2.4L直4ターボエンジンの「RX 350」。基本的にはAWD(e-FOUR含む)だが、RX350hとRX350にはFFモデルも用意されている。

 なかでも、トップグレードに位置するRX500hには、フロントに高トルクな2.4L直4ターボエンジンと6速ATを、リアには高出力モーター「eAxle」を搭載。高出力なバイポーラ型ニッケル水素電池を採用しており、効率的かつレスポンスのいい動力性能をもたらしてくれるそうだ。

 エンジンとモーターの間にクラッチを配置することに加え、6速ATはトルクコンバーターの代わりにクラッチを採用し、モーターとトランスミッションの間に配置。状況に応じて、エンジンとモーターの使い分けや統合ができる機構を採用する。

 また、先日公開されたレクサス初となるBEV専用モデル「RZ」に続いて、電動四輪駆動力システム「DIRECT4」も採用。緻密な四輪駆動力制御で、前後輪のグリップ力を最大限に活かし、車両姿勢のコントロールも行いながら、ダイレクトかつトルクフルで気持ちのいい、電動車の新たな走りを実現したという。

 さらには、後輪操舵までも搭載した走りの仕様「F SPORT Performance」も設定されている。車速に応じて後輪を前輪と逆相/同相に最大4度まで転舵する「Dynamic Rear Steering(DRS)」を搭載したことで、低速では、コーナリング時の旋回性や取り回しのよさを実現し、高速域では高い車両安定性を実現する。

 専用開発の21インチタイヤや、対向6ピストンブレーキキャリパーのフロントブレーキなど、SUVであるはずのRXがここまで武装されるとは、驚きを超えて感動させれらた。

■高剛性化や軽量化、ロードノイズ低減など、執念すら感じる改良ぶり

 新型RXのプラットフォームは、GA-Kプラットフォームを改良したものを採用。改良の狙いは高剛性ボディと軽量化の両立、そして低床化だ。トレッドを前15mm、後45mmずつ拡幅したうえで、リア周りに大改修を施し、加減速時や旋回時のサスからの入力をしっかりと支えるねじり剛性の高いリアボディを実現。

 さらには、フロントフェンダーのアルミ化、Bピラーには世界初となる2GPa(ギガパスカル)級の軽量ホットスタンプ材を採用するなど、従来型比で90kgの軽量化を達成。重心高も従来型RXから15mmも下げたという。

 骨格接合は、おなじみのレーザースクリューウェルディング(LSW)や構造用接着剤に加え、短いピッチで溶接を可能とする短ピッチ打点技術を採用したことで接合剛性を高め、ステアリングサポートには一部の高級欧州車で見られる高剛性なアルミダイキャストを採用。よりリニアなステアリング応答性と、低振動特性を実現した。

 サスペンションは、フロントはマクファーソンストラット式で、リアは新開発のマルチリンク式。ショックアブソーバーの配置とサスペンションメンバーのマウントブッシュ特性をチューニングし、発進/加速時の車両姿勢の抑制と、NVHを低減させている。

 そのほか、エンジンフードの振動を抑制するツインロック構造や、高遮音タイプのフロントドアガラスの採用、マルチリンク式リアサスの最適骨格配置、吸音材の最適配置、減衰の高い接着剤と制振材の導入など、執念すら感じる徹底ぶりで、ロードノイズや風切り音を低減。SUVでありながら、走行中なのにほぼ無音に感じるレクサスLS並のロードノイズを達成していると思われる。

■価格は未発表だが、先代と同等か

 昨年の新型NXでもバリエーションの多さに驚かされたが、新型RXではそれをさらに超えてきた。RXは人気モデルだけあって、レクサスとしても並々ならぬ気合で取り組んだようだ。

 車両価格は未発表であったが、先代とそれほど変わらない価格帯からスタートするものと考えられる。発売開始となる2022年秋まであと少し。さらに強くなった新型RXがどんな活躍をみせてくれるのか、非常に楽しみだ。

新型RXにはハイブリッドターボからピュアガソリン車まで、4種類のパワートレーンを持つ。「多様なお客様の期待に応えるため、できうるかぎりのパワートレーンを揃えた」というが、レクサス以外のメーカーがなせる技ではない

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みんなのコメント

31件
  • 毎回おなじみな適当記事
  • GA-Kだからこれもフロントはストラットか
    レクサスのオンロードSUVとしては実質的に
    最上位なんだからマルチリンクにしてくれよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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