新型ランドローバー「レンジローバー」のリアシートはとにかくすごい! 試乗した小川フミオが驚いた理由とは?
長くても短くても見た目はそれほど変わりません
新型が登場して話題になっているレンジローバー。とりわけ、ぜいたくなSUV好きが注目するのは、ロングホイールベースモデルの設定だろう。さらに、「エグゼクティブクラス」とされる超快適志向のリアシートも、見逃せない。
レンジローバーには、ホイールベースが2種類用意されている。競合にはない特徴だ。標準ホイールベースとロングホイールベースで全長も異なる。それでいてボディのプロポーションはおなじに見えるように、とデザイナーとエンジニアのチームは心を砕いたという。
標準モデルでもじゅうぶんな空間的余裕があると私は思っているが、そこにくわえてさらに上をいくロングホイールベースモデルの設定だ。使い勝手においては、後輪操舵システムで、サイズのデメリットを解消しつつ、広く、そしてぜいたくをきわめた後席空間が実現しているのだ。これは大きな注目ポイント。
「シグネチャースイート」と名づけられた後席は、あらゆる操作が電動で出来ること、シートの背もたれが大きくリクラインすること、静粛性が高く、いっぽうで音楽などを高品質で楽しめること、そして、素材を含めたデザイン性の高さと、特徴はかなり多い。
私が新型レンジローバーにとって大きな魅力になっているシグネチャースイートを体験したのは、サンフランシスコでのジャーナリスト向け試乗会だった。まず感想を書いてしまうと、たしかに至福の経験だった。
贅沢すぎる移動空間
私が乗ったのは、4.4リッターV型8気筒ガソリンエンジン「P530ロングホイールベース」モデル。とりわけぜいたくな仕立ての「SV」である。シグネチャースイートは、標準モデルより200mm長い3197mmのホイールベースをもったこのモデルで選べる。
2022年4月下旬、サンフランシスコ空港に降り立ったとき、ドロップオフ&ピックアップエリアで乗り込んだとき、明るい茶系のトーンでまとめられた空間の見た目のよさにまず心地よい驚きを与えられた。そして、やや高めの着座位置にあるシートにからだを落ち着けると、余裕ある幅をもったアームレストで左右1席ずつに仕切ったパーソナルな空間づくりにも感心させられたのだった。
SFO(空港)から市内のホテルまで、このときは30分強のライド。「リアエグゼクティブクラスコンフォートシート」の真価を味わうにはやや短い時間であるものの、それでも疲れたからだには、じつに気持ちがよかった。
そのあとは、ワインで有名なソノマでも、リアシートを楽しめた。陽光あびてブドウの葉がきらめくのを見ながら、後席をリクラインさせ、ロングホイールベースの恩恵で脚を伸ばし、メリディアンの34個のスピーカーからなる3Dサウンドを聴くのは、新型レンジローバーならではの快楽といえる、と、感じられた。
アームレスト内に、8インチのリアシートタッチスクリーンコントローラーが組み込まれていて、40度までの背もたれのリクライング、ヒーターとベンチレーター、マッサージなど、多くを操作できる。シートをリクラインするときは、背もたれが倒れていくのにつれてフロントシート内蔵のオットマンも出てくる。
乗員への心配りという点では、ドアトリムに設けられたアームレストも、センターアームレストも、ヒーター内蔵タイプ。温もりはもてなしとして大事だし、エアコンで冷却機能を強く効かせつつ、それでもからだを温めていたいなんていうわがままにも対応してくれる。
同時に、静かさも、新型レンジローバーの快適性における重要なテーマだったと、試乗会の舞台になったナパバレーで、英国からきたエンジニアが教えてくれた。遮音性を高めるとともに、ノイズキャンセラーを使って車内騒音打ち消しをはかっているのだ。
3列目シートにも注目!
ドアはオートクロージャー機能付きで、開閉ともに電動モーターが働く。乗員は腕の力を使わずに、静かにドアの開け閉めが出来るのだ。なんだか「厳か」という言葉が似合うなぁと、私は思った。
シートでいうと、上記のような「シグネチャースイート」を選べるいっぽう、今回、歴代レンジローバーのなかで初めて3列シートの7人乗り仕様も設定された。
「MLAフレックスアーキテクチャー」なる新世代のシャシーで、当初から、3列シートを設ける設計だったという。主市場の北米では、SUVは3列シートが好まれているとは、以前から聞く話で、じっさいに2列しかないSUVを見つけるほうが難しくなっている。
ロングホイールベースモデルに設定されており、2列目シートを電動で動かしてエントリーする。2列目シートは大きく動くので乗りこみやすいうえに、身長175cmでも空間的余裕がじゅうぶんにある。
しかも背もたれの角度は25度と通常の2列目シートなみ。レッグルームは864mm。ヒーターまで内蔵する。こういうぜいたくさが、高級SUVの真骨頂だろう。
文・小川フミオ
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個人的にはこれぐらい落ち着いたデザインが好きです。