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ヤマハ「TMAX560 TECH MAX」530から560に進化し、走行性能と装備はどう変わったのか?【試乗インプレ・車両解説】(2020年)

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ヤマハ「TMAX560 TECH MAX」530から560に進化し、走行性能と装備はどう変わったのか?【試乗インプレ・車両解説】(2020年)

排気量を拡大してついに560ccとなったATスポーツの雄・TMAX。新型はスポーツ性能をさらに磨き上げ、スクーターという概念を超えた、上質な大人のスポーツモデルに仕立て上げられている。上級グレードのTECH MAXの試乗レポートをお届け!

ヤマハ「TMAX560 TECH MAX」解説&試乗インプレ(太田安治)
ダイレクト感を増してスポーティさを向上!

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変速操作不要のイージーさ、ウインドプロテクション効果や荷物収納力といった実用性の高さを備えるスクーターは市街地の移動手段として欠かせない存在。そんな中、TMAXはストリートコミューターの概念にとらわれず、走る楽しさを優先したコンセプトによってスクーターの本場ヨーロッパでも高く評価されているモデルだ。

先代の2017年モデルで快適性を高める方向のマイナーチェンジを受けたが、新型はエンジンの排気量アップ、前後サスペンションのセッティング変更など、フルチェンジに近い内容で、車名もTMAX560となった。3年という短さでフルモデルチェンジした狙いを探るべく、市街地から高速道路を経由して峠道へ、というルートで試乗した。

従来型と決定的に違うのは加速性能の向上。約2000回転で遠心クラッチが繋がってスルスルと走り出す扱いやすさは同じだが、スロットルをワイドに開けてから速度が上昇するまでのダイレクト感が格段に高まっている。

フル加速時のエンジン回転数はスロットルを開けた時点での速度によって変わるが、公道の速度域なら3500~4500回転、高速道路では6000回転あたりを保って豪快に加速する。この強力な加速性能は排気量が約30cc増えたことに加え、相対的にショートストローク化されたことで中高回転域での実質的なパワーも上がっているからだ。オートマチック変速特有のタイムラグが気に入らないライダーも、新型TMAX560なら不満を感じないはずだ。

100km/h巡航でのエンジン回転数は従来モデルより低い4600回転ほどで、振動はほとんどない。今回試乗した上級グレード・テックマックスに標準装備されている電動スクリーンを上げれば上体に風圧がかからず、風切り音も消える。クルーズコントロールをセットしてのクルージングは走っているというより浮遊しているような感覚。これなら一日1000kmのロングツーリングも苦にならない。

基本的な車体構成は従来モデルから踏襲しているが、前後サスペンションは減衰力が高まり、加減速時のピッチングモーション、特にブレーキング時のノーズダイブが減った。車体剛性や前後加重配分も通常のオートバイと変わらず、コーナリング中にグニャついたり、立ち上がりでフロント加重が抜けるような挙動も一切出ない。

実際の車重は従来モデルと大差ないが、加減速時のダイレクトな反応と併せて軽快さも増している。この素直でシャープなハンドリングは主要マーケットのヨーロッパで好評価が得られるはずだし、国内のTMAXファンも大歓迎だろう。

スタンダードと今回試乗したテックマックスの価格差は14万3000円。装備の差を考えるとテックマックスは驚くほど割安だ。雨でも冬でも走る、ツーリングにも使う、というヘビーユーザーならテックマックスを選べば間違いない。

ヤマハ「TMAX560」「TMAX560 TECH MAX」主なスペックと価格
※《 》内はTMAX560 TECH MAX

[ 表が省略されました。オリジナルサイトでご覧ください ]

ヤマハ「TMAX560」「TMAX560 TECH MAX」カラーバリエーション
新型TMAXのカラーは、上級機種のTMAX560 TECH MAXが2色設定。スタンダードモデルのTMAX560は1色のみとなる。

【アンケート】あなたはどのTMAX560が好きですか?
合計3種の展開となる新型TMAXシリーズ。あなたはどのモデルがお好きですか?
投票後、集計結果をご覧いただけます。

元サイトで投票・回答ヤマハ「TMAX560 TECH MAX」ライディングポジション・足つき性
シート高:800mm
ライダーの身長・体重:176cm・62kg

幅広肉厚のシートは乗り心地抜群だが、足着きは厳しい。シート前部に燃料タンクのリッドがあり、前寄りに座って足着き性を確保することも難しいので、身長170cm以下のライダーは購入前にチェックしたほうがいいだろう。

ヤマハ「TMAX560 TECH MAX」タンデム(2人乗り)チェック
広くて柔らかいシートと、絶妙なステップ位置でとても心地良かったです! グラブバーは長めでつかむ場所の自由度が高く、体を安定させやすいので、視界の良さもあいまってとっても快適。スクリーンを上げた時には違いをハッキリ感じるほどの防風効果があります。ライダーの気持ち良さがタンデムでも伝わってくるほどでした。(木川田ステラ)

ヤマハ「TMAX560 TECH MAX」各部装備・ディテール解説
[ アルバム : YAMAHA TMAX560 TECH MAX ABS はオリジナルサイトでご覧ください ]

文:太田安治、木川田ステラ、オートバイ編集部/写真:森 浩輔

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みんなのコメント

11件
  • この筆者は一日1000キロ走ったことあるのかな?
    一日1600キロ走った事有りますがどんなバイクに乗ってもしんどいんだが
  • 時速100キロで走っても10時間。苦にならない身体がほしい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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