この記事をまとめると
■2023年6月2日に降った大雨によって日本各地で道路が冠水した
「水没」したHVやEVに触れるのは「危険」という情報は本当か? メーカーに直撃した!
■大雨によって水没したクルマは業者によって安く買い取られる傾向にある
■大雨後に販売されている安価な中古車は水没車である可能性があるので注意が必要だ
災害レベルの大雨直後は中古車の売買に注意すべし
6月2日は台風2号に刺激された梅雨前線の活動活発化により、西日本から東日本という広い地域で大雨となり、各地に甚大な被害をもたらした。まずは被害に遭われたみなさんにお見舞いを申し上げたい。
今回はとにかく信じられない大雨が首都圏各地でも降った。
筆者の居住する県でも大雨による浸水被害が発生しているが、「なんでそこなの?」というような、いままではあまり聞かない地域で甚大な浸水被害が発生したりしていたのだ。テレビニュースの映像では、全国各地で大雨により道路が冠水し、そのまま道路上で水没してしまった多数のクルマの映像が映し出されていた。
こうなってくると気になるのが、今後中古車市場において、水没車両が多く出回る可能性への不安である。
そもそも水没した車両を中古車として販売する際に、その表示義務はない。水没の程度にもよるが、意外なほど水没後も使うことができるケースが多い。ただし、車内にも当然浸水しているので、車内の乾燥や脱臭を行う必要が出てくるだろう。数年前にある地域で豪雨災害が発生した時に、浸水した水が引いたあとに放置されていた水没被害者車両に「買い取りします」というようなチラシが片っ端から貼られていた映像を見たことがある。
一部業者が水没車を積極的に安く買い取り、中古車市場に流そうとしているようであった。
「東日本大震災が発生してからしばらくすると、被災地域から距離のある近畿以西の地域で被災車両の中古車が流通しました」とは事情通。いままでの自然災害といえば、大小はあるものの、たいていは被災地域が一定地域に限られることが多く、たいていは被災地域から距離のある市場で被災車両が流通することが多かったが、今回は被災地域が広範囲になるので、流通する元被災中古車の数も多いだろうし、被災地から距離のある地域も限られるので、海外輸出も含めて、その動向がじつに興味深いものとなっている。
「聞くところでは、BEV(バッテリー電気自動車)の日産リーフでも水没したあとも問題なく使えるとのことですが、多くの人にとって気持ち的にちょっと……」とは事情通。
今回も各地で甚大な被害が発生しているので、水没車両かどうかをきちんと把握するために、しばらくはディーラーでの下取り査定だけでなく、買い取り専業店でもいつもよりは厳密な確認が行われることになりそうだ。とくにディーラーの下取り査定では以前みたいな、値引き不足分を査定額に補填するような動きも引き締まっているというので、しばらくはリスクヘッジとともに、さらにシビアな査定額が提示されるかもしれない。
一度水害に遭うと、生乾きのような状態となり臭いがするなど水没車両かどうかを見分けるのは容易ともいわれているが、とにかく生活圏内にある中古車展示場などで、いつもはその店に並ばないような車種が、しかも割安価格で展示してあるときは用心したほうがいいともいわれている。
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みんなのコメント
逮捕されると思います。