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プジョー308、マイナーチェンジでゴルフ/フォーカスと戦える? 1.5?ディーゼルに試乗

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プジョー308、マイナーチェンジでゴルフ/フォーカスと戦える? 1.5?ディーゼルに試乗

■どんなクルマ?

モデルライフの半ばに差し掛かった308に施されたフェイスリフトは教科書どおりといっていいだろう。

ハッチバック決定戦:前編 ―― ホンダ・シビック vs プジョー308 vs VWゴルフ

価格上昇を抑えつつ、グリルやバンパー、そしてヘッドライトの意匠を変更。インフォテインメントシステムをアップグレードし、安全装備を始めとする標準装備を拡充するという具合である。

今回のフェイスリフトで最も注目すべきポイントは、PSAグループのクルマにおいて始めて採用された、プジョー製「DV5R」1.5ℓブルーHDI 130ディーゼルエンジンである。

ル・マンを戦った、プジョー908 HDi FAPディーゼルのエンジンと同じ燃焼室を用い、130psを発揮するこのエンジンは、既存の1.6ℓブルーHDIディーゼルエンジンに代わって順次搭載されることになる。

環境をとことん考えた

刷新された130psの1.2ℓ「ピュアテック」ターボガソリンと180psを発揮するディーゼルエンジンと同様に、新型の1.5ℓエンジンは、既に厳しいユーロ6c排出ガス規制に適合している。

2020年に施行されるこの規制では、有害な窒素酸化物(NOx)の排出を削減することを、研究所のテストではなく、実際の走行でクリアすることが義務づけられている。

新型のダウンサイズされたディーゼルエンジンは、尿素SCRシステム、混合系触媒、粒子状物質補集フィルターを使って排気ガスを浄化。

あなたが、ディーゼルの排気ガスに懸念を抱き、今後の規制に対して適合するハッチバックを望むなら、308は選択肢のひとつになるかもしれない。


■どんな感じ?

ハードよりもソフトで魅了

1.5ℓのディーゼルエンジンは、従来の1.6ℓエンジンよりも洗練されていて、巡航時や発信時もより静かである。

小排気量のディーゼルエンジンにありがちな、低回転域のピーキーな特性と応答性の若干の鈍りはあるが、先代のエンジンに比べると活発ではある。

しかし、4000rpm以上では、ディーゼルエンジン特有の音が残っている。

中回転域のトルクは、実用域で力強く感じるが、稀にパワートレインを引きずるような感覚があったり、なめらかとはいえない6速マニュアルトランスミッションのお陰で、運転に集中できなかったりすることもある。

しかし、これは長年PSAグループのクルマに触れていれば驚くべきことでもない。

「i-Cockpit」にも触れておこう

プジョーは、自身が完璧と考えているところに関しては手を付けていない。「i-Cockpit」と呼ばれるメーターやコントロール系のレイアウト、そしてサスペンションとステアリングも不変である。

平均的な身長か、それ以上のドライバーであれば、小さなステアリングを越えてメーター類を確認することができるが、そうでない場合は少々不便であろう。

また、身長の高いドライバーは、フロントシートのクッションが足りないことに不満が出るかもしれない。

18インチのホイールを装着したGT Lineのテスト車は、悪路に直面した時の衝撃吸収性に優れ、最近テストした他の308の派生車種と比べ、乗り心地がよい。


細かな配慮で得点を稼ぐ

ステアリングに関しては、他の仕様のそれと比べても、操舵重量は一貫しているが、フィードバックはわれわれの期待する水準には至っていない。

しかし、308を走らせてわかることは、このクルマは、運動性能と順応性の高いハンドリング、そして、伝統的なヨーロピアンハッチバックのしなやかな足どりが健在であることだ。

さらに、ドライバーの積極的な関与という観点からは、このクラスのライバルと比べ、特筆すべき素晴らしい仕事をしている。

全車に標準で搭載される、プジョーの新しいインフォテインメントシステムの画面は、先代のそれと同じ大きさではあるが、意匠が変更され、アクセス速度が上がり、少しだけ利便性も向上している。

MirrorLinkも搭載し、Apple CarPlay/Android Autoを介してスマートフォン接続も可能である。


■「買い」か?

おすすめする理由がたくさん

アクティブセーフティ装備は充実しているが、だからといって多くの競合車と比べた時、明らかに狭いと感じる車内空間を補うものではない。

いっぽう今回のフェイスリフトを経て、お買い得感は継続しているし、少しだけ運転の楽しみも増えた。

1.5ℓディーゼルをはじめとする、今回施されたアップデートは、どれも先代モデルに磨きを掛ける出来であり、このことは激戦のファミリーハッチバックのカテゴリーにおいて、確固たる地位を築いてきたこのクルマの将来を約束するものである。

激戦区であるが、その中でも、このハッチバックは見栄えが良く、おすすめする理由が沢山ある。前途多難にみえたフランスのメーカーであるが、このクルマの仕上りは素晴らしい。

プジョー308 1.5ブルーHDi GT Line

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