同一メーカーの近いカテゴリーに絶妙なライバル車が存在するケースは意外と多い。当然、比較検討することになるのだが、定番の同門比較から少し変わった同門比較まで、一気に3つの比較対決をご覧いただこう!!
※本稿は2024年2月のものです
文/片岡英明、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年3月10日号
WR-Vは室内が広くリーズナブル!! アルヴェルの差別化は上手い! 気になる同門対決3選
■ホンダコンパクトSUV同門対決
2023年11月に日本導入が発表されたホンダ WR-V。登場は2024年3月の予定
●ポイント
・車格はWR-Vが下なのだが、車体サイズは両車ほぼ同じ
・e:HEV中心のラインナップのヴェゼルに対しWR-VはガソリンNAのみ
・WR-Vの安さが目立つが、果たして買い得なのか?
■サイズ感はほぼ同じ!
2021年登場のホンダ ヴェゼル。販売直後から高い人気を維持している
WR-Vとヴェゼルは、どちらもボディサイズがほとんど同じコンパクトクラスのSUVだ。車格はヴェゼルが上のはずだが、WR-Vのほうがホイールベースは40mm長いし、背も高い。
ただし、ヴェゼルと違ってe:HEVの設定はなく1.5Lのガソリン仕様だけ。駆動方式もFFだけと割り切っている。ハイブリッド車や4WDにこだわる人はヴェゼルを選ぶが、ガソリン車の設定は1グレードだけにとどめている。WR-Vはキャビンが広く、価格もリーズナブルだ。
エンジンはヴェゼルのガソリン車と同じで、ボディも軽いから軽やかに走る。ハンドリングと乗り心地も悪くない。実用性の高いSUVだが、洗練度の高さと上質感はヴェゼルが一歩上を行っている。
■「ここがいい」「ここがイマイチ」
●WR-V
WR-Vはキャビンが広く、後席と荷室も実用になる広さだ。だが、ガサツな点が目立つし、運転支援システムなども一世代前のシステム。
●ヴェゼル
充実装備で燃費がよく、洗練された走りに加え、4WDは安心感のある走りを披露する。キャビンは広いものの、荷室は平凡な広さだ。
●WR-V(Z)主要諸元
・全長×全幅×全高:4325×1790×1650mm
・ホイールベース:2650mm
・車量重量:1230kg
・エンジン:直4DOHC
・排気量:1496cc
・最高出力:118ps/6600rpm
・最大トルク:14.5kgm/4300rpm
・トランスミッション:CVT
・WLTCモード燃費:16.2km/L
・価格:234万9600円
●ヴェゼル(G・2WD)主要諸元
・全長×全幅×全高:4330×1790×1580mm
・ホイールベース:2610mm
・車量重量:1250kg
・エンジン:直4DOHC
・排気量:1496cc
・最高出力:118ps/6600rpm
・最大トルク:14.5kgm/4300rpm
・トランスミッション:CVT
・WLTCモード燃費:17.0km/L
・価格:239万9100円
■トヨタミニバン頂上対決
トヨタ アルファードとベルファイア。兄弟車ゆえに比較されるのは宿命か!?
●ポイント
・兄弟車ながらしっかりと作り分けられたキャラクター
・両車それぞれ乗り味、操安性の違いをどう評価する?
■ミニバン定番比較のこの2台
どちらもトヨタを代表するLクラスの豪華ミニバンだ。燃費のいいハイブリッド車から痛快なターボ車まで幅広いラインナップを誇り、予算に合わせたクルマ選びができる。
キャビンは広く、3列目でも快適にロングドライブを楽しむことが可能だ。しかも走らせてみると、ボディの大きさを意識させない軽快な身のこなしまでも手に入れていると驚かされる。
エクステリアと性格は、アルファードとヴェルファイアを上手に差別化した。アルファードはミニバンの王道を行く味付けだ。価格もリーズナブルと感じさせる。これに対しヴェルファイアは快適装備やサスペンションを専用に設計し、スポーティな味わいを強く打ち出した。
デビューしたばかりの新型車で走りも大きく進化させているから実力は一級だ。好みの問題もあって悩むところだが、消滅させられるところから復活し、ターボ車も設定するヴェルファイアにカスタム派ミニバンの意地を感じる。
■「ここがいい」「ここがイマイチ」
●ヴェルファイア
燃費はそれなりだが、ターボ車は気持ちいい加速を味わえ、ハンドリングもスポーティだ。ただし、街中などで乗り心地は硬めと感じる。
●アルファード
先代と比べ、走りの実力と快適性は2ランクくらいアップしている。ハイブリッド車の仕上がりもいいが、ターボ車がないのは残念だ。
■マツダ MX-30に搭載される3種のパワートレーンはどれがベスト?
マツダ MX-30。2023年にはロータリーEVが追加された
MX-30には3タイプのパワーユニットが設定されている。直4、2Lガソリンエンジンを主体としたマイルドハイブリッド、純EV、そして昨年11月に追加されたロータリーエンジンを発電用に使用するPHEVだ。
この3モデル、車体は同じMX-30なんだけど「同門ライバル」と言っていいほど別グルマ。BEVはとにかくフロントが軽くて操舵に対して機敏に反応する動きが面白いんだけど、ちょっと軽薄な印象。マイルドハイブリッドはよくも悪くも「普通のFF」ってな乗り味。
で、ロータリーエンジンを積んだPHEVなんだけど、これが絶妙な前後重量配分だし、モーターもパワフルなので、山道で走って楽しいのでありました。EVのような電欠の心配もないし、これがイチオシです。
●2L MHEV
直4、2Lは156ps、20.3kgm。これに6.9ps、5.0kgmのモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド。
●BEV
35.5kWhの比較的小容量バッテリーを搭載し、車重は1650kg。モーターは145ps、27.5kgm。
●RE-EV
830ccのシングルローターエンジンで発電して17.8kWhバッテリーに充電、モーターは170ps、26.5kgm。
(TEXT/ベストカー編集部)
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みんなのコメント
WRVも所詮インド仕様の安モンやし、比較は無意味
まさか超有名なカー雑誌ですから、どなたからか頼まれて「ステマ記事」を書いてるってことはさすがにないですよね。