「V6ファーストエディション」とは
執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)
編集:Tetsu Tokunaga(徳永徹)
英ロータスカーズの新型車「ロータス・エミーラ」の受注が、日本市場で10月29日から始まることが明らかになった。
対象となるのは、「V6ファーストエディション」という第1弾モデルで、生産開始は来年の春以降に予定されている。
今年の7月に世界初公開されたエミーラは、タイプ131のコードネームで開発され、従来のラインナップであるエリーゼ/エキシージ/エヴォーラの後継モデルという立ち位置。
ミドルクラスのミドシップ・スポーツカーであることから、最大のライバルはポルシェの718ケイマンになるだろう。
今後ロータスは電動モデルに注力していくことが以前から発表されており、エミーラは、同社として最後の純エンジン搭載車となる。
このためエミーラは、ロータス・ブランドの継続的な変革を体現する新モデルと位置づけられており、スポーツカー・クラスでも“最高の乗り心地とハンドリング”の両方を実現すると紹介されている。
今回発表されたV6ファーストエディションは、車名のとおり最初のモデルにふさわしく装備を充実させているから、こうした新時代のロータスの方向性を見極めるには注目の1台だ。では、その概要を紹介していこう。
ボディサイズ、エヴォーラと比較
エミーラのボディサイズは、全長4413×全幅1895(ドアミラー収納時)×全高1226mm、ホイールベースは2575mm。
ちなみに、エヴォーラの最終モデルにあたるGT 410は、全長4390×全幅1850×全高1240mm、ホイールベースは2575mm。
つまり、サイズ的にはエヴォーラより全長が少し長く、全幅はワイドで、全高は少し低いといったところだ。
ただしそのスタイリングは、EVハイパーカーであるエヴァイヤの影響をかなり受けている。
たとえば、エッジをシャープに仕上げたフロントフード、リアに向かって引き締まっていくキャビン、力強いリアまわりに施されたベントなどに、それが見てとれる。
じつはボンネットに組み込まれたベントは、空気の流れを誘導し、エアロダイナミクスを最適化するためにエヴァイヤの構造から派生したものだ。
ヘッドランプはツインブレードデザインの縦型2灯で、オールLED。リアセクションでは「LOTUS」のロゴが入ったバンパーもエヴァイヤからヒントを得たデザインだ。
その両端には、ホイールアーチからの空気を排出するエアアウトレットも配置。LEDのテールランプはフラットなC字型で、ボディ後端の下部はディフューザーとなっている。
外板色は、7月の発表時に公開されたセネカブルー、マグマレッド、へセルイエロー、ダークバーダント(濃い緑)、シャドーグレー、ニンバスグレーの6色から選択可能。
「First Edition」のバッジが、V6ファーストエディションの証だ。
内装は? 電動シート/KEFステレオ
インテリアは、ロータスの哲学であるドライバー中心で人間工学に基づいた、手の動きと視線移動を最小にしたもの。
とはいえ、デザイン、素材品質、収納スペース、フィット感・仕上がり・細部へのこだわりは、現代のプレミアムスポーツカーにふさわしいレベルで統合されている。
ドアトリムと一体化し、包み込むようなデザインのダッシュボードは、ドライバーとクルマとの一体感を生み出すもの。
シートは3段階のヒーター内蔵で、12ウェイ電動アジャスト+2プリセットメモリー機能(運転席&左右ミラー)を装備するなど、ロングツーリングの快適さを満たすよう設計。
インテリアトリム&シートは、4種類のレザーと3種類のアルカンタラの計7種類から選択が可能だ。
メーターパネルは、12.3インチのTFTドライバーディスプレイで、センターダッシュに取付けられた10.25インチのタッチスクリーンとともに、車両のインフォテインメントシステムにアクセスできる。スマートフォンとのリンクは可能だ。
また、エミーラでは音響面にも力を入れ、英国KEFの「Uni-Q」技術を、10チャンネル プレミアムサラウンドシステム(340W)に備えている。
現代のスポーツカーらしくストレージも豊富。グローブボックス、携帯電話収納スロットを備えた2つのカップホルダー、500mlボトルを収めるドアポケット、USBポートと12Vソケットを備えたアームレストなどを装備。
シート後方には208Lのラゲッジスペース、エンジン後部には標準サイズのフライトケースかゴルフクラブのセットが収納できる容量151Lのトランクも用意した。
専用シャシーに、405psのV6
エミーラには、エヴォーラ/エキシージにも搭載されたトヨタ製3.5LV6をベースにスーパーチャージャーを組み合わせたものと、ロータス初となるAMG製2.0L 直4ターボ「i4」の、2種類のエンジンが採用される予定だ。
今回のV6ファーストエディションは、車名のとおり前者を搭載する。組み合わされるトランスミッションは6速MTが標準だが、6速ATもオプションに用意。
最高出力は405ps/6800rpm、最大トルクは6速MTが42.8kg-m/2700-6700rpm、6速ATが43.8kg-m/2700-6700rpm、許容最高回転数(継続)は6800rpmとなっている。
ちなみにエヴォーラGT410に搭載されている3.5LのスーパーチャージャードV6は416ps/42.8kg-mというスペックだった。
エミーラのパフォーマンススペックは、英国発表値では、最高速度が288km/h、0-100km/h加速は6速MTが4.3秒、6速ATが4.2秒。
シャシーはエリーゼから継承されている押出し結合アルミニウムシャシー・テクノロジーを採用。今までのモデルとはサイズが異なるため、専用のものが開発されている。
サスペンションには、2種類の設定を用意。快適性にも配慮された「ツアー」と、後述のロータスドライバーズパックで選択できる「スポーツ」だ。
そのサスペンションの形式は、前後ダブルウイッシュボーン。
ダンパーはビルシュタイン製、スプリングはアイバッハ製。ブレーキはAPレーシング製で、4ポッドアルミ合金製のキャリパーと2ピース・クロスドリルド・ベンチレーテッドディスクを採用している。
4種類の無料オプションパック
装備面は、外観では、チタニウム・エグゾーストテールパイプ・フィニッシャー、電動調整・可倒式ヒーテッドドアミラー、リアパーキングセンサーを標準装備。
今後のモデルでは有料オプションとなる「ローワーブラックパック」も標準装備され、エアブレード、フロントスプリッター、サイドシル、リアディフューザーがグロスブラックで仕上げられる。
快適装備では、シングルゾーンの空調、クルーズコントロール、キーレススタート、DPMドライブモード(ロータス・ダイナミックパフォーマンス・マネージメント、ツアー/スポーツ/トラック/ESCオフ)が標準装備。
有料のオプションには、パドルシフト付き6速AT、ルーフパネルやサイドシル、リアディフューザーなどがグロスブラックとなる「フルブラックパック」、7種類から選択可能なステアリングなどが設定されている。
また、標準装備のローワーブラックパック以外にも、「ロータスドライバーズパック」「コンビニエンスパック」「ロータスデザインパック」を含めて合計4種類のオプションパックが無料で選択できる。
ロータスドライバーズパック
サスペンション(ツアーorスポーツ)+2種のタイヤを3種類の組み合わせから選択できるほか、ドライブモード可変式エグゾーストサウンド、LSD(MT車のみ)などからなるパッケージ。
コンビニエンスパック
フロントパーキングセンサー、リアリバースカメラ、雨感知ワイパー+エアロブレード、自動調光バックミラー/ドアミラーなどのパッケージ。
ロータスデザインパック
20インチ超軽量Vスポーク鍛造ダイヤモンドカット・アロイホイール、スポーツアルミペダル(ラバーインサート入り)、ブラックアルカンタラ・インテリアヘッドライニング、サテンクローム・インテリアトリムフィニッシュ、LOTUSネーム入り運転席、ブラックプレミアム助手席フロアマットなどのパッケージ。
6速MT/6速ATの日本価格
ロータス・エミーラV6ファーストエディション(6速MT)の日本価格は、1353万円。
6速AT車は、34万1000円高の1387万1000円となる。
冒頭に記したように、生産開始は来年の春以降を予定。AMG製の「i4」エンジン搭載モデルに関しては、詳細は未発表となっている。
エミーラV6ファーストエディション スペック
ロータス・エミーラV6ファーストエディション(6速MT)
車両価格:1353万円
全長×全幅×全高:4413×1895×1226mm(ドアミラー収納時)
ホイールベース:2575mm
車両重量:1458kg(DIN)
エンジン種類:3456ccV6スーパーチャージャー
最高出力:405ps/6800rpm
最大トルク:42.8kg-m/2700-6700rpm
ギアボックス:6速マニュアル
駆動方式:MR
タイヤサイズ:前245/35R20、後295/30R20
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みんなのコメント
初代エスプリの1.5倍、エリーゼの倍以上なんて・・・
今持っている、私のエスプリと、嫁さんのエリーゼを大事に乗ることにします。
故障のオンパレードのロータスにおいてエンジンだけは壊れずオイルやメンテ代が安いというのはサーキット走行をするにしても非常に心強いしなによりチューニングが優秀だから言われなきゃわからんほどにスポーツエンジンしてる。