■新車のノアとヴォクシーが買えない!?
最近はSUVの人気が高まっていますが、ミニバンもファミリーユーザーから高い支持を得ています。
ミニバンは、コンパクトサイズ、ミドルサイズ、ラージサイズに分類され、最も販売台数の多いタイプはミドルサイズです。
【画像】「えっ…!」これがトヨタ「ノアヴォク」が買えない理由です!
ミドルサイズミニバンは、大半のモデルが全長は4600mm~4800mm、全幅は1800mm以下に収まり、トヨタ「ノア」「ヴォクシー」、日産「セレナ」、ホンダ「ステップワゴン」、三菱「デリカD:5」が該当。
いずれの車種も人気が高く、コンパクトミニバンやラージサイズミニバンに比べて、選べる車種も多いです。
2023年1~12月におけるミドルサイズミニバンの登録台数ランキングは、1位:ノア(1か月平均7932台)、2位:ヴォクシー(7423台)、3位:セレナ(6306台)、4位:ステップワゴン(3680台)、5位:デリカD:5(1435台)でした。
一方、直近の2024年5月(単月)は順位が大きく変わり、1位:セレナ(5507台)、2位:ステップワゴン(4845台)、3位:ヴォクシー(4692台)、4位:ノア(4520台)、5位:デリカD:5(1200台)と、2023年の暦年に比べて、トヨタのノアとヴォクシーが大幅に減っていることがわかります。
前年の5月に比べて、30%を超える大幅減少です。その一方でステップワゴンは、前年の2倍以上を登録しました。
なぜこのような変動が生じたのでしょうか。
2024年6月下旬にトヨタの販売店に尋ねると、複数の地域の店舗から次のような話が聞かれました。
「ノアとヴォクシーは受注を停止しています。2024年中の生産枠を使い切ったからです。
そして2025年の初頭には、価格の変更を伴う改良を行うのではないかと予想されています。そうなるとノアとヴォクシーの受注再開は、2024年12月頃だと思われます」
国内のすべての販売会社に問い合わせたわけではないため、2024年6月下旬時点で、ノアとヴォクシーの受注を行っている販売会社があるかも知れません。それでも主だった地域では受注を停止しているという回答が得られました。
ちなみに定額制カーリースのKINTOでは、多くの販売店が受注を止めた車種でも取り扱うことがありますが、ノアとヴォクシーは停止中。
従って現時点で、ノアとヴォクシーを新車で手に入れることは難しいといえるでしょう。
※ ※ ※
現行ノアとヴォクシーが発売されたのは2022年1月ですが、それ以降、報道発表される改良は実施されていません。
そして2025年1月には丸3年が経過することから、販売店が言うように「価格の変更を伴う改良を実施する」可能性があります。
■いますぐ手に入るミニバンとは?
それにしてもミドルサイズミニバンを使う人達の立場で考えると、2024年末までノアとヴォクシーを買えないのは困ります。
両車ともに人気が高く、購入を希望するユーザーも多いため、2024年12月頃に受注を再開しても短期間で納期の遅延に陥る可能性もあるでしょう。
そこでノアとヴォクシーを購入できないユーザーのために、セレナとステップワゴンの選び方を考えてみましょう。
日産・ホンダの販売店によると、セレナとステップワゴンの納期は、「短ければ1か月に収まり長くても3か月」としています。
ステップワゴンの納期は、以前は半年以上を要した時期もありましたが、今は半導体の不足も解消され、納期が短縮。ステップワゴンが2024年5月に前年の2倍以上を販売した背景にも、納期の短縮により、今まで納車を待っていたユーザーに積極的に届けられた事情があります。
さて、セレナとステップワゴンの選び方ですが、まずセレナは、ステップワゴンやノアとヴォクシーに比べて車内が広いです。
身長170cmの大人6名が乗車して、2列目の膝先空間を握りコブシ2つ分に調節すると、セレナでは3列目に座る乗員の膝先に握りコブシ2つ半の余裕ができます。
同じ測り方で、ステップワゴンの3列目は握りコブシ2つ分、ノアとヴォクシーは1つ半です。
セレナはシートアレンジも多彩で、2列目の中央部分を1列目の間までスライドさせると収納設備として使えます。
この時には2列目の中央部分が通路になり、車内の移動もしやすいです。3列目の乗員が2列目に移動して、スライドドアから乗り降りできます。
その代わりセレナは、プラットフォームの設計が古く、ステップワゴンやノアとヴォクシーに比べて床が70mm~80mm高いです。そのためにサイドステップ(小さな階段)を介して乗り降りする必要があり、高齢者や子供は注意が必要です。
セレナでは重心も高まるため、カーブを曲がる時のボディの傾き方も大きめだと感じる人もいるかもしれません。
一方のステップワゴンは、セレナとは逆に、低床設計を生かして走行安定性と乗り心地が両方ともに優れています。
荷室を拡大する時は、ステップワゴンでは3列目のシートを床下に格納するため、荷室側に張り出しません。その反面、3列目の座面が短く、1列目を80mm下まわります。
なおノアとヴォクシーには、渋滞時にステアリングホイールから手を離しても運転支援が続く機能などが用意され、さらにセレナでは最上級グレード「ルキシオン」に搭載される「プロパロット2.0」によって制限速度内でのハンズフリーが可能ですが、ステップワゴンに同様の機能はありません。
そして、シートアレンジなどミニバンの機能は、セレナがミドルサイズでは最も優れており、走りと乗り心地ではステップワゴンがトップです。
それぞれのミドルサイズミニバンにはさまざまな特徴があるので、ニーズに合った車種を選ぶと良いでしょう。
いずれのミドルサイズミニバンにもハイブリッドが用意され、低燃費に加えて動力性能や静粛性も優れています。
※ ※ ※
それぞれのモデルで最も買い得なグレードは、セレナが「e-POWERハイウェイスターV」(368万6100円)、ステップワゴンは「e:HEVスパーダ」(369万6000円)です。
ノア/ヴォクシーについては、ノア「ハイブリッドS-Z」(367万円)がベストです。
価格競争の激しいカテゴリーとあって、いずれも370万円前後の買い得グレードが用意されています。
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みんなのコメント
最近のトヨタの生産体制、販売方法は、利益だけで顧客を大事にしていないイメージ。
売れ筋のミニバンなのに日産やホンダに客を取られているのだから。
しかしトヨタ本体は最高益。
円安で日本国内より海外輸出して儲かっているからそれほど問題ではないのでしょう。