現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > VWグループが自動運転の今後を語る

ここから本文です

VWグループが自動運転の今後を語る

掲載 更新
VWグループが自動運転の今後を語る

 グループ内でもブランドごとに実装される自動運転技術は異なる

 フォルクスワーゲングループの研究部門・自動運転責任者であるヘルゲ・ノイナー博士が、先日東京国際交流館で開催された「SIP-adus(内閣府総合科学技術・イノベーション会議 戦略的イノベーション創造プログラム 自動走行システム)ワークショップ2017」に参加するため来日。フォルクスワーゲングループ全体の自動運転に関する取り組みと、今後の方針を説明した。

【疑問】日産はなぜ自動運転にこだわるのか?

 フォルクスワーゲングループは2005年より、安全性・燃費・快適性向上に加えインフラの高効率な活用にもつながるものとして自動運転技術の開発を進めてきたが、現時点で実用化されているのはSAE(アメリカ自動車技術会)J3016が定義する「レベル2」、ドライバーが常にステアリングを握り監視する必要があるものまでに留まっている。

 システムに求められた時のみドライバーが操作する「レベル3」については、今後ほぼすべてのブランドに設定していく方針を示しつつ、先代A7をベースにした実験車両の動画を交え、そのメリットと課題を説明。

 乗用車では移動時間を他の仕事やレジャーに充てることができるものの、ユーザーが価格上昇に敏感なため「ゴルフのクラスに搭載できるレベルまでコストを下げなければならない」こと、商用車では移動中にドライバーをほかの業務に従事させることで、「人件費を削減しつつ人手不足の解消にも寄与する」と述べた。

 また、2020年にレベル4自動運転と航続距離600kmを現在のゴルフディーゼルなみの価格で実現するEVの市販化計画について、「その時点でレベル4を実現化しなければならない、ということだけは言える」としながら、「熟練したベストドライバー以上に優れたものでなければ市販化しない」と明言している。

 そしてその先の、無人運転が可能な「レベル5」の実装を想定した、今年のジュネーブモーターショーで発表されたコンセプトカー「セドリック」を紹介。

 自動運転の進化・普及に伴い、自動車が従来の所有から使用へと徐々に移行していくのに合わせ、フォルクスワーゲングループは自動車メーカーから、自動運転を核として自動車とユーザーエクスペリエンス、サービスを一体化した「モビリティ・アズ・ア・サービス(サービスとしてのモビリティ。以下MaaS)」を提供するモビリティブランドへと転換していく方針を示した。

 なお、自動運転技術をグループ全体へ展開するにあたり、「当面は従来からの所有型の車両とMaaSの車両とが共存するものの、ブランドの形態とKPI(重要業績評価指標)が変わる。これまでは馬力やトルクなどの性能が非常に大事だったが、自動運転化が進めば快適性やユーザーエクスペリエンスの方が重要視されるようになるだろう」とコメント。

 各ブランドを再検討するとともに、それぞれにおける自動運転技術の位置付けを明確化することで、各ブランドを差別化していくための作業をすでに進めていることを明らかにしている。

 具体的には、自動運転のための技術コンポーネントは全ブランドで共通化しながら、「たとえばポルシェは速さへのニーズが強い、といったブランドのDNAを大切にしながらサービスを展開していきたい」という。

 実際には、実装される自動運転技術や提供されるMaaSはブランド・車種ごとに異なり、実用性や快適性をより重視するフォルクスワーゲンやアウディなどでは積極的に投入し、走りの性能や楽しさをより重視するポルシェやランボルギーニなどではそうした価値を阻害しないレベルに留める、といった形で棲み分けされることだろう。

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

こどもの日にキッズEVカートを無料体験…遠隔でスピード調整 トムス主催
こどもの日にキッズEVカートを無料体験…遠隔でスピード調整 トムス主催
レスポンス
ベントレーの中国限定モデルラッシュ!「千里江山図」など中国文化にインスパイアされた限定コレクションとは【北京モーターショー2024】
ベントレーの中国限定モデルラッシュ!「千里江山図」など中国文化にインスパイアされた限定コレクションとは【北京モーターショー2024】
Auto Messe Web
スーパーカーや高級車の事故報道のあとに溢れる「ヘタクソは小さいクルマ乗っとけよ!」の声! やっぱりデカイ高級車は運転が難しいのか?
スーパーカーや高級車の事故報道のあとに溢れる「ヘタクソは小さいクルマ乗っとけよ!」の声! やっぱりデカイ高級車は運転が難しいのか?
WEB CARTOP
テスラ・モデル3に次世代ドライブユニットを搭載した「パフォーマンス」グレードを新設定。既存のモデル3とモデルYの車両価格引き下げも実施
テスラ・モデル3に次世代ドライブユニットを搭載した「パフォーマンス」グレードを新設定。既存のモデル3とモデルYの車両価格引き下げも実施
カー・アンド・ドライバー
北海道はでっかいどう……ってマジだった! 無計画ドライブは泣きを見る北海道の現実!!
北海道はでっかいどう……ってマジだった! 無計画ドライブは泣きを見る北海道の現実!!
WEB CARTOP
マツダ新型「CX-5」!? 高級感デザインがカッコイイ「大人気SUV」最新マツダ顔に? リアルすぎる“次期型予想CG”に反響も
マツダ新型「CX-5」!? 高級感デザインがカッコイイ「大人気SUV」最新マツダ顔に? リアルすぎる“次期型予想CG”に反響も
くるまのニュース
GW明けに新車を狙うなら、このお買い得な人気モデルは、絶対に外せない! 「マツダ CX-5」【最新値引き&購入情報】
GW明けに新車を狙うなら、このお買い得な人気モデルは、絶対に外せない! 「マツダ CX-5」【最新値引き&購入情報】
月刊自家用車WEB
アストンのペナルティ再審請求、特別厳しい理由を知るため? アロンソは納得できておらず
アストンのペナルティ再審請求、特別厳しい理由を知るため? アロンソは納得できておらず
motorsport.com 日本版
新しくなったクワトロが左右輪のトルクを自在に振り分ける! アウディ S3がマイナーチェンジを実施
新しくなったクワトロが左右輪のトルクを自在に振り分ける! アウディ S3がマイナーチェンジを実施
WEB CARTOP
無実の息子を助ける! ドイツ“オカン”の実話に基づく『ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ』
無実の息子を助ける! ドイツ“オカン”の実話に基づく『ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ』
バイクのニュース
これも未来だ、メルセデスベンツ『アクトロスL』受注開始
これも未来だ、メルセデスベンツ『アクトロスL』受注開始
レスポンス
L24の移植に成功!ハセガワ製「ケンメリGT-X」にエンジン搭載、DATSUN化!第2回【CARSMEETモデルカー倶楽部】
L24の移植に成功!ハセガワ製「ケンメリGT-X」にエンジン搭載、DATSUN化!第2回【CARSMEETモデルカー倶楽部】
LE VOLANT CARSMEET WEB
シビックが2戦目で初ポール獲得! 開幕戦で苦杯なめた17号車Astemoが予選最速|スーパーGT第2戦富士
シビックが2戦目で初ポール獲得! 開幕戦で苦杯なめた17号車Astemoが予選最速|スーパーGT第2戦富士
motorsport.com 日本版
「ひとり勝ちは許さない」ライバルたちに見た逆襲への光明【GT500シーズンプレビュー】
「ひとり勝ちは許さない」ライバルたちに見た逆襲への光明【GT500シーズンプレビュー】
AUTOSPORT web
テスラのスーパーチャージャーに何が起きているか
テスラのスーパーチャージャーに何が起きているか
グーネット
コンビニは「前向き駐車」すべき? なぜ「バック駐車」は推奨されない? “納得の理由”と守らなかった際の「悪影響」とは
コンビニは「前向き駐車」すべき? なぜ「バック駐車」は推奨されない? “納得の理由”と守らなかった際の「悪影響」とは
くるまのニュース
日産オーラがマイナーチェンジ。内外装をリフレッシュして6月にデビュー!
日産オーラがマイナーチェンジ。内外装をリフレッシュして6月にデビュー!
グーネット
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(4)】三菱デリカミニに約1カ月間乗ってみたら、販売好調な理由がよく分かった。けれど・・・別れ際に少し悲しい気持ちになったワケ
【特集:最新SUV「絶対試乗!」主義(4)】三菱デリカミニに約1カ月間乗ってみたら、販売好調な理由がよく分かった。けれど・・・別れ際に少し悲しい気持ちになったワケ
Webモーターマガジン

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村