スーパーカー世代が憧れるブリティッシュ・スポーツの代表格
外国車ユーザーの参加が増えてきた「RETRA JAM(リトラクタブルカージャンボリー)Vol.2」。フェラーリ「328GTS」や「F355ベルリネッタ」、シボレーC5型「コルベット」が参加するなかで、とくに目立っていたのがロータス「エスプリ」でした。オーナーは御年67歳になる“Offboy”さん。映画がきっかけでこの車種に興味を持ち、人生で2度目の所有となるというエスプリについて伺いしました。
リトラクタブルライト車が九州に100台大集合! 2回目を迎えた「リトラジャム」は台数も増加して全国規模でファンが増殖中…参加車両をお見せします!
劇中車として話題の映画に登場したエスプリ
映画に登場した車両を観て、そのクルマに憧れるというのは、クルマ好きならば誰にでもあることだ。“Offboy”さんもまさにそんなひとりで、ロータス「エスプリ」に興味を持つきっかけとなったのは、映画だった。『007』と『プリティ・ウーマン』。この2つの映画に登場し、ロジャー・ムーア扮するジェームス・ボンドが駆った「エスプリ S1」や、リチャード・ギア扮するエドワード・ルイスの「エスプリ SE」が、憧れのクルマとして脳内に焼き付いた。そして、今から15年ほど前に初めてのエスプリを購入したのだった。
「50歳を超えていたので、そろそろ憧れのクルマに乗っておきたいと思ったんです。手に入れたのは1989年式、2.2LのターボSE。3~4年は乗ったと思いますが、燃料タンクがサビて割れたり、ECUが壊れて交換したりと、いろいろありました。最後は壊れ過ぎて乗り続けることに疲れてしまい、売り払ったのです」
しかし、“Offboy”さんは年齢が60歳を超えたこともあり、かつて憧れていたクルマを乗りこなすには限界が近づいてきていることを実感する。最後に何に乗ろうかとフェラーリなどの候補車を想像しては悩んでいたところ、たまたまインターネットにこの個体が売りに出されたのを確認。コンタクトを取っても半年ほどは音信不通だったが、諦めなかったことが功を奏し、交渉を開始した。
前オーナーが北海道在住だったこともあり、陸送を手配し、自身は飛行機で現地入り。その場で支払いを済ませ、陸送屋さんに同日に引き取りをしてもらい、1週間ほどかけて九州の自宅まで運んでもらった。そして、人生2回目のエスプリオーナーになったのが、今から約1年前だった。
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日本に6台しかないアニバーサリーに近づけてモディファイ
“Offboy”さんの愛車は、3500cc V型8気筒エンジンを搭載した1998年式の「エスプリ V8 SE」だ。オーナーいわく、2002年に登場した「エスプリ アニバーサリー」と呼ばれるモデルは日本に6台しか入荷されていないので入手は難しいそうで、愛車はそのアニバーサリーに近い仕様へとモディファイされている。
ホイールはOZ製のNOVAを装着。デザインはアニバーサリーと同じだが、こちらは2ピース製。ブレーキは、日産R35型「GT-R」用を装着。テールランプも本来の角型から4連丸テールへ変更され、これらは前オーナーの時点で交換されていたという。ほかにはフルバケットシートだったものを、レカロのリクライニングタイプのセミバケットに。また、ステアリングも37cmサイズへと変更。本来のエアバッグ付き純正ステアリングは今でも購入できるそうだが、その価格は驚くような値段らしく、それならばと値段とルックスのバランスで現状のステアリングへと落ち着いた。
「昔乗っていた4気筒と比べると、このV8を搭載するエスプリはクルマが全然違いますね。ツインターボでトルクも40kgmを超えているから、街中で5速でも普通に走れます。当時の4気筒はある程度の速度を出していないと、4速で走れなかったですから。
車両の特性上、FRPボディなのでアースの問題があります。そのトラブルを最初のエスプリで経験していたのですでに対処済みですし、仮にトラブルが起こっても、原因がある程度想像できるのも強みですね。昔乗っていた経験が活かされているので、あの当時乗っていてよかったなと思います」
乗り心地も抜群で、クーラーも効くのでちょっと遠方へのドライブやイベント参加も可能。年齢を重ねても楽しめるスーパーカーとして、このエスプリは“Offboy”さんにとって、ベストバランスなのだ。
「今67歳だから、75歳まであと8年。後期高齢者になって、もみじマーク(高齢者運転標識)を付けてまでこういうクルマには乗りたくないからねぇ。危ないから、さすがにそれは止めた方がいいでしょう(笑)」
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みんなのコメント
ジジイに成り下がったら経済的余裕が出来、一台位は射程距離に…と思った時期もあったけど貧乏暇なしの余生を繋いでいます。
ロータスもヨーロッパから好きになり絶対的憧れの存在でした!