現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > いまじゃ庶民が買えるミッドシップスポーツなんて夢のまた夢! ジャジャ馬だけど「トヨタMR2」はやっぱり偉大なクルマ

ここから本文です

いまじゃ庶民が買えるミッドシップスポーツなんて夢のまた夢! ジャジャ馬だけど「トヨタMR2」はやっぱり偉大なクルマ

掲載 48
いまじゃ庶民が買えるミッドシップスポーツなんて夢のまた夢! ジャジャ馬だけど「トヨタMR2」はやっぱり偉大なクルマ

 この記事をまとめると

■トヨタ「MR2」は日本車史上初の市販ミッドシップ車だった

保守的だなんて誰がいった? トヨタが生んだ尖りに尖った「攻めのクルマ」5選

■初代モデルはAW11(エーダブ)、2代目はSW20(エスダブ)と呼ばれている

■両車ともじゃじゃ馬マシンとして多くのファンに愛されていた

 スーパーカーのパッケージを庶民価格でリリースした功労車

 エンジンを車体中央に搭載するミッドシップレイアウトは、フォーミュラカーなどの純レーシングマシンが採用しているように、スポーツカーの理想とされている。

 とはいえ、エンジンを車体中央付近に積むということは、多くの場合においてリヤシートを設けるスペースがなくなることを意味する。そのため、ミッドシップカーは2シーターとなることがほとんどだ。贅沢なスポーツカーだけに許されたレイアウトともいえる。

 そんなミッドシップのスポーツカーだが、かつてトヨタが、庶民でも買えるような価格でリリースしてくれたことがあるのをご存じだろうか。そのクルマこそ、「MR2」である。

 日本では2世代・15年に渡って売られていたMR2とは、どんなクルマだったのだろうか。

 初代MR2が誕生したのは1984年6月のこと。車名の由来は「Midship Runabout 2 Seater」で、ミッドシップ方式の2人乗り小型車ということを名前から示していた。

 その初代MR2の基本レイアウトは、エンジン横置きミッドシップと分類されるものだ。乱暴にいうと、FFモデルのパワートレイン(エンジン&トランスミッション)をそのままボディ中央に載せるという手法により生まれたミッドシップスポーツカーといえる。

 そのエンジンは、1.5リッター「3A-LU」と1.6リッター「4A-GELU」の2種類。後者は、ハチロクの愛称で知られるAE86型カローラレビン/スプリンタートレノのツインカムエンジンと基本的には共通で、最高出力は130馬力だった。

 ちなみに、AE86は縦置きレイアウトのFRゆえに、ハチロクのエンジンをそのままMR2に搭載したわけではなく、むしろ4A-Gを横置きにしたFFホットハッチ「カローラFX」のパワートレインを利用したミッドシップカーと捉えるべきだろう。

 初代MR2の車両型式は1.5リッターエンジン車が「AW10」、1.6リッターエンジン車が「AW11」となる。そのため、このモデル全般について、AWを縮めて「エーダブ」と称することが多い。

 1986年のマイナーチェンジでは145馬力を発生するスーパーチャージャー付4A-Gエンジン搭載車をバリエーションとして追加。これが最強のエーダブとなっている。

 筆者は、前期型のAW11に乗っていたことがある。同時代のハチロクと比べてもエンジン音がダイレクトにキャビンに入ってくるのはスポーツテイストを強調するチャームポイントだと感じたものだ。とくにエアクリーナーをオープンタイプに換えてやると、4A-G特有の”クォーン”といった吸気音が大きくなり、気持ちよくドライブできた記憶がある。

■AW11ボディサイズ 全長:3925mm 全幅:1665mm 全高:1250mm 車両重量:950kg

 車格も大きくなりよりハイパフォーマンスに

 1989年10月にフルモデルチェンジした2代目MR2は、相変わらず横置きミッドシップレイアウトだったが、エンジンは2リッター4気筒ツインカム「3S-G」型となり、ボディも初代に比べるとひとまわり大きくなった。

 このエンジンは、スポーティクーペ「セリカ」に使われているものと共通といえるもの。車名こそ同じだが、モデルチェンジによりMR2の車格はワンランク上になったといえる。当時のトヨタのラインアップ&ヒエラルキーでいえば、カローラ級からコロナ級になったといえるだろうか。

 初期型のエンジンは165馬力の自然吸気と225馬力を発生するターボの2種類が用意された。出力差は大きいが、当時のトヨタの車両型式は同じエンジンであれば共通となるルールだったため、いずれのパワーユニットを積んだモデルも「SW20」という車両型式となる。初代の愛称にならい、こちらは「エスダブ」と呼ばれることが多い。

 この当時、200馬力を超えるエンジンというのは間違いなくスポーツカーに分類されるものであったが、フロント195/60R14、リヤ205/60R14というタイヤは、そのパフォーマンスを受け止めるにはあまりにも力不足であり、コントロールが非常に難しいミッドシップマシンという評価を受けることになる。

 その後、タイヤサイズの拡大やシャシーのブラッシュアップなどを受け、1993年11月のマイナーチェンジにより、自然吸気エンジンは170~180馬力、ターボエンジンは245馬力へとパワーアップを果たした。

 さらに、後期型ではスポーツABSを標準装備するなど、走りを洗練させていったが、じゃじゃ馬という印象は最後までつきまとうことになり、1999年に2代目をもってMR2は生産終了。ライトウェイトスポーツカーであるミッドシップオープン2シーター「MR-S」にバトンを渡すことになった。

■SW20ボディサイズ 全長:4170mm 全幅:1695mm 全高:1240mm 車両重量:1240kg

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ホンダ公認、「ウィングマーク」入りの折りたたみスツール登場
ホンダ公認、「ウィングマーク」入りの折りたたみスツール登場
レスポンス
違反したのに「ゴールド免許」が維持できる!?「ブルー免許」に格下げされない5つの“意外な違反行為”とは?
違反したのに「ゴールド免許」が維持できる!?「ブルー免許」に格下げされない5つの“意外な違反行為”とは?
くるまのニュース
ミラノが赤に染まる。フェラーリの公道F1デモランに3万5000人のティフォシ集結……新加入ハミルトンもファンの期待実感
ミラノが赤に染まる。フェラーリの公道F1デモランに3万5000人のティフォシ集結……新加入ハミルトンもファンの期待実感
motorsport.com 日本版
スポーツ走行もツーリングだってイケちゃう! 守備範囲の広いミドルクラスの「スーパースポーツ」バイク3選
スポーツ走行もツーリングだってイケちゃう! 守備範囲の広いミドルクラスの「スーパースポーツ」バイク3選
VAGUE
ホンダF1初優勝から60年の節目の年、5年連続チャンピオン獲得に向け視界良好!?~日本GPに先立ち東京・お台場でイベント開催~
ホンダF1初優勝から60年の節目の年、5年連続チャンピオン獲得に向け視界良好!?~日本GPに先立ち東京・お台場でイベント開催~
Webモーターマガジン
[RX-7]と[510ブルーバード]を借りられる!? [オジサン]感激で嬉し涙が止まらねぇぇぇ
[RX-7]と[510ブルーバード]を借りられる!? [オジサン]感激で嬉し涙が止まらねぇぇぇ
ベストカーWeb
【ワールドプレミア】新型アウディA6アバント登場 アバントの歴史に新章
【ワールドプレミア】新型アウディA6アバント登場 アバントの歴史に新章
AUTOCAR JAPAN
ネオクラシックのスカイラインなど…クラシックカーフェスティバル in アグリパークゆめすぎと
ネオクラシックのスカイラインなど…クラシックカーフェスティバル in アグリパークゆめすぎと
レスポンス
【CG】ホンダ新型「フィット」!? 丸目ヘッドライトな「旧車デザイン」が超カッコイイ! 2026年にも全面刷新!?な予想CGをデザイナーが作製
【CG】ホンダ新型「フィット」!? 丸目ヘッドライトな「旧車デザイン」が超カッコイイ! 2026年にも全面刷新!?な予想CGをデザイナーが作製
くるまのニュース
BMW新型「2シリーズ グランクーペ」は528万円から…日本の道路事情にジャストサイズが嬉しい! ガソリンだけでなくディーゼルもあります
BMW新型「2シリーズ グランクーペ」は528万円から…日本の道路事情にジャストサイズが嬉しい! ガソリンだけでなくディーゼルもあります
Auto Messe Web
「安ウマ」で人気のホンダWR-Vがもっと「ウマ味」をプラス! 弱点だった「上質感」が加わってバカ売れ確実!!
「安ウマ」で人気のホンダWR-Vがもっと「ウマ味」をプラス! 弱点だった「上質感」が加わってバカ売れ確実!!
WEB CARTOP
マツダ CX-30に手動運転装置を搭載したセルフ エンパワーメント ドライビング ビークルを新設定
マツダ CX-30に手動運転装置を搭載したセルフ エンパワーメント ドライビング ビークルを新設定
Auto Prove
アルピーヌF1、2026年に勝利&2027年タイトル争い!? 相談役のフラビオ・ブリアトーレが強気予想
アルピーヌF1、2026年に勝利&2027年タイトル争い!? 相談役のフラビオ・ブリアトーレが強気予想
motorsport.com 日本版
愛犬家必見! シュコダと獣医師の新たな研究で、犬は電気自動車を好むことが判明
愛犬家必見! シュコダと獣医師の新たな研究で、犬は電気自動車を好むことが判明
LE VOLANT CARSMEET WEB
ホンダ「ホーネット2.0」 最新モデルをインドで発表
ホンダ「ホーネット2.0」 最新モデルをインドで発表
バイクのニュース
国交省、新たな図柄ナンバー 十勝・日光・江戸川・安曇野・南信州 5月7日に交付開始
国交省、新たな図柄ナンバー 十勝・日光・江戸川・安曇野・南信州 5月7日に交付開始
日刊自動車新聞
革同等のプロテクション性能! OXFORD「スーパー ストレッチ ジーンズ」がクラウドファンディングに登場
革同等のプロテクション性能! OXFORD「スーパー ストレッチ ジーンズ」がクラウドファンディングに登場
バイクブロス
レクサス LXの一部改良と新ハイブリッドシステム搭載のLX700hを、そして「HIDEKI MATSUYAMA EDITION」を10台限定発売
レクサス LXの一部改良と新ハイブリッドシステム搭載のLX700hを、そして「HIDEKI MATSUYAMA EDITION」を10台限定発売
Auto Prove

みんなのコメント

48件
  • MR-Sに乗っていました。
    ハイメカツインカム1800ccの140psだけど、
    200万円で2シーターオープンは今じゃ夢のまた夢。
    シーケンシャルもついてて通勤渋滞時に楽ちんでした。
  • 11と20に乗りました。どっちかと言ったら11にパワステあったら11の方が断然楽しかった。20は、快適でしたけど。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

182 . 0万円 277 . 8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

70 . 0万円 634 . 3万円

中古車を検索
トヨタ MR2の買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

182 . 0万円 277 . 8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

70 . 0万円 634 . 3万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村