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アコード以来7年振り「タイプS」復活!! 新型アキュラTLX ホンダ流スポーツセダン正式発表!!!

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アコード以来7年振り「タイプS」復活!! 新型アキュラTLX ホンダ流スポーツセダン正式発表!!!

 ホンダ車の象徴「タイプR」よりソフトなスポーツグレード、「タイプS」が海の向こうで大復活!?

 ホンダのプレミアムブランドとなるアキュラは、米国で5月28日午後(日本時間29日未明)に、2代目モデルとなる次期TLXをインラインで発表した。

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 日本では、アキュラブランド車はNSXとレジェンドだけしか販売されず、それゆえほとんどイメージのないTLXとは、どのようなモデルなのだろうか。

 以下、アキュラブランドのグレードとしては10年振りに、ホンダ車も含めるとアコード以来7年振りに復活した「タイプS」グレードの詳細とともに、永田恵一氏が解説する。

文:永田恵一
写真:Acura、Honda

【画像ギャラリー】まるで4ドアクーペ!? アキュラ新型TLXのスポーティな内外装

アコードのアキュラ版!? TLXの立ち位置は?

アキュラ 新型TLXの2021モデル。写真は久々に復活した「タイプS」で、同車の頂点グレードに位置付けられる

 アキュラは、レクサスやインフィニティより早い1986年に米国で開業。当時は初代レジェンドとクイントインテグラというラインナップであった。

 ホンダが米国で大人気のブランドということもあり、アキュラは顧客満足度1位になるなどしながら定着。2000年代に入り世界展開も始まり、日本でも開業が宣言されたもののリーマンショックによる景気低迷を理由に白紙となっている。

 現在のラインナップは、スーパーカーのNSXをフラッグシップに、それぞれ大きい方からセダン系は「RL」(日本のレジェンド)、「TLX」、「ILX」(シビックのアキュラ版)、SUV系は「MDX」、「RDX」(CR-Vのアキュラ版)、「CDX」(ヴェゼルのアキュラ版、中国専売)の7車種だ。

 TLXは、それまでの北米向けアコードのアキュラ版となる「TL」と、日本と欧州向けアコードのアキュラ版となる「TSX」を統合したプレミアムスポーツセダンとして2014年に登場。

 そのため、ボディサイズは大きいが、米国市場ではレクサス IS、インフィニティ Q50(日本のスカイライン)、BMW 3シリーズなどがライバル車となる存在だ。

タイプSのエンジンは日本開発!? 新型TLXの特長

左右2本出しの図太いマフラーとワイド&ローなフォルムで、アメリカンにわかりやすくスポーティなリアスタイル

 新型TLXは、全長4860mm×全幅1880mm×全高1410mm、ホイールベース2825mmというボディサイズを持つ、エンジン横置きのFFベース車。

 開発は新しい3L・V6ターボエンジン(タイプSに搭載)だけは日本となるが、エンジン以外の開発はアメリカホンダ、生産もオハイオ州のメリーズビル工場と、アメリカ主導で開発されたモデルだ。

 クルマの土台となるプラットホームは新設計とのことで、次期TLXのプラットホームはベンツがCクラスとEクラス、BMWが3シリーズと5シリーズといった具合にそれぞれの共用部分が増えているのと同じように、次期RL&レジェンドにも使われるのかもしれない。

レジェンドでもおなじみの五角形グリルがスポーティなTLX。グリル内にはType Sのバッジも

 新型TLXのスタイルは、現行レジェンド/RLに対し、スポーツセダンというコンセプトから、だいぶマッチングがよくなったように感じるペンタゴン(五角形)グリルを採用。

 車両後方に行くに従ってルーフが若干傾斜するクーペルックのシルエットや太いテールパイプを強調したリア周りなど、スポーツセダンらしいアグレッシブなものとなっている。

 ここ数年のホンダ車で採用例が増えているボタン式となるシフトを使うインテリアも、大きなセンターコンソールで運転席と助手席を明確に区切っている点など、スポーツセダンらしい雰囲気を強く感じる。

頂点に「タイプS」が復活! 新型TLXのバリエーション

TLX「タイプS」のフロントシート。ヘッドレストにはType Sのロゴが刻まれる

 次期TLXに設定されるエンジンは2L直4ターボ(272ps/38.7kgm)と、新開発となる3L・V6ターボ(現時点ではスペック非公表)の2つ。

 トランスミッションはそれぞれ10速AT。駆動方式は2L直4ターボ車がFFとSH-AWD(レジェンドやNSXにも採用)、3L・V6ターボはSH-AWDのみとなる。

 日本人の視点で次期TLX最大の注目ポイントとなりそうなのが、3L・V6ターボは「タイプS」のグレードを名乗る点だ。

 1997年に行われた初代NSXのビッグマイナーチェンジで展開が始まったタイプSは、「タイプRをノーマルのままサーキットを全開で走れるサーキットベストとするなら、タイプSはワインディングベスト」という位置づけで、国内ではアコードやインテグラなどに設定。

8代目アコードのタイプS。2011年の改良でワゴンのツアラーにも設定され、2013年まで販売

 タイプSはタイプRほどメジャーにはならなかったものの、公道ユースにはほどよいモデルだった。

 米国で販売されるホンダ車では「TL」以来10年振り、日本で販売されるホンダ車では先々代アコード以来7年振りとなる次期TLXで復活する「タイプS」は、400馬力を優にオーバーしそうな3L・V6ターボエンジンを搭載。

 加えて、可変ダンパー、20インチタイヤ+ブレンボブレーキなど、サーキットもガンガン走れそうなアイテムが盛りだくさんとなっている。

 これでタイプSのコンセプト通り、公道も快適かつ楽しく走れるモデルに仕上がっていれば、米国のスポーツセダン市場において面白い存在になるに違いない。

◆  ◆  ◆

 次期TLXは、2L直4ターボが3万ドル半ばスタートの価格で2020年秋から、タイプS(価格は未発表)は、来年春からデリバリーが開始される。

 ホンダ広報部によれば「グレイスは7月に、シビックセダンは8月に生産終了する」という。

 TLXの日本導入はないだろうが、ホンダが日本で販売するセダンを再構築するのなら、このようなモデルの導入は、やってみる価値のあるチャレンジかもしれない。

【画像】まるで4ドアクーペ!? アキュラ新型TLXのスポーティな内外装

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