現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 昭和40年代男が憧れる「カウンタック」をセクシー美女が激走するシーンは必見!【映画の名車】

ここから本文です

昭和40年代男が憧れる「カウンタック」をセクシー美女が激走するシーンは必見!【映画の名車】

掲載 更新
昭和40年代男が憧れる「カウンタック」をセクシー美女が激走するシーンは必見!【映画の名車】

■「カウンタック」が登場する映画といえば『キャノンボール』

 砂漠地帯のハイウェイを疾走する、ブラックのランボルギーニ「カウンタックLP400S」。コックピットには、胸元が大きく開いたジャンプスーツに身を包んだふたりのセクシー美女。美女たちはポンティアック「トランザム」の高速パトカーを、カウンタックのスピードと“女の色気”で翻弄しつつ、「制限速度55mph(約88km/h)」と記された交通標識に、真っ赤なスプレーペイントで「×」印を落書きする。

【動画】漆黒のカウンタックの激走を動画で見る!

●荒唐無稽なアメリカ大陸横断レース

 これは、1981年に公開された米・香港共作映画『キャノンボール』冒頭のシーンである。モデルとされたアメリカ大陸横断非公式レースにも参加した自動車ジャーナリストであるブロック・イエーツの脚本を、スタントマン出身のハル・ニーダム監督が映画化したこの作品は、東海岸コネティカットから西海岸カリフォルニアまで、北米大陸を一番早く横断したものが優勝という荒唐無稽な公道レースを、豪華スター陣の出演で描いた超お気楽系アクションコメディである。

 ストーリーと呼べるものなど皆無に等しく、豪華キャストたちによるギャグの連発とカーチェイスに終始する、極上のB級映画である。

 一応の主人公は、当時のアメリカでセックスシンボルとも称されたバート・レイノルズ扮するJ.J.マクルーアと、ピンチになると「キャプテン・ケイオス」なるヒーローに変身してしまうヴィクター(ドム・デルイーズ)、そしてファラ・フォーセットの演じる天然系セクシー美女パメラたちニセ救急車チームとされている。

 ところが、J.J.組のほかにも最新科学装置を大量搭載したスバル「レオーネ・スイングバック」に乗る「自称日本人」チーム(ジャッキー・チェン&Mr.Booことマイケル・ホイ)、豊富なオイルマネーを武器にレースを牛耳ろうとするアラブ某国の王子のロールス・ロイス「シルヴァーシャドウ」、賭博の借金から逃げつつ汚い手でレースを引っ掻き回すニセ神父コンビ(ディーン・マーチン&サミー・デイヴィスJr.)のフェラーリ「308GTS」、自分が007のロジャー・ムーア(≒ジェームズ・ボンド)であると思いこんだ富豪を演ずるロジャー・ムーアのアストン・マーティン「DB5」など、個性溢れる登場人物とクルマたちが全米を舞台に暴れ回り、まるで群像コントのような様相を呈する。

 もちろん、この種の映画では必ず「敵役」となる警察官や安全団体との丁々発止のバトル劇がコミカルに繰り広げられるほか、さらには名作『イージーライダー』をセルフカバー(?)したようなピーター・フォンダ演ずるヘルズ・エンジェルス風暴走族を相手に、ジャッキー・チェンがカンフーの大立ち回りを展開するなど、ツッコミどころとお楽しみどころが同時に満載された、愛すべき作品なのだ。

 公道レースを題材としたゆえに、素晴らしい名車たちが数多くスクリーンを飾る『キャノンボール』だが、それでもこの作品中でもっとも印象深いクルマといえば、誰がなんといおうとオープニングから登場したカウンタックLP400Sにとどめを刺す。

 漆黒のボディの前後に大型ウイングを取り付け、マフラーは気筒数と同じ12本出しという、オリジナル至上主義のランボ・ファンが見たら卒倒しそうな個体なのだが、これがまた、この映画にはピッタリの破天荒ぶりを披露する。

 そして今作以降の続編『キャノンボール2(1984年・米作品)』、および『キャノンボール3 新しき挑戦者(1989年・カナダ作品)』でも、カウンタックによるオープニング・カーチェイスは継承される。

 実はこの映画が元祖となったというエンドクレジットのNGシーン選集とともに、今なお『キャノンボール』シリーズの象徴とされているのだ。

 ところで、スーパーカー界のカリスマ的アイドルとして全世界で圧倒的な支持を受けるランボルギーニ・カウンタックながら、意外にも映画への出演は決して多くない。前任モデルのミウラが『個人教授(1968年・仏)』や元祖『ミニミニ大作戦(1969年・英)』などの人気作品に出演したほか、近年では『トランスポーター』シリーズなどでも「ムルシエラゴ」が素晴らしい存在感を見せているのに対し、カウンタックの登場する映画といえば思い出されるのは、日本の『蘇る金狼(1979年)』くらいのもの。それでもこの2作品での活躍は、カウンタックのカリスマを充分以上に再認識させてくれると思うのである。

●劇中車:ランボルギーニ・カウンタックLP400S
生産年:1978年
LP400に前後オーバーフェンダーを装着して、ウルフカウンタックのイメージに近づいたLP400S

『キャノンボール』/The Cannonball Run
公開年:1981年
上映時間:95分
監督:ハル・ニーダム
出演:バート・レイノルズ、ジャッキー・チェン、サミー・デイヴィスJr.、ロジャー・ムーア

こんな記事も読まれています

マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
マツダ、電動SUVをサプライズ公開、コンセプトモデル『創 ARATA』とは…北京モーターショー2023
レスポンス
スズキのコンパクトSUV「エスクード」国内販売が終了 新たな「グローバルSUV」投入に期待!
スズキのコンパクトSUV「エスクード」国内販売が終了 新たな「グローバルSUV」投入に期待!
くるまのニュース
スタイリッシュなスタイルと折りたたみ機構を採用 電動アシスト自転車「Refna WINDY」発売
スタイリッシュなスタイルと折りたたみ機構を採用 電動アシスト自転車「Refna WINDY」発売
バイクのニュース
アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
アルファロメオ ジュリア/ステルヴィオ、限定車「ヴェローチェ スペリオーレ」発売
レスポンス
GWにホンダ青山本社で「モーターサイクルショー」開催、新型車をじっくり見られる機会!
GWにホンダ青山本社で「モーターサイクルショー」開催、新型車をじっくり見られる機会!
モーサイ
ホンダN-VANがマイナーチェンジ。特別仕様車FUN「STYLE+ NATURE」を同時発売
ホンダN-VANがマイナーチェンジ。特別仕様車FUN「STYLE+ NATURE」を同時発売
カー・アンド・ドライバー
ランボルギーニの電動化第二弾は「ウルス」!フェイスリフトでPHEVになったウルスの全情報!
ランボルギーニの電動化第二弾は「ウルス」!フェイスリフトでPHEVになったウルスの全情報!
AutoBild Japan
トヨタが「新型モデル」世界初公開! クロスオーバー&SUV 2台同時に! 25年半ばまでに発売!? 「bZ3C」と「bZ3X」中国で登場
トヨタが「新型モデル」世界初公開! クロスオーバー&SUV 2台同時に! 25年半ばまでに発売!? 「bZ3C」と「bZ3X」中国で登場
くるまのニュース
フォーミュラEの改良型マシン『GEN3 EVO』が初公開。4輪駆動化と超高速充電対応で2025年デビュー
フォーミュラEの改良型マシン『GEN3 EVO』が初公開。4輪駆動化と超高速充電対応で2025年デビュー
AUTOSPORT web
フォルクスワーゲンが次世代大型電動SUV『ID.CODE』を発表
フォルクスワーゲンが次世代大型電動SUV『ID.CODE』を発表
レスポンス
ホンダ ヴェゼルをマイナーチェンジし新グレードも設定
ホンダ ヴェゼルをマイナーチェンジし新グレードも設定
Auto Prove
最近、スズキのデザインが尖ってきたワケ「キーワードはGSX-R DNAとプラットフォーム」
最近、スズキのデザインが尖ってきたワケ「キーワードはGSX-R DNAとプラットフォーム」
モーサイ
鉄道はあれど重い荷物にはバスのほうがラクだが……運休!? 空港行きの高速バスで2024年問題を痛感した!
鉄道はあれど重い荷物にはバスのほうがラクだが……運休!? 空港行きの高速バスで2024年問題を痛感した!
WEB CARTOP
全長5m超えのトヨタ「大型バン」登場! 斬新“観音ドア&縦4灯テール”採用!? 特許庁が「新ハイエース」公表、反響は?
全長5m超えのトヨタ「大型バン」登場! 斬新“観音ドア&縦4灯テール”採用!? 特許庁が「新ハイエース」公表、反響は?
くるまのニュース
これ全部ベスパ!? 1万5000台による大パレードが行われたベスパワールドデイズ2024
これ全部ベスパ!? 1万5000台による大パレードが行われたベスパワールドデイズ2024
バイクのニュース
[カーオーディオ 逸品探究]実力ブランド「モレル」の最新ハイエンド機『イレイト カーボン』の魅力に迫る!
[カーオーディオ 逸品探究]実力ブランド「モレル」の最新ハイエンド機『イレイト カーボン』の魅力に迫る!
レスポンス
7代目フォルクスワーゲン パサートは中身の濃い変更が行われていた【10年ひと昔の新車】
7代目フォルクスワーゲン パサートは中身の濃い変更が行われていた【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
決算期3月は乗用車全セグメントで前年実績割れ!SUVマーケットはどうなっている?(24年3月の軽自動車を含むSUV車販売登録ランキングTOP20)
決算期3月は乗用車全セグメントで前年実績割れ!SUVマーケットはどうなっている?(24年3月の軽自動車を含むSUV車販売登録ランキングTOP20)
カー・アンド・ドライバー

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村