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自動車事故経験者が役に立ったと思う補償、3位弁護士特約、2位対物賠償、1位は?

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自動車事故経験者が役に立ったと思う補償、3位弁護士特約、2位対物賠償、1位は?

4月の初旬に実施された春の交通安全運動。警察はドライバーの安全意識向上に向け、様々な活動を行ったが、自動車事故は自分がどんなに注意していても巻き込まれてしまうこともある。

セレクトラ・ジャパンでは、3年以内に事故に遭遇し、自動車保険を使った男女108名を対象に独自調査を実施したので、結果をお伝えしよう。

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2人に1人が「対物賠償」と「車両保険」を使用

自動車事故に遭った人達は、自動車保険の何の補償を使ったのだろうか。

自動車事故経験者に聞いてみたところ、自動車保険の基本補償4つと言われる「対人賠償」「対物賠償」「人身傷害」「車両保険」のうち、「対物賠償」「車両保険」の保険金請求をした人が、それぞれ50%ずついることがわかった。

今回のアンケートで明らかになったのは、車両保険の補償を利用している人が多いこと。(108人中54名、50%の利用率)

「保険料が高くなる」、「評価の低い車に付帯するメリットがわからない」という理由で車両保険に加入している人は多くない傾向があると考えられるが、実際の事故では車両保険の補償を利用している人が半数いることが判明。

通常、車両保険は適用すると等級が下がる。そのため「付帯していても(等級を下げないために修理費は自費で賄うなどして)今回の事故では利用しなかった人」がいる可能性もあり、車両保険が適用され得る場面はもっと多いことが推測される。

また、「対人賠償」の利用率が26.8%、「対物賠償」の利用率は50%となっていた。しかし、自動車保険のおすすめ補償内容を探している人は、この2つの補償「対人賠償」と「対物賠償」は、補償利用率に着目する必要はなく、無制限で加入必須と考えて良いだろう。

この2つの補償は、自動車保険の基本補償4つに該当していて「事故相手の死傷」や「事故相手の車」に対する補償だ。

一般的に、自動車の事故で損害賠償責任を負うと、自賠責保険(強制加入)だけでは補償が不足する可能性があり、相手の車やモノを壊したときの損害賠償責任は補償されない。自動車保険(任意加入)に加入していなければ、高額な自己負担が生じる恐れがある。

事故の7割は「追突事故」と「衝突事故」

自動車事故の内容について自由に記述しもらった回答を、スマートマネーライフ編集部で分類したところ、おおよそ7割の回答が、「追突事故」と「衝突事故」に遭ったというものであった。

ここでは、自動車事故における「追突事故」と「衝突事故」の違いは以下の通り。

追突事故:後続車が前方の車両に接触する事故のこと
衝突事故:二つ以上の物体が互いに接触する事故。車両同士だけでなく、車両と歩行者や障害物などとの接触も含まれる

では「追突事故」や「衝突事故」は、どのような状況で起こり得るものなのだろうか。以下は回答から抜粋したものだ。

追突事故に遭った事例
・橋の交差点で、前の車が発進したと思い込んで後ろからぶつかった(47歳 男性 宮城県)
・信号待ちで止まっている時、相手が後ろから追突してきて前の車にも追突した(49歳 女性 茨城県)
・一般優先道路で、相手が一旦停止後、左後ろから進入追突された(64歳 男性 滋賀県)

衝突事故に遭った事例
・ドラッグストアの駐車場で、駐車場に駐車する際バックで他の車に衝突した(71歳 男性 京都府)
・近所の交差点付近で、脇見運転で他の車と衝突した(62歳 男性 宮崎県)
・信号のない交差点で、一時停止違反の車と出会い頭に衝突した(65歳 男性 愛知県)

役立った・付けておけば良かった補償No.1は車両保険

事故経験者アンケートでは、自動車保険で「役立った補償」、逆に「付けておけば良かった補償」についても聞いた。

「役立った補償」は回答者の約5割、「付けておけば良かった補償」は回答者の約3割の人が、具体的な補償名で回答があった。つまり、自動車事故に遭って自動保険を利用した2~3人に1人が、使った補償に満足し、付帯の必要性を感じる補償があったと言える。

事故経験者だからこそわかるリアルな声と共に、3つの補償および付帯を検討する際のポイントについても合わせて紹介しよう。

1位:車両保険

車両保険(一般タイプ)を適用したと回答した人は34人いた。そのうち19人が「他の車やバイクとの衝突・接触」「自損事故」と回答しており、上述の「追突・衝突事故率の高さ」に連動して車両保険の補償を利用している人が多いことがわかる。

車両保険を利用した人のうち約60%(20名)が、この補償が「役立った」または「付けておけば良かった」と回答した。

車両保険が「役立った」と回答した理由
・「バンパー交換と凹み修理の費用が高かった」:事故内容:スーパーの駐車場で買い物が終わって、車をバックさせて通路側に出るとき、反対側からバックしてきた車と衝突した(74歳・男性/群馬県)
・「なかったら費用が莫大になっていた」:事故内容:右折してきた車とぶつかった(44歳・男性/秋田県)

車両保険を「付けておけば良かった」と回答した理由
・「自分の車の修理代は自費になってしまったので」:事故内容:コンビニの駐車場で、後方を良く確認していなく他の自動車に衝突した(63歳・男性/石川県)

2位:対物賠償

対物賠償を使った人(特約も含む)は、108人中54人いた。そのうち役立ったと回答した人は14人、付けておけば良かったと回答した人は1人であった。

対物賠償が「役立った」理由
・「相手が悪いにもかかわらず、7対3で相手の修理代を払わなければならないため」:事故内容:一般優先道路で相手が一旦停止後、左後ろから進入追突される(64歳・男性/滋賀県)
・「雪で滑っても過失割合は、100%なので、対物制限はあったほうが良いと思います。」:事故内容:雪で滑って、追突しました(47歳・男性/岐阜県)
・「保険会社同士の交渉となり、余計な時間を取られることがなかった」:事故内容:銀行の駐車場でバックしてる時に死角から出てきた車両とぶつかった(61歳・男性 青森県)

3位:弁護士特約

今回の事故経験者アンケートでは、弁護士特約を使った人が108人中14人おり、そのうち10人が「役立った補償」と回答している満足度の高い補償と言える。事故内容は、以下の通り「追突された・衝突された」が約6割を占めていた。

※事故内容の分類基準

追突:後続車が前方の車両に接触する事故
衝突:二つ以上の物体が互いに接触する事故。車両同士だけでなく、車両と歩行者や障害物などとの接触も含まれる

もらい事故に巻き込まれ、自分には過失がない場合、自分の保険会社が事故相手と示談交渉を進めることは、法律上できない。

しかし、自分自身が交渉をするとスムーズに進まないことが多い。相手方が過失を認めようとしなかったり、想定した金額よりも低い賠償金を掲示されることもあるからだ。

弁護士特約が「役立った」理由
・「もらい事故だったため、全て弁護士に任せたのでこちらの言い分が十分に映されて良かった」:事故内容:駐車場に駐車する際バックで他の車に衝突した(71歳・男性/京都府)
・「裁判の時役立った」:事故内容:相手の車に気づき8秒以上停止していたところ、相手が擦って(しかも2回)逃げた(51歳・女性/広島県)
・「交渉の負担が減った」:事故内容:居眠り車に追突された(28歳・男性/神奈川県)

弁護士特約を「付けておけば良かった」理由
・「弁護士に任せてやってくれるから」事故内容:信号待ちで、脇見運転で前にも追突した(55歳・男性/岐阜県)

長期間にわたってストレスを抱えることもあるため、専門家である弁護士に示談交渉の代行を依頼できて助かったと感じる人が多かった。

調査概要

調査期間
スクリーニング調査:2024年3月12日
本調査:2024年3月18日~2024年3月31日
調査対象:3年以内に自動車事故に遭い、自分が加入している自動車保険の保険会社に保険金請求をした事がある人
調査手法:インターネット調査
調査機関:アイブリッジ株式会社
引用元:「セレクトラ・ジャパン株式会社による調査」

関連情報
https://smart-moneylife.jp/car/accident-coverage

構成/Ara

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みんなのコメント

18件
  • Ponta
    新車~10年までなら車両保険を付ける必要があるかもしれないが、10年以上経った車だと車両保険を付けても実際の事故で支払われる金額がものすごく少ない場合が多々ある。
    これだと高い保険料を支払う意味がない。
    自分の車の価値(中古車相場)と年間保険料を比較して検討する必要がある。
  • ******
    大手の損保会社でもテスラは車両保険お断りが多い
    乗るには覚悟が必要
    まあ少しぶつけても全損扱いだから仕方ないね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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