2024年1月12日から開催された「東京オートサロン2024」(千葉県・幕張メッセ)に、ロッキーオートが展示した「2000GT」は、本家トヨタもびっくりの完成度だった!
忠実に再現
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永遠のアイコンといえる、トヨタ「2000GT」。1967年から1970年にかけて300台あまりが作られた日本製スポーツカーはいまも自動車ファンの垂涎の的だ。
オープンモデルも作られて、ご存知のように、日本を舞台としたボンドムービー『007は二度死ぬ』(1967年)にも使われている。このクルマのレプリカを、ロッキーオートが、東京オートサロン2024に出展した。
注目すべき点は、まず、ボディサイズだ。実車は全幅が1600mmと、まさに設計の参考にしたロータスのスポーツカーなみにスリム。ロッキーオートでは今回の2000GTを、いわゆる5ナンバーサイズ(全幅1700mm未満)に抑えて開発した。
「これまでは3ナンバーサイズの3000GTを販売してきましたが、今回プラットフォームを刷新して、オリジナルに近いサイズの実現をめざしました」
東京オートサロン2024の会場で話を訊いたロッキーオート(株式会社イーグルコーポレーション)の渡辺喜也代表取締役は、2000GTと銘打った新型開発の背景をそう語る。
くわえて「エンジンもこだわりでした」と、渡辺代表取締役。
「(オリジナル同様)2000ccが基準で、しかも直列6気筒で24バルブのエンジンを載せたいと考えました」
「トヨタ2000GTになぞらえた」(同社カタログ)という直列6気筒DOHCエンジン(さすがにオリジナルの2バルブに対して今回は4バルブ)も搭載している。
さすがにエンジンをごく少数だけ自社開発するのはむずかしい。どのエンジンを使うんですか? という質問に対して渡辺代表取締役は「認可待ちなのでこの時点では明かせないんですよ」と、ちょっとすまさなさそうに話す。
あるひとは「ベースはBMW(Z3)では?」ともいうけれど、実際のところは「認可が下りたらお伝えします」とのことだ。
ベース車両を詮索するのも、クルマ好きにとって楽しい作業であるのはたしかだけれど、いっぽうで、この2000GTの凝り方をみると、クルマ好きなら感心するだろう。
「ウインドシールド、ドア、ボディなど、オリジナルの寸法や形状を測定して、(当時の)野崎喩デザイナーの描かれたラインを忠実に再現しました」
渡辺代表取締役はそう言いつつ、大きな曲率を持ったウインドシールドを見せてくれた。オリジナルのパーツを一つずつ3Dスキャナーで測定して、リプロダクション化したそうだ。
「かつ、ウインドシールドも認可が下りています」と、誇らしげ。ダッシュボードを含めて、破壊試験も繰り返したという。
価格はクーペが3000万円、オープンが3330万円(どちらも納車費用まで込み)。納車は2025年だそう。量産されなかったオープンモデルを含めて、けっこうな希少価値のあるモデルだ。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)
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