F1第8戦モナコGPの予選が行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今シーズン初めてポールポジションを逃した。これで前戦エミリア・ロマーニャGPで並んだアイルトン・セナが持つシーズンをまたいでの8戦連続ポールポジションと、アラン・プロストが持つ開幕からの7戦連続ポールポジションのふたつの記録を更新することはならなかった。
ただし、金曜日の時点でポールポジションを獲得することは難しいと認識しており、予選後のフェルスタッペンには記録が途絶えて残念がる様子はなかった。
フェルスタッペン、「ゴーカートのようなマシン」で予選6番手。ペレスはQ1敗退の“大惨事”:レッドブル/F1モナコGP
この日の予選でフェルスタッペンが戦っていたのは、ポールポジションを賭けたフェラーリ勢やマクラーレン勢ではなかった。モナコのコースとRB20と格闘していた。
「ひどいもんだったよ。だって、縁石に乗れないんだから。高速コーナーでとても快適だったよ。でも、低速コーナーや縁石を乗り越えないといけないセクションが最悪なんだ」
コーナーが少なく、縁石に乗ることがないセクター1ではジョージ・ラッセル(メルセデス)に次ぐ2番手の区間タイムを記録しているフェルスタッペンだが、ミラボー、ヘアピン、ヌーベルシケインがあるセクター2では区間6番手、そしてプール・サイド・シケイン、ラスカス、最終コーナーがあるセクター3では区間9番手と苦しんだ。
「サスペンションも柔らかくしたし、キャンバーも変えた。でも、縁石の上を走ると、まるでサスペンションもダンパーもないゴーカートを運転しているような感じでクルマが飛び跳ねるんだ」
いまにして思えば、昨年のモナコGPでの予選でもフェルスタッペンは苦労していた。最後のアタックでフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)に暫定ポールポジションを獲られながら、最後のアタックでセクター3で2度ガードレールに接触しながら、逆転でポールポジションを獲得した。
今年は最後のアタックで1コーナーでガードレールにヒット。マシンの限界を超えようとフェルスタッペンはもがいていたのである。
フェルスタッペンの予選6番手は、昨年のアメリカGPでの6番手以来となるトップ5圏外の結果だった。ただし、このときはトラックリミット違反によってベストタイムが抹消されたことが原因だった。トラックリミット違反を問われることなく、予選でトップ5を逃したのは、昨年のシンガポールGP以来。つまり、この問題はモナコGPだけにとどらず、今後のいくつかのサーキットでも再発する懸念があるということだ。
「バンピーで縁石に乗らなければならないサーキットがいくつか控えている。だから、僕らにとってはそのサーキットでは今回と同じ目に遭うだろう」
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