ペレス、負の連鎖は続く……カタールGPスプリントは接触リタイア「良くない場所にいて、タイミングも悪かった」

　レッドブルのセルジオ・ペレスは、8番グリッドからスタートしたF1カタールGPのスプリントをリタイアで終えた。前戦日本GPの決勝に続き、再びチェッカーを受けることはできなかった。

　ペレスがリタイアに追い込まれたのは、11周目の接触。エステバン・オコン（アルピーヌ）、ニコ・ヒュルケンベルグ（ハース）がターン2で接触し、2台のアウト側にいたペレスはスピンしたオコンに突っ込まれる形でグラベルに押し出された。

「良くない場所にいて、タイミングも悪かった」

　中団の事故に巻き込まれたペレスはそう語る。彼は決勝レースでも、13番グリッドと中団からのスタートとなる。

「ミディアムタイヤを履いてのスタートは特段良いものではなかった。あのタイヤはスタートで使うにはグリップが低すぎる」

「そこから挽回して良い流れだったけど、残念ながらそこからさらに前をうかがおうという時に接触があって、大きなダメージを負ってしまった」

「とても悔しい1日だったけど、明日にはまたチャンスがあるし、ベストを尽くしたい」

　ヒュルケンベルグとのポジション争いの中で、ターン2でイン側につけていたオコンは、ペレスがヒュルケンベルグのさらに外側から並びかけていたことに気付いていなかったとのことで、あの接触はレーシングインシデントだったと主張した。

「僕はソフトタイヤを履いていたので、スタートはとても良かった」とオコンは語った。

「10番手から7番手まで順位を上げることができたし、フェルナンド（アロンソ／アストンマーチン）とも良いバトルができた」

「でも残念ながら、僕たちは後方に下がっていってしまい、アタックする側よりもディフェンスする側に回っていた。そして3台が並んだ時に、あのようなアクシデントが起きてしまった」

「右リヤが接触して、目を開けた瞬間にはもう砂利の中だった。ニコが見えていたのは明らかだし、彼がいることは分かっていた。でもセルジオがさらにその右側にいることを確認するのは不可能だった。あのコーナーでは3台が並ぶのは良いことではないし、あれはレーシングインシデントだと思う」

　そしてヒュルケンベルグは、ペレスが外側に来たことは見えたものの、どうすることもできなかったと語った。

「すべてがあっという間に起こってしまい、とても不運だった」とヒュルケンベルグは言う。

「ターン1ではエステバンにアタックし、（ターン2に向けて）アウト側のラインをとった。そこは砂でグリップがほとんどなかったけど、良い形でターン1を抜けてサイドバイサイドでターン2に向かった」

「もちろん彼（オコン）とレースをしていたので、主に彼を見ていたら、それからかなり遅れてチェコが現れたのが見えた」

「とてもタイトになることは分かっていた。避けようとしたけど、遅すぎた。僕たち3人にとっては不運だったね」

　またヒュルケンベルグは、オコンがペレスを見ることはできなかっただろうと認めた。

「彼（オコン）に責任を負わせたいんだけどね！　でも今回のケースはそうもいかない。彼はチェコ（ペレス）を見ることはできなかっただろうからだ。そしておそらく彼は、僕には右に行くスペースがあると思っていたはずだ」

「仕方のないことだけど、悔しいね。ミディアムタイヤは今日の僕たちにとってはとても良い感じだったと思う。1点か2点は取れたと思うし、それを逃したことは僕たちにとってとても悔しいことだ」