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意外とイケてるのに出る時期を間違えた? 今なら人気が出そうな車3選

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意外とイケてるのに出る時期を間違えた? 今なら人気が出そうな車3選

■ニーズを読むのは難しい!? 不人気となったクルマを振り返る

 一般的に自動車メーカーが新型車を開発する際には、3年から5年という期間がかかるといわれています。既存のクルマやシャシをベースにすれば開発期間の短縮は可能ですが、それでも数か月で完成させるのは難しいでしょう。

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 開発スタートから発売までの時間を考えると、各メーカーとも5年後、10年後のニーズやトレンドを予想しなければなりません。

 そうした予想が見事に当たればヒットに繋がりますが、見誤ると不人気車と成り得ることもあります。

 そこで、出る時期を間違えたのか、今なら人気となりそうなクルマを3車種ピックアップして紹介します。

●ダイハツ「ミラ RV4」

 1990年代の初頭にアウトドアレジャー人気の高まりから、クロスカントリー4WD車やステーションワゴンが大ヒットする「RV(レクリエーショナル・ビークル)ブーム」が日本の自動車市場を席巻しました。

 とくにクロスカントリー4WD車は、いまのSUV人気と比べ物にならないほど爆発的にヒットしたため、各メーカーが乗用車をクロスカントリー車風の外観に仕立てて販売することが流行。

 そのなかの1台が、1992年に発売されたダイハツ「ミラ RV4」です。

 ミラ RV4は、1990年に発売された3代目「ミラ」をベースに、悪路走破性を高めるために最低地上高を上げ、フロントにはバンパーガードとアンダーガード、サイドステップ、ルーフレール、背面スペアタイヤを装備するなど、見るからにRVといったつくりでした。

 エンジンは64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボのみが搭載され、駆動方式はフルタイム4WDを採用するなど、かなり本格的です。

 しかし、ミラ RV4はセールス的に成功したとはいえず、1994年に4代目にモデルチェンジするとラインナップから消滅してしまいました。

 現在、軽トールワゴンとコンパクトカーを中心に、SUV風にモディファイされたモデルは人気となっていますから、ミラ RV4は時代を先取りしていたといえます。

 なお、当時は同様なモデルがさまざまなメーカーから販売されましたが、ヒットにつながった例は多くありませんでした。

●ホンダ「クロスロード」

 ホンダは前述のRVブームの頃、自社でRVをラインナップしていなかったため、いすゞとイギリスのローバーグループと提携し、クロスカントリー4WD車のOEM提供を受けていました。

 そのなかの1台がランドリーバー「ディスカバリー」をベースにしたOEM車の初代「クロスロード」です。1993年から販売されましたが、価格はおよそ400万円と高額でヒットすることなく1995年には供給が終了し、1998年に販売を終えました。

 そして9年後の2007年に、2代目「ストリーム」をベースにしたクロスオーバーSUVの2代目クロスロードが発売。

 2代目クロスロードは全長4285mm×全幅1755mm×全高1670mmと比較的コンパクトなボディサイズながらも、3列シート7人乗りのシートレイアウトを実現したモデルです。

 外観は直線基調のデザインでスクエアなカタマリ感を演出し、センターピラーやウインドウまわりを彫り深く面取りした造形とすることで、アウトドアギアのような機能性を表現。

 エンジンはストリームと同じ最高出力140馬力の1.8リッター直列4気筒もしくは150馬力の2リッターを搭載し、駆動方式はFFと4WDが設定されました。

 スタイリッシュなフォルムの手頃なサイズの7シーターSUVとして、今ならかなり需要が高いと思われるモデルですが、当時はヒットすることなく2010年に生産を終了。発売から4年も経たずに2代目クロスロードは消滅してしまいました。

■ジンクスを覆すことができなかったモデルとは!?

●日産「プリメーラ 2.0eGT」

 1990年に発売された日産初代「プリメーラ」は、欧州市場をターゲットとして開発されたFFのミドルクラスセダンです。

 フロントに採用したマルチリンクサスペンションによる優れたハンドリング性能と、広い室内に大容量のトランクなどセダンとしてのユーティリティにも優れ、日本で大ヒットを記録しました。

 日欧とも同時期に発売した初代プリメーラは、当初、国内仕様は4ドアセダンのみでしたが、欧州ではイギリス工場で生産された5ドアハッチバックをラインナップ。1991年には日本でも英国製5ドアハッチバックの「2.0eGT」が追加ラインナップされました。

 外観はセダンのイメージを残しつつもリアハッチを寝かしたクーペフォルムを採用し、今見ても斬新かつスタイリッシュなデザインです。

 エンジンは最高出力150馬力を発揮する2リッター直列4気筒を搭載し、トランスミッションは4速ATのみを設定。

 2.0eGTは優れた走りとステーションワゴンに近い使い勝手の良さもある、優等生といえるモデルでしたが、日本では4ドアセダンの人気が圧倒的に高く、販売は低迷してしまいました。

 1995年に発売された2代目にも「プリメーラUK」として5ドアハッチバックが存在しましたが、同時にステーションワゴンをラインナップしていたためか、こちらも人気とならず1年ほどで販売を終了。3代目では欧州のみで5ドアハッチバックが販売されました。

 当時の日本市場では5ドアハッチバックは売れないというジンクスがありましたが、プリメーラはジンクスを証明してしまったかたちです。

 なお、現在はトヨタ「プリウス」など、5ドアハッチバックセダンは市場に受け入れられるようになりました。

※ ※ ※

 クルマがヒットするかしないかを予想することは、非常に難しいといえます。

 たとえば、1997年に登場した初代プリウスはヒットせず、2003年に発売された2代目ではスマッシュヒットを記録。さらに2009年発売の3代目は空前の大ヒット車となりました。

 ちょうど、3代目が発売された頃に「エコカー減税」や「エコカー補助金」が施行されたことも、ヒットにつながった要因ですが、初代が発売された頃は後の大ヒットを予想できた人は少なかったでしょう。

 さらに、ここまでハイブリッド車が普及したのも驚異的ですが、先駆けだったトヨタの企業努力の賜物といえるのではないでしょうか。

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