150人以上の死者を出したスペイン・バレンシアでの豪雨被害を受けて、フォーミュラEはバレンシアのリカルド・トルモ・サーキットで予定されていたシーズン11に向けたプレシーズンテストをキャンセル。代わりにマドリード郊外のハラマ・サーキットでテストを行なうことに決めた。
フォーミュラEは当初、11月4日から11月7日までの4日間にわたって全11チームがバレンシアに集結し、新型マシンGEN3 Evoのテストを行なう予定だった。
■MotoGP、豪雨被害バレンシアでの最終戦開催を見送り。代替地での実施が検討される
しかしスペイン東部のバレンシア地方は10月29日、わずか8時間で1年分の降水量にのぼる豪雨に襲われ、少なくとも200人以上が死亡。多数の行方不明者を出す壊滅的な被害を受けた。
リカルド・トルモ・サーキットに出入りする道路は鉄砲水に流され、フォーミュラEのオーガナイザーは10月30日、車両でサーキットにアクセスできないことを発表した。
サーキット自体に被害はなかったものの、アクセスに難があることに加え、同地域における物流の問題もあり、フォーミュラEはテストをキャンセルした。
「鉄砲水で壊滅的な被害を受け、多くの人命が失われたバレンシアの悲劇的な状況を、我々全員が注視している」
フォーミュラEは声明でそう述べた。
「我々の思いは、この恐ろしい出来事によって影響を受けた全ての人々と共にある。我々フォーミュラEは、この大変な時期にこの地域を実質的に支援する方法を検討している」
「地元自治体、FIA、そしてリカルド・トルモ・サーキットの仲間たちと協議した結果、11月4日から11月7日に予定していたバレンシアでのプレシーズンテストは行なわないことにした」
「論理的には可能だったかもしれないが、混乱を招いたり、地元をサポートするために貴重な資源を使ったりしないことが重要だ」
「この1週間、バレンシアの現地で活動し、この地域を支援してきたフォーミュラEのチームメンバーには直接感謝したい」
そしてフォーミュラEは、女性ドライバー限定テストも含めたプレシーズンテストが新たにハラマで11月5日から11月8日にかけて開催されると説明した。
「イベントの全スケジュールは、この時間内にマドリードへテスト運営を移すことが可能かどうか判断するため、物流と運営に関する多くの課題を乗り越えながら、追って確定される」と声明には付け加えられた。
なお、リカルド・トルモ・サーキットで開催が予定されていたMotoGP最終戦も、豪雨被害によって中止が決定。こちらも代替地での開催が予定されている。
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