現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 対決! レクサス新型NX 【1】トヨタSUVの主役と徹底比較

ここから本文です

対決! レクサス新型NX 【1】トヨタSUVの主役と徹底比較

掲載 更新 19
対決! レクサス新型NX 【1】トヨタSUVの主役と徹底比較

新型車比較・ライバル車対決 [2022.01.08 UP]


対決! レクサス新型NX 【1】トヨタSUVの主役と徹底比較

最新版・人気SUVトップ10【番外編】2022年の注目SUV×8

ライバルとの関係はどう変わる?

※RAV4/RAV4 PHVの写真は一部改良前のものを含みます
性能に絞りこめばNXがリードするが、キャラや価格まで含めればハリアーやRAV4も侮れない魅力がある。
ここでは上級SUVを求めるユーザーが気になる部分に絞って、3モデルの魅力を比較してみたい。

●文:川島 茂夫


新型NX vs ライバル車 徹底比較

LEXUS 新型NX

●新型NX グレードバリエーション&価格

TOYOTA ハリアー

●ハリアー グレードバリエーション&価格

TOYOTA RAV4/RAV4 PHV

●RAV4/RAV4 PHV グレードバリエーション&価格

【比較ポイント 1】キャビン&装備
3モデルのキャラクターの違いは
インテリアからもよく分かる

 基本骨格構成が近いせいか荷室も含めたキャビンスペースやインパネのレイアウトは3車ともよく似ている。それぞれのキャラに合わせて大きなセンターディスプレイをどうデザインするかなどの嗜好の違いはあるのだが、あざとい演出はない。NXならスペシャリティ、ハリアーなら煌びやかさ、RAV4にはタフネス、というような強い個性を与えても良さそうだが、3車ともオーソドックスな居心地や使い勝手のよさを優先し、その邪魔をしないように個性を織り込んだ印象を受ける。

 そう評すると価格が1ランク上のNXが割高に感じるかも知れないが、インテリアに採用した素材や細部の造り込み、快適装備の充実ぶりは1ランク以上の内容がある。さらにデザイン面の際どい主張がない分だけ、そういった本物感が見えてくる。

 また、3車の車格や横行性の違いを表す装備としてはカラーHUDに注目。NXは標準グレード系はOPだが、他は標準装備となる。ハリアーは最上級のZ系のみ。RAV4はPHVの最上級仕様、ブラックトーンに限定されている。運転席パワーシートなどの一般的な快適装備に大きな隔たりはないが、プラスαの利便性や先進的機能を求めると、NXは1クラス上の装備を備えている。

 この3車の内装や装備の評価は、インパネ周りの操作性も含めた実用性よりも、質と装備面のコスパが基本になる。内装意匠や装備以上に走行性能や乗り味の差があるため、内装装備だけに着目して選ぶのはオススメできないが、機能やプレミアムの演出感のコストバランスはハリアーがやや有利。ハリアーはプレミアムに軸足を置いたコスパの良さも基本コンセプトのひとつだから当然ともいえるだろう。


新型NX
トレンドが注がれたキャビン
派手な加飾は控えめな印象

 インパネはメーターパネルとセンターディスプレイに連続性を持たせたグラスコックピットやカラーHUDの設定など先進的機能感が特徴だが、レザーやメタルの加飾を程よく配して押し付けがましさがない。プレミアムも機能感も落ち着いた雰囲気を大切にしている。操作系も上手に整理され、居心地のいいモダンな書斎のような印象だ。


車載IT機能が集約されるタッチディスプレイは全グレードに標準装備。上級グレードには14インチワイドモニター仕様が奢られる。

スピードメーターはTFTカラー液晶タイプ。グレードにより機能や意匠が異なるが、車両が発信する多彩な情報がグラフィカルに表示される。

パノラミックビューモニターなど周辺監視モニター機能も全グレードに標準装備。ここ数年で強化が著しい駐車支援機能なども充実。

スマートフォンの専用アプリを介して車両ドアの開閉、エンジン始動を行うデジタルキーは全グレードにOP設定される。

ハリアー
レイアウト設計はオーソドックス
巧みな演出も好印象

 大型センターアームレストと連続性を持たせたコンソールやパッドPC型のセンターディスプレイなど、インパネ周りはオーソドックスなプレミアム感と今風の機能感を融合させた設計。Z系はカラーHUDも標準装備する。デザイン面では個性よりも高級感を重視した印象。プレミアムSUVに求められる要素をバランスよく盛り込まれる。


車載ITは、Z系グレードは12.3インチワイドモニター+T-Connect SDナビ、S系とG系は8インチモニター+ディスプレイオーディオの組み合わせになる。

車両後方カメラの映像をインナーミラー内に表示するデジタルインナーミラーは、夜間走行時に重宝する装備。録画機能も備わる。

表面のフィルムに電圧をかけることで、ガラス自体に段階的に光の加減を調整できる調光・透過機能付きのパノラマルーフをOPで用意。

RAV4/RAV4 PHV
アウトドアユースも意識した
カジュアルな内装意匠

 表示系と機能系を独立させるようなトリムデザインにより機能的なSUV感を演出。ただし、レイアウトや基本デザインではハリアーと共通する部分も多く、寛ぎの演出もしっかり出来ている。なお、カラーHUDは標準系には設定されず、PHVの最上級グレードにのみ採用。SUVとしてのコスパも求めたモデルらしい展開だ。


ディスプレイオーディオは全グレードに標準装備。ベーシックなX系は8インチ、G系とアドベンチャーは9インチが装着されている。

サブトランクにカバーを兼ねるデッキボードは、2段階の高さで設置が可能。ボード裏面には汚れ物にも強い防水加工も施される。

【比較ポイント 2】 走り&ドライバビリティ
ハリアーも健闘しているが
性能面でもNXは明らかに優位

 悪路走行を前提にすればRAV4のガソリン車、とくにダイナミックトルクベクタリングAWD採用モデルが優れている。悪路対応力はハリアーが劣るが、オンロードでの快適性を重視した走りの味付けは同車のコンセプトどおり。ならば同じくオンロード重視のNXとハリアーの走りの志向が同じかと言えば、それも間違いである。

 パワートレーンの余力が根本的に異なることもあるが、NXの走りの軸になるのは良質なツーリング性能。高速も山岳路も安心して運転できる領域の拡大と扱いやすさに強みを感じる。重質な味わいの乗り味と厚みを感じさせる静粛性も秀出ており、ハリアーよりもクラス上のモデルということを、明確に感じることができる。

 悪路対応力を求めればRAV4がベストだが、オンロード主体ではNXとハリアーの評価が悩ましい。動力性能はNXにアドバンテージがあるが、穏やかな乗り味を好む向きにはハリアーの走りも魅力を感じるだろう。総合力はNXに及ばないしても、コスパの良さも含めると、ハリアーを積極的に選ぶ意味は十分にある。


新型NX
1ランク上の動力性能と
重厚な乗り味に魅力あり

 走りの味付けもケレン味がない。扱いやすさと高速域や初見の山道でも安心感のある運転感覚は、プレミアムモデルらしい美点の一つ。雑味となる細かな振動や揺れ返しも少なく落ち着いた乗り心地も好印象。パワートレーン性能は価格どおりだが、NX250でもプレミアムSUVらしさは十分に味わえる。ツアラー性能を重視するならFスポーツを選ぶのがベターだ。


ハリアー
高級車らしい穏やかな味付け
ハイブリッド車なら勝負が可能

 穏やかさと静粛性を重視した味付けが特徴。GA-Kプラットフォーム車の中で最も快適性重視で仕立てられているモデルだ。オンロード志向のSUVの中でもソフトな乗り心地が楽しめ、ゆったりとした雰囲気でドライブが楽しめることが美点。ただハイブリッド車に比べるとガソリン車は走行性能でやや見劣りするため、NXと勝負するには少々力不足と言わざるをえない。


RAV4/RAV4 PHV
4WD中心のラインナップだが
オンロードでも良質な走りを披露

 PHV以外のパワートレーンの設定はハリアーと共通しているが、3タイプの4WDシステムが採用されるなど、悪路対応力を強化している。かといって、悪路専用モデルというわけではなく、オンロードでの動的質感も優れており、ちょっと硬めのサスチューンがもたらす乗り味も魅力十分だ。NXとの比較でも高性能モーター搭載のPHVなら十分に勝負できる。


新型NX vs ハリアー&RAV4【結論】
キャラや内装仕立ては好みの問題もあるが
走りの違いは明々白々

 SUVらしい使い方をするならRAV4のガソリン車が最適。オン&オフロードのバランスもよく、汎用性も良好だ。

 GA-Kプラットフォームになって3車とも悪路対応性を高めているが、NXとハリアーは基本オンロード志向にプレミアムをセールスポイントとし、コンセプトや用途的にも競合している。

 プレミアム感をコスパを絡めて比べると、ハリアーはSUV全体の中でもトップレベルだが、動的な質や余裕まで求めると少し厳しくなる。これに対してNXは全ての要素が高いレベルでまとめられている。言い換えるならばNXはオールラウンダー型で、ハリアーは内外装中心のプレミアムSUVと考えればいい。

 3車の比較でNXを推す最大の強みは走り。余裕と安心感、良質さを高水準で両立するNXは、走りのプレミアム感が大きなアピールポイントであり、RAV4はもちろん、ハリアーに対しても格の違いを示してくれる。距離を伸ばせば伸ばすほど、強さを実感できるプレミアムSUVだ。


LEXUS 新型NX
プラットフォームやメカニズム面には共通する部分もあるが、走りの煮詰めや内装意匠の造り込み具合などは、さすがレクサスと唸らされる。ハリアー&RAV4との価格差は従来型よりも拡大したが、そのコストアップに見合うリターンも期待できるだろう。


TOYOTA ハリアー
ガソリン車は動力性能的にライバルとは考えにくいが、ハイブリッド車ならば差はグッと縮まる。上級車らしい落ち着いた内装加飾はハリアーならではのもので、ハリアーの方が好ましいと思うユーザーも多いはずだ。


TOYOTA RAV4/RAV4 PHV

カジュアルな内外装や4WDメインのラインナップからしてオフ系SUVと思われがちだが、RAV4 PHVなどのハイブリッド車の上級モデルともなると、オンロードでも侮れない実力を持つ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

違反したのに「ゴールド免許」が維持できる!?「ブルー免許」に格下げされない5つの“意外な違反行為”とは?
違反したのに「ゴールド免許」が維持できる!?「ブルー免許」に格下げされない5つの“意外な違反行為”とは?
くるまのニュース
ミラノが赤に染まる。フェラーリの公道F1デモランに3万5000人のティフォシ集結……新加入ハミルトンもファンの期待実感
ミラノが赤に染まる。フェラーリの公道F1デモランに3万5000人のティフォシ集結……新加入ハミルトンもファンの期待実感
motorsport.com 日本版
スポーツ走行もツーリングだってイケちゃう! 守備範囲の広いミドルクラスの「スーパースポーツ」バイク3選
スポーツ走行もツーリングだってイケちゃう! 守備範囲の広いミドルクラスの「スーパースポーツ」バイク3選
VAGUE
ホンダF1初優勝から60年の節目の年、5年連続チャンピオン獲得に向け視界良好!?~日本GPに先立ち東京・お台場でイベント開催~
ホンダF1初優勝から60年の節目の年、5年連続チャンピオン獲得に向け視界良好!?~日本GPに先立ち東京・お台場でイベント開催~
Webモーターマガジン
[RX-7]と[510ブルーバード]を借りられる!? [オジサン]感激で嬉し涙が止まらねぇぇぇ
[RX-7]と[510ブルーバード]を借りられる!? [オジサン]感激で嬉し涙が止まらねぇぇぇ
ベストカーWeb
【ワールドプレミア】新型アウディA6アバント登場 アバントの歴史に新章
【ワールドプレミア】新型アウディA6アバント登場 アバントの歴史に新章
AUTOCAR JAPAN
ネオクラシックのスカイラインなど…クラシックカーフェスティバル in アグリパークゆめすぎと
ネオクラシックのスカイラインなど…クラシックカーフェスティバル in アグリパークゆめすぎと
レスポンス
【CG】ホンダ新型「フィット」!? 丸目ヘッドライトな「旧車デザイン」が超カッコイイ! 2026年にも全面刷新!?な予想CGをデザイナーが作製
【CG】ホンダ新型「フィット」!? 丸目ヘッドライトな「旧車デザイン」が超カッコイイ! 2026年にも全面刷新!?な予想CGをデザイナーが作製
くるまのニュース
BMW新型「2シリーズ グランクーペ」は528万円から…日本の道路事情にジャストサイズが嬉しい! ガソリンだけでなくディーゼルもあります
BMW新型「2シリーズ グランクーペ」は528万円から…日本の道路事情にジャストサイズが嬉しい! ガソリンだけでなくディーゼルもあります
Auto Messe Web
「安ウマ」で人気のホンダWR-Vがもっと「ウマ味」をプラス! 弱点だった「上質感」が加わってバカ売れ確実!!
「安ウマ」で人気のホンダWR-Vがもっと「ウマ味」をプラス! 弱点だった「上質感」が加わってバカ売れ確実!!
WEB CARTOP
マツダ CX-30に手動運転装置を搭載したセルフ エンパワーメント ドライビング ビークルを新設定
マツダ CX-30に手動運転装置を搭載したセルフ エンパワーメント ドライビング ビークルを新設定
Auto Prove
アルピーヌF1、2026年に勝利&2027年タイトル争い!? 相談役のフラビオ・ブリアトーレが強気予想
アルピーヌF1、2026年に勝利&2027年タイトル争い!? 相談役のフラビオ・ブリアトーレが強気予想
motorsport.com 日本版
愛犬家必見! シュコダと獣医師の新たな研究で、犬は電気自動車を好むことが判明
愛犬家必見! シュコダと獣医師の新たな研究で、犬は電気自動車を好むことが判明
LE VOLANT CARSMEET WEB
ホンダ「ホーネット2.0」 最新モデルをインドで発表
ホンダ「ホーネット2.0」 最新モデルをインドで発表
バイクのニュース
国交省、新たな図柄ナンバー 十勝・日光・江戸川・安曇野・南信州 5月7日に交付開始
国交省、新たな図柄ナンバー 十勝・日光・江戸川・安曇野・南信州 5月7日に交付開始
日刊自動車新聞
革同等のプロテクション性能! OXFORD「スーパー ストレッチ ジーンズ」がクラウドファンディングに登場
革同等のプロテクション性能! OXFORD「スーパー ストレッチ ジーンズ」がクラウドファンディングに登場
バイクブロス
レクサス LXの一部改良と新ハイブリッドシステム搭載のLX700hを、そして「HIDEKI MATSUYAMA EDITION」を10台限定発売
レクサス LXの一部改良と新ハイブリッドシステム搭載のLX700hを、そして「HIDEKI MATSUYAMA EDITION」を10台限定発売
Auto Prove
欧州 CO2規制を緩和、自動運転開発にテコ入れ 「今こそ行動起こすとき」
欧州 CO2規制を緩和、自動運転開発にテコ入れ 「今こそ行動起こすとき」
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

19件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

323 . 7万円 391 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

50 . 0万円 585 . 5万円

中古車を検索
トヨタ RAV4の買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

323 . 7万円 391 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

50 . 0万円 585 . 5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村