この記事をまとめると
■中古スポーツカーの価格が上がり続けている
コーナリングはバカッ速! 超いいクルマなのに最後の純ロータリーエンジン車「RX-8」が不人気なワケ
■10~15年前であれば数十万円で買うこともできたクルマもあった
■いまでは中古価格が現行モデルを狙えるほど高値になっているケースもある
かつて激安だった中古スポーツカーはいまいくら?
コロナ禍における需要増で中古車全体の価格が上昇したということもあったが、それとは関係なく高値が続いているのが国産ネオクラシックスポーツカーたちだ。
とくに25年ルールで北米輸出へのハードルが下がったモデルの高騰ぶりに目を見張るが、果たしていまから15年ほど前とどのくらい価格差があるのかチェックしてみたい。
日産 スカイラインGT-R
日本が誇るスポーツモデルでありながら、スカイライン時代はほとんど正規輸出がなされなかったGT-R。
15年前はR32の過走行車であれば50万円を切るものも存在しており、R34でも300万円台中盤から中古車が存在していた。
ただ、現在ではもっとも安い部類でも400万円を切るものはほとんど存在せず、R34に至っては1200万円以下の物件は皆無という状態で、まさにけた違いとなっている。
日産 シルビア
いまとなっては貴重なコンパクトサイズのFRクーペということで、NAのAT車であっても高値のプライスとなっているシルビア。
15年前では走行距離が10万km未満でもS14前期のQ’s ATであれば、10万円以下で中古車情報誌に掲載されていることも珍しくなく、ターボの5速MT車でも30万円前後から見つけることができた。
しかし、現在では走行距離が20万kmを超えたNAモデルであっても100万円を下まわることはなく、ターボのMTともなれば、一目見てクタクタであることがわかるような個体でも150万円を超える価格となっているのが現状だ。
数十万円で買えたクルマがいまや数百万円に
マツダ RX-7(FD)
現在のところ唯一無二のロータリーターボを搭載したピュアスポーツモデルであるFD型RX-7は、1991年デビューとは思えない美しいデザインも魅力のひとつ。ただ、15年前はロータリーの中古車は当たりはずれが大きく(これはいまでもそうだが)扱いが難しいというイメージもあった。
そのため、安いものでは50万円以下、希少なAT車はスポーツ走行には不向きということで、30万円台で見つけることも余裕だったのだ。
ただ、それももはや遠い過去の話で、いまではどんなに安くても250万円~、AT車は希少さが付加価値となったのか300万円近い価格が下限となっている。
トヨタ・マークII 3兄弟(100系)ツアラーV
ホイールベースが長めのセダンボディにチューニングのベースにうってつけな1JZターボエンジンを搭載していた100系マークII3兄弟のツアラーV(クレスタはルラーンGだが)も、気づけば高値安定となっている車種だろう。
もともとオジサンセダンがベースということもあって、ターボのMT車自体が当時から希少だったこともあったが、それでも15年前では15万km前後走った過走行車であれば修復歴がなくても100万円以下で見つけることができ、低走行のものでも200万円程度の予算で見つけることができた。
しかし、いまでは最低でも200万円~という状態となっており、そのなかでもMT載せ替え車やエンジンも載せ替えられていて走行距離不明というのも珍しくない状況で、非常に厳しい時代となっている。
ホンダ・シビック(EG6)
シビックといえばタイプRのイメージが強いが、15年前に手ごろに買える速いシビックと言えば、5代目のSiR系、つまりEG6型だった。1トンそこそこの車重に7800回転で170馬力を発生するB16A型エンジンはまさにホットハッチだったのである。
もちろん当時は価格も買いやすく、走行距離10万km未満の修復歴ナシの車両でも50万円前後から見つけることができ、タイプRに憧れを抱きつつも多くの若者がEG6で腕を磨いたのだ。
しかし、いまではもっとも安い部類のEG6でも200万円を優に超える価格となっており、300万~500万円台のものも存在していて、コンディション次第ではもはや現行型のシビックタイプRを凌駕してしまっているのだった。
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