もくじ
どんなクルマ?
ー アウディRS4 これまでのヒストリー
ー 新型RS4アバント 外観のポイント
ー 4.2ℓV8→2.9ℓV6ツインターボへ
アウディRS5がモデルチェンジ 解説、新型はどう変わった? 試乗記も
どんな感じ?
ー 南スペイン、マラガで試乗 印象は?
ー ハンドリングは魅力 乗り心地も良好
「買い」か?
ー 速さと機能性が世界最高のレベル
スペック
ー アウディRS4アバントのスペック
どんなクルマ?
アウディRS4 これまでのヒストリー
クワトロ社を前身とするアウディスポーツ社にとって、「RS4アバント」は最も伝統的なモデルだ。現在にまで続くその歴史の始まりにあるのは、1993年のIAA=フランクフルト・ショーで発表された「RS2アバント」で、これは当時のB4型アウディ80アバントをベースに、ポルシェと共同開発された高性能ワゴンだった。
80アバントがそもそも持つワゴンとしての機能性はそのままに、2.2ℓの直列5気筒ターボエンジンを315psの最高出力で搭載することで、スポーツカー並みの運動性能を実現。それはより高性能で、かつエクスクルーシブなワゴンを望むカスタマーから高く支持された。
このRS2アバントのコンセプトを継承し、クワトロ社が2000年にリリースしたのが、B5型A4アバントがベースとなる、初代「RS4アバント」だった。
以後RS4アバントは、2006年にはB7型A4アバントがベースとなる2代目に、また2012年にはB8型A4アバント・ベースの3代目へと、一時的に生産が行われない期間こそあったものの進化を遂げていく。
そして2017年のIAAではアウディスポーツ社から、第4世代となる新型RS4アバントが誕生。これはもちろん、現行のB9型A4アバントがベースとなっていることは言うまでもない。
新型RS4アバント 外観のポイント
かつてアメリカのレースシーンで大活躍した、「アウディ90クワトロ IMSA GTO」にインスピレーションを得たというディテールを、さまざまなパートで採り入れた新型RS4アバントのエクステリアデザインは、その運動性能を想像させるには必要にして十分な演出だろう。
前後にブリスターフェンダーを採用するのはRS4アバントの伝統的な手法だが、今回ももちろんその例外ではない。30mmワイド化されたフェンダーは、標準で19インチ、オプションでは20インチの選択も可能なホイールとともに、フットワークの強靭さをアピールする。
フロントマスクも、ハニカムデザインの大型エアインテークを採用したことで、さらに精悍なイメージになった。リアデフューザーやルーフスポイラー、そしてオーバルデザインの左右2本出しのエグゾーストパイプ等々、そのスタイルには端正な中にも独特な凄みが感じられる。
新型RS4アバントが最も大きなトピックスとしているのは、もちろん搭載されるエンジンだ。これまで2世代にわたって、クワトロ社はRS4アバントに4.2ℓのV型8気筒自然吸気エンジンを与えてきたが、新型には2.9ℓのV型6気筒ツインターボエンジンが採用されることになった。
4.2ℓV8→2.9ℓV6ツインターボへ
ちなみに初代RS4アバントには、2.7ℓのV型6気筒ツインターボエンジンが搭載されていたから、その意味ではRS4アバントは今回のフルモデルチェンジによって原点回帰したと表現することもできるだろう。
最高出力&最大トルクは450ps&61.2kg-m。このスペックは、最高出力では先代モデルと同一だが、最大トルクは実に17.3kg-mもの強化を果たしたという結果になる。
これに8速ATを組み合わせ、駆動方式をアウディ伝統のクワトロシステムによる4WDとしているのが、パワートレーンの大まかな構成だ。さらにオプションでRSダイナミックパッケージを選択すれば、リアにはスポーツディファレンシャルが装備される。
アウディスポーツ社から発表されたパフォーマンスデータには実に魅力的な数字が並ぶ。0-100km/h加速の4.1秒というデータは、徹底した軽量化の結果、車重が先代モデルから80kg軽くなったことなどとの相乗効果によるもの。最高速はリミッター作動による250km/hとされるが、RSダイナミックパッケージによって、それを280km/hにまで引き上げることが可能だという。
その一方で、燃費性能を約17%改善し、8.8ℓ/100km(=11.4km/ℓ)を実現していることも、カスタマーにとっては嬉しい話題だろう。
どんな感じ?
南スペイン、マラガで試乗 印象は?
12月にもかかわらず、強い太陽光が燦々と降り注ぐ南スペインのマラガ。IAAでのワールドプレミア以来、この地で再び見ることになった新型RS4アバントのエクステリアデザインは、実に魅力的なものだった。
ピュアスポーツの多くに見られるような威圧的な雰囲気はこのモデルにはなく、まずはそのシルエットからワゴンとしての機能性の高さを、続いてスタイリングを構成するシャープなラインから、生産技術の高さというものを改めて確認する。
スポーツモデルとしての演出を楽しむのは、あくまでもその先の話で、フロントマスクでは確かにその独自性を強く主張してはいるものの、全体的には端正なであるとか、都会的に洗練されたであるとかいう言葉によって、そのスタイリングは評することができそうだ。
ちなみに試乗車にはオプションの20インチタイヤ(275/30R20サイズのハンコック製ヴェンタスS1エボ2)が装着され、それがホイールハウスの中に美しく収まっている姿に、走りへの期待も高まった。
キャビンはブラックを基調色としたスポーティーなフィニッシュ。RSのロゴが刻まれたRSスポーツシートは、素晴らしい座り心地とともに絶妙なホールド感を伝えてくれるもの。
操作系は基本的にはA4アバントのそれと変わらないようだが、ヘッドアップディスプレイにはGメーターやタイヤのエアプレッシャーを表示できるなど、究極のパフォーマンスを追求するRS4アバントならではの機能が追加されていることを、ドライブ中に知ることになる。
再びV6ツインターボへと回帰したエンジンは、ともかくストレスを一切感じさせない。最大トルクの61.2kg-mは1900~5000rpmまでのレンジで完全にフラットに発揮されるから、結果的に各ギアでの加速には、いわゆる息の長さというものが明確に感じられるのだ。
コンパクトなターボをツインで装備しているから、ターボラグを感じることもほとんどない。アクセルペダルを踏み込めば、どのようなシチュエーションからでも瞬時に加速体勢を整えることができるのは、このモデルの最大の特長でもある。
高速域でのスムーズさやパワーフィールはまさに圧巻。組み合わされるトルクコンバーター式の8速AT=ティプトロニックSも、スムーズでかつクイックなシフト制御を見せる。
ハンドリングは魅力 乗り心地も良好
ドライバーが走行モードを選択できる、アウディ・ドライブセレクトで「ダイナミック」モードをチョイスして、RS4アバントのノーズをワインディングロードへと向けた。
ほかには「コンフォート」、「オート」、「インディビジュアル」の各モードが用意されるアウディ・ドライブセレクトだが、ダイナミックを選んでも乗り心地には十分な節度がある。ただしリアシートでは、どのモードでも上下動はやや大きく感じられたことも報告しておかなければならない。
ハンドリングは実に魅力的だ。ロールはその量、速度ともに絶妙にチューニングされており、ステアリングの手応えや正確さも、ダイナミックモードではよりスポーティーなものになるから、コーナーには常に安心感を持って進入することができるのだ。
リアにスポーツディファレンシャルを装備する試乗車では、そのトラクション性能の素晴らしさも印象的だった。
さまざまなコンディションが次々に現れるオンロードにおいては、フルタイム4WDの駆動方式はまさに絶対的なもの。とりわけタイトなコーナーからの脱出時には、クワトロシステムによる理想的なトラクション制御の効果は大きい。
今回の試乗ルートには、このRS4アバントがその運動性能をフルに発揮する、ドイツのアウトバーンのようなシチュエーションはなかったが、それでもトラフィックの少ないハイウエイでは、短い時間ではあったが高速域での走りも確認することができた。
ここでのRS4アバントの走りはまさに圧巻。とりわけ直進安定性の高さは印象的で、これならば長時間の高速走行が大きなストレスとなることもないだろう。
「買い」か?
速さと機能性が世界最高のレベル
予算が許すのならば、これほどに魅力的なスポーツワゴンはないと考えてよい。速さと機能性が世界最高のレベルでバランスしたワゴン。RS4アバントをこう評することに、一切の迷いはない。
アウディRS4アバントのスペック
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