EDSSが進化 より安全に
いすゞは、大型路線バス「エルガ」、および中型路線バス「エルガミオ」を改良し発売した。
【画像】路線バスが進化【いすゞエルガ&エルガ・ミオを詳しく見る】 全15枚
今回の改良では、ドライバー異常時対応システム(EDSS:Emergency Driving Stop System)に自動検知機能を追加。また周囲の照度に応じて、自動的にヘッドランプのロービームを点灯・消灯するオートライト機能の追加、バックカメラ・モニターの標準装備など安全性を向上させた。
2019年に標準装備されたEDSSは、走行中、ドライバーが急病などで安全に運転できない状態に陥った場合、乗客やドライバーが非常ブレーキスイッチを押すことで、減速して車両を停止させる仕組み。
今回の改良では、脇見や居眠り、ドライバーの異常をピラーに搭載されたカメラでモニターする自動検知式EDSSを国内の路線バスで初めて採用した。
脇見や居眠りを検知した場合、運転席シートのバイブレーターを作動させることでドライバーに警報し、注意を促す。
また、ドライバーがハンドルに倒れ込むなどの運転姿勢の崩れを検知した場合、運転席シートのバイブレーターの作動、および運転席EDSSスイッチの点滅によりドライバーに運転継続が可能か状況を確認する。
その後、ドライバーの異常を判定するとEDSSが自動で作動し、減速して車両を停止させる。
車内では音声アナウンスと赤色フラッシャーランプにより、異常時であることを乗客に伝達。さらに、車外にはホーンを鳴らし、ハザードランプとブレーキランプを点滅させて異常事態を知らせる。
法規対応や抗菌対策も
今回の改良では、自動車の省エネルギー化と地球温暖化対策のさらなる推進のため、2025年度を目標年度とする重量車(GVW3.5t超、トラック・バスなど)の新たな燃費基準が策定され、この基準に対応。大型路線バス「エルガ」は2025年度燃費基準値を達成した。
また、周囲の照度に応じて、自動的にヘッドランプのロービームを点灯・消灯するオートライト機能を追加し、夕暮れ時や夜間走行時の視認性を向上させた。また、バックカメラ・モニターを標準装備し、車両後退時の事故抑制を図る。
さらに、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた取組みとして、車内の握り棒や伝い歩き棒など多くの人が直接触れる部分の抗菌化を標準仕様とした。
新たに一部座席の足元にエアアウトレットグリルを追加するなど、車内外からの排気・吸気能力の向上を図り、換気性能を向上させた。
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