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小林可夢偉が度々の躍動。荒れた展開のなか、DPiの7台は7秒以内の大接戦【デイトナ24時間決勝/12時間経過時点】

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小林可夢偉が度々の躍動。荒れた展開のなか、DPiの7台は7秒以内の大接戦【デイトナ24時間決勝/12時間経過時点】

 現地時間1月29日(土)13時40分過ぎにスタートが切られたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦デイトナ24時間レース(ロレックス24・アット・デイトナ)は、現地時間深夜にレース折り返しを迎えた。

 アクシデントやトラブルが多発する荒れた展開のなか、12時間経過時点ではJDCミラー・モータースポーツの5号車キャデラックDPi-V.Rが総合首位に立っているものの、5クラスすべてでアメリカンレースらしい僅差の争いが続けられている。

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 晴天に恵まれた、アメリカ・フロリダ州デイトナビーチに位置するデイトナ・インターナショナル・スピードウェイ。23日に行われた予選レースの結果によって決定されたグリッドから、61台の車両がスタートを切った。序盤から光る走りを見せたのは、3番グリッドからのスタートを託されたアリー・キャデラック48号車キャデラックDPi-V.Rの小林可夢偉だった。

 ポールポジションスタートだったウェイン・テイラー・レーシング10号車アキュラARX-05のフィリペ・アルバカーキは5号車キャデラックのトリスタン・ボティエにパスされる。その10号車をインフィールドからオーバルへと出るターン6で可夢偉がオーバーテイク、オープニングラップのうちに2番手へ浮上した。

 さらにスタートから10分過ぎ、可夢偉はトラフィックが絡んだタイミングで5号車キャデラックをパスしてトップを奪うと、開始1時間を前にフルコースイエローが導入されるまでに約4秒のギャップを築き上げた。

 このイエロー導入は、LMP2のEraモータースポーツ18号車オレカ07をドライブするドワイト・メリマンが、ターン6イン側のバリアに激しくクラッシュしたことで導入されたもの。この際、ポストのマーシャルが倒れる様子が映像に映し出されたが、IMSAのスポークスパーソンによれば、病院に運ばれたマーシャルの容態は安定しており、意識もあるとのことだ。

 その後ホセ・マリア・ロペスに代わった48号車は、キャデラック・レーシング(チップ・ガナッシ・レーシング)01号車キャデラックのセバスチャン・ブルデーにターン1で右リヤをヒットされる場面や、ブレーキングでオーバーシュートする場面も見られたが、ピットでカウルを交換するなどして、上位で走行を続けた。

 4時間経過を前に陽が傾くなか、LMP3、GTDプロ、GTDの3台が絡む多重クラッシュがオーバル入り口で発生。ここからのリスタートでは10号車アキュラのウィル・スティーブンスをパスした01号車キャデラックのランガー・バン・デル・ザンデがトップに立った。

 これと前後して、60号車、10号車のアキュラ勢にはタイヤトラブルが発生するなど、レースは荒れ模様となる。現地時間18時には日没を迎え、デイトナは長い夜の戦いへと突入していった。

 7時間目には02号車キャデラックのケビン・マグヌッセンと、ウェーレン・エンジニアリング31号車キャデラックのマイク・コンウェイがホイール・トゥ・ホイールのバトルで2番手争いを演じるなど、イエローのたびにギャップが消滅するアメリカンレースらしい接近戦が随所で展開され、DPiクラスも全車同一周回の展開が続いていく。

 20時過ぎに2度目のドライブを迎えた48号車キャデラックの可夢偉は、ここでも光る走りを披露する。好ペースを刻んで再びトップまで上り詰めると、そこからギャップを拡大していった。1時間強のドライブで可夢偉は首位のままロペスへとバトンタッチを果たすが、僅差の同時ピットインなどもあり、その後も順位はめまぐるしく入れ替わる。

 10時間目のイエローからのリスタート直後には、31号車のトリスタン・ヌネスがスピンを喫して後退する場面も。また、ここでは10号車アキュラをパスしたマイヤー・シャンク・レーシング60号車アキュラのトム・ブロンクビストが首位を奪う。

 12時間目、首位60号車アキュラのカストロネベスには、02号車キャデラックのアール・バンバーが猛チャージ。インフィールドでバンバーが仕掛けトップを奪うが、直後の同時ピットインでは60号車が再逆転を果たす。さらにピットアウト直後、マーカス・エリクソンに代わった02号車は31号車ヌネスに追突する形で接触し、両車がスピンするなど激しい展開が続いた。

 12時間経過まで20分というところで、タイヤが外れてストップしたLMP3車両の回収のためイエローが導入され、この間に各車はピット作業へ。ここでステイアウトした5号車が首位に立ち、レースは残り12時間4分でリスタートを迎えている。

 このリスタートでも激しい順位変動があり、いったんはブルデーに抜かれた60号車アキュラのエリオ・カストロネベスが抜き返して3番手を守るなど、60号車アキュラが速さを発揮。12時間経過がリスタート直後ということもあるが、途中経過のリザルト上でDPiクラスは7台全車が10秒以内にひしめく展開となっている。


 GTLMクラスに代わって今季より新設されたGTDプロクラスでは、KCMGの2号車ポルシェ911 GT3 R、リシ・コンペティツィオーネの62号車フェラーリ488 GT3 Evo、パフ・モータースポーツの9号車ポルシェら有力チームによる上位争いが繰り広げられるなか、12時間経過時点ではウェザーテック・レーシングの97号車メルセデスAMG GT3がクラストップに立っている。

 一方、シボレー・コルベットC8.R GTDの2台はテクニカルトラブル、24号車BMW M4 GT3もトラブルに見舞われるなどして上位争いからは脱落している。

 LMP2クラスでは、PR1マティアセン・モータースポーツの52号車オレカ07がクラス首位に立ち、レーシングチーム・ネーデルランドの29号車オレカがこれを追う展開に。

 LMP3クラスではライリー・モータースポーツの74号車リジェJS P320・ニッサンが、12時間経過時点では首位を走っている。日本の阿部光も乗り込むパフォーマンス・テック・モータースポーツ38号車リジェは、クラス8番手となっている。

 GTDクラスをリードしているのはインセプション・レーシングの70号車マクラーレン720S GT3となっている。

 現地はこのあと夜明けを迎え、各車は13時40分(日本時間31日3時40分)のフィニッシュを目指す。

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