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かつて時代を席捲!! 空前のテントブームの今こそ欲しい ポップアップルーフの名車たち

掲載 更新 3
かつて時代を席捲!! 空前のテントブームの今こそ欲しい ポップアップルーフの名車たち

 世の中には個性的なクルマはいっぱいある。それがデザインの場合、称賛されることもあれば、酷評されることもある。

 そのほかドアの開閉方法などで個性を主張しているクルマも多くある。

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 本企画では、個性的なルーフにスポットを当てていく。個性的なルーフと言っても、スープラが採用しているダブルバブル(2つコブがある)や、ダイハツタフトで復活した大型ガラスルーフなどもあるが、ポップアップルーフについて見ていきたい。

 ポップアップルーフ仕様にカスタマイズしたキャンピングカーは古くからあったが、ここでは自動車メーカーが純正採用したポップアップルーフ車を取り上げる。

 アウトドアブーム、車中泊人気の今でこそ復活してほしいポップアップルーフ搭載モデルを5車種を紹介していく。

文:ベストカー編集部/写真:MAZDA、SUBARU、HONDA、MERCEDS-BENZ、TOYOTA、PEUGEOT、DAIHATSU、MITSUBISHI、NISSAN

【画像ギャラリー】ポップアップルーフだけじゃない!! ルーフで個性を大々的にアピールするたち

マツダボンゴフレンディAFT

販売期間:1995~2006年
価格:224万2000~346万円(1995年)

ポップアップルーフをカタログモデルとして発売したことが凄い。オートキャンプ場でオートフリートップに憧れた人は数知れず

 自動車メーカーが純正採用したポップアップルーフの先鞭をつけたのがマツダボンゴフレンディで、1995年にデビュー。

 マツダ初のBOXタイプミニバンで、セミキャブオーバーのように見えるが、エンジンは運転席下にあったため構造的にはキャブオーバーだった。そして駆動方式はFR。

 奇抜なデザインでもないボンゴフレンディが脚光を浴びたのは、電動でルーフが競り上がるオートフリートップ(AFT)仕様をラインナップしていたからだ。

 ボンゴフレンディがデビューした時はアウトドアブーム全盛ではなかったが、日本人がアウトドアを普通に楽しむようになっていたこともあり、アウトドア好き、キャンプ好きから絶大な支持を受けた。

ノーマルルーフに比べて全高が2mを超えるため3ナンバー登録となった。サンルーフもラインナップされていた

 ルーフを競り上げた状態では、子どもなら立つこともできたし、大人2人が快適に心がることもできた。

 ボンゴフレンディは5ナンバーサイズだったが、AFT仕様は全高が2mを超えるため3ナンバー登録となっていた。

 今でこそ電動でルーフが開閉するクーペオープンがあるが、ボンゴフレンディがデビューした当時は、電動でルーフが競り上がるのは珍しく、特に子どもたちからは羨望の眼差しで見られていた。

 ボンゴフレンディはまさにオートキャンプ場のヒーローだった。

オートラマで販売されたフォードフリーダ。端正な顔立ちをしていたが、ボンゴフレンディのようにはヒットせず。しかしアウトドアが似合う!!

 一芸で名を馳せた典型的な1台と言える。ノーマルルーフとオートフリートップの価格差が30万円程度だったのも人気となって要因だ。

 ちなみにボンゴフレンディのOEMとしてフォードフリーダも販売されていたが、売れたのは圧倒的に本家のボンゴフレンディだった。

ボンゴフレンディの最新中古車情報

スバルドミンゴアラジン

販売期間:1996年~1998年
価格:159万円

 軽ワンボックスのサンバーディアスをベースに1.2Lエンジンを搭載し、3列シート化したのがドミンゴで、スバルは7人乗りコンパクトワゴンと呼んでいた。

 このドミンゴにはポップアップルーフを備えたキャンパー仕様のアラジンがボンゴフレンディの約1年遅れの1996年に追加された。

ルーフ全体が競り上がるタイプのポップアップルーフは唯一無二の存在。完全受注生産で282台しか存在しないため、中古車として出ればすぐに売れるという

 日本で販売されたメーカー純正ポップアップルーフで、ドミンゴアラジンのみがルーフ全体が競り上がるタイプとしている。中腰姿勢すらとれないため圧迫感はあるが、ベッドスペースとしては最適な空間に仕上げていた。

 カタログモデルではあるが完全受注生産で、車両価格は159万円。後から改造することを考えると高くはなかったが、282台を販売してジエンド。

ホンダオデッセイフィールドデッキ

販売期間:1996年~1999年
価格:269万6000~277万8000円(1996年)

日本で一番売れたミニバンにポップアップルーフ仕様が設定されていたことが凄い。ホンダのアグレッシブさが伝わってくる

 ミニバンブームの火付け役であるオデッセイは1994年にデビュー。その2年後の1996年にマイナーチェンジを受けたのだが、同時にポップアップルーフを備えたフィールドデッキを追加設定。

 フィールドデッキは大人2人のベッドスペース確保し、前後両方からデッキスペースに昇降できるがセールスポイントだった。また、テント部にはウェットスーツの素材を使っていたので、防水性に優れていた。

 このルーフはホンダの関連会社であるホンダ特装が開発を担当。ボンゴフレンディの後追いではあったが、当時最も売れているミニバンにポップアップルーフを採用したのはインパクト絶大だった。

ポップアップルーフを収納した状態で大型のタワーパーキングなら利用できることをホンダはと応じ大々的にアピールしていた

 Sタイプ、Mタイプの両グレードに設定され、Sベースは61万1000円の269万6000円、Mベースは54万3000円の277万8000円という価格設定だった。ただ、この価格差はユーザーにとって高く映ったようだ。

 ただ、オデッセイフィールドデッキは1998年に改良されているので、ホンダとしてはある程度評価していたのだろう。

 オデッセイフィールドデッキは、日本で販売された唯一のBOXタイプミニバンではないポップアップルーフ装着車となっている。

ホンダステップワゴンフィールドデッキ

販売期間:1998年
価格:228万8000~265万8000円(1998年)

ホンダのフィールドデッキ第2弾にして最後のモデルとなっているのがステップワゴンフィールドデッキ。オデッセイよりも似合っている

 基本的にポップアップルーフの仕様はオデッセイと同じ。大人2人がゆったりと就寝できるスペースを確保している。

 ボンゴフレンディのオートフリートップ仕様車では、全高が2mを超えていたのに対し、ステップワゴンフィールドデッキは、4WDでも1970mmに抑えていた。

 ルーフを競り上げた状態は、BOXタイプミニバンのステップワゴンのほうが座りがよく見ていてシックリとくる。

オデッセイ、ステップワゴン共通のルーフ内。前後2カ所から昇降できるので利便性は高かった。次期ステップワゴンに設定してほしい

 228万8000円から購入できる価格設定も絶妙で、好きな人にとっては買い得感が高かった。ただ、当時の年間販売目標は1000台となっていたものの、ステップワゴンフィールドデッキが売れまくった、という記憶はない。

 現行ステップワゴンは『わくわくゲート』を採用して話題になったが、次期モデルではフィールドデッキ仕様もありなのでは?

メルセデスベンツV220dマルコポーロ ホライゾン

販売期間:2020年~
価格:938万円

現在日本で唯一新車で購入できるポップアップルーフ車がベンツV220dマルコマルコポーロホライゾン。ネーミングセンス抜群で、名前がカッコいい

 自動車メーカーが純正装着するポップアップルーフモデルを2020年9月現在、新車で購入できるのは、メルセデスベンツV220dマルコポーロホライゾンのみとなっている。このクルマは2020年5月にVクラスに追加されたモデルだ。

 電動ポップアップルーフは、ボンゴフレンディやオデッセイフィールドデッキなどと同じタイプながら、ボディの大きさを生かして、フルフラットにしたフロア、ルーフで最大5人の大人の就寝スペースを確保しているのが凄い。

 価格は938万円と目が飛び出るほどの高額で、一般庶民には高嶺の花なのが玉に瑕だが、設定したメルセデスを称賛したい。

 日本車が先鞭をつけていた技術を現代にメルセデスが復活させたというのがなんだか負けたような気になるのは気のせいだろうか?

大型ボディのためルーフ上のスペースも広い。大人2人がゆったりと就寝できるスペースを確保している。最高のベッドスペースだ

まとめ

 クルマはいろいろな手法で個性を主張することができる。他にない機能を持っているポップアップルーフを新車で購入できるのはメルセデスベンツV220dマルコポーロ ホライゾンだけだ。

 そのマルコポーロは1000万円近い高額車のため、誰もが変えるモノではない。手軽に手に入れることのできる、ポップアップルーフ車を特装車でかまわないからラインナップしても面白いと思う。

【画像ギャラリー】ポップアップルーフだけじゃない!! ルーフで個性を大々的にアピールするたち

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みんなのコメント

3件
  • ボンゴブレンディーに乗ってました。
    ノアとからセレナにこれ付きを設定して欲しい。
    車中泊はあまりしなかったが、海水浴の着替えとかで便利でした。

    何より雰囲気が楽しい。

  • 誤字脱字が酷過ぎる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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