この記事をまとめると
■「ミニバン」「ワゴン」「SUV」のジャンルで俊足なモデルを紹介
見た目は実用車なのにエンジンは超強烈! リアル羊の皮を被った狼な国産車5選
■ハイブリッドやEVはガソリン車には不可能な加速が可能だ
■総出力1000馬力オーバーのSUVも登場している
スポーツカーじゃないのに超速いクルマとは
SDGsだの、カーボンニュートラルだの言っている時代に「クルマは速いほうが偉い」と公言するのは憚られるが、それでも速さが商品力において重要なファクターであることは、プレミアムブランドのモデルが、たとえスポーツカーでなくとも0‐100km/h加速の0.1秒の違いをアピールしていることからも間違いない。
というわけで、ここでは“いま日本で買える”ミニバン、ステーションワゴン、クロスオーバーSUVの3カテゴリーから、速さでおすすめできるモデルをピックアップして紹介しよう。と、言っても速さの指標はひとつではない。ゼロ発進加速と最高速が完全に比例するわけではなく、また0‐100km/hが速くてもコーナリングがさっぱりといったケースもある。
すなわち、これが最速マシンだ! といっても異論反論が出てくることだろう。あくまで独断と偏見で選んだカテゴリー最速モデルと理解して楽しんでいただければ幸いだ。
まずはミニバンから。このカテゴリーは海外モデルが少なく、どうしても国産から選ぶことになる。そうなると圧倒的にパフォーマンスが高いといえるのはトヨタ・アルファード、それも3.5リッターV6エンジン+8速ATのパワートレインを積んでいるグレードだ。
燃料供給システムとして筒内直接噴射とポート噴射を併用する「D-4S」や、吸排気の可変バルブタイミング機構「デュアルVVT-i」を採用した「2GR-FKS」エンジンの最高出力は221kW(301馬力)。最大トルクは361Nmとなっている。
いくら車体が2tを超える重量級であっても、これだけのパワーがあればミニバンとは思えない加速をみせる。その速さはオーナーだけでなく、高速道路などで見かけるアルファードの走りからも感じているというドライバーが多いはずだ。
モーターの力は今や「バカッ速」には欠かせない要素だ
つづいてステーションワゴン代表。速いワゴンといえば、ドイツ系ブランドのモデルとなるが、パワーとハンドリングの両面でトップといえるのがポルシェ・パナメーラ スポーツツーリスモだ。その中でもハイパフォーマンスを誇るのがプラグインハイブリッドの「ターボS Eハイブリッド」である。
4.0リッターのV8ツインターボエンジンの最高出力は420kW(571馬力)。そこに100kW(136馬力)の駆動モーターと総電力量17.9kWhの駆動バッテリーを搭載するスポーツワゴンだ。
V8ターボエンジンとモーターを合わせたシステム最高出力は515kW(700馬力)で、システム最大トルクは870Nm。最高速は315km/h、0‐100km/h加速は3.2秒と発表されているが、このタイムは3リッターターボの911カレラより1秒も速いのだから恐れ入る。
さて、言うまでもなく世界のトレンドはクロスオーバーSUVにある。それだけに各プレミアムブランドが、SUV最速という謳い文句を得るために何百馬力というパワートレインを用意して、しのぎを削っている。
そんな状況において、SUVカテゴリーでけた違いのパフォーマンスを持っているのは、電気自動車の「テスラ・モデルX」といえる。
「ファルコンウイングドア」を上に跳ね上げて後席に乗り込むという体験からしてライバル不在といえる存在感だが、高性能グレードのモデルXプレイドは、3つの駆動モーターを組み合わせることで、最高出力1020馬力を誇っているのだ。0‐100km/h加速は2.6秒と異次元の速さであることが発表されている。
ここまでくると単なる直線番長と思いがちだが、モデルXプレイドのリヤモーターにはトルクベクタリング機能も与えられている。ハンドリングについても期待できる最速SUVである。
ちなみにモデルXプレイドの最高速は262km/hとなっている。また、一充電航続距離は推定536kmということで、電気自動車だからと我慢することなく、思い切り走ることができる点も見逃せない。
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