シミュレーションと風洞実験
ほとんどの人が日常的にあまり考えることのない空気力学。しかし、自動車を走らせるのに必要なエネルギー量に大きな影響を与えている。
【画像】1回の充電で最長756km、超高効率な最新EV【アウディA6スポーツバックeトロンを写真で見る】 全19枚
空気抵抗は速度の2乗に比例して増加する。わかりやすく言えば、速度が2倍になると、抵抗は4倍になるということだ。そのため、例えば60km/hから120km/hに速度を上げると、空気抵抗は2倍ではなく4倍に増加し、燃料や電気の消費量に影響を及ぼすことになる。
空気を切って進む自動車の抵抗を減らすためには、ボディを「なめらか」な形状にすることが重要だ。そのため、デザイナーと空力エンジニアが協力し、外観の美しさと効率性の間で妥協点を見出すのだ。
長い歴史の中で、量産車の空力に大きな変化をもたらしたのはドイツのアウディだった。1983年、アウディ100は、当時の量産車の中で最も低い抗力係数(Cd値)0.30を記録した。
そして今、アウディは新型A6スポーツバックeトロンで、Cd値0.21という驚異的な数値を叩き出した。アウディ史上最も空力特性に優れた量産車とされている。
この数値はどのようにして実現したのだろうか。初期の設計案が完成した後、アウディの空力開発チームは約1300回のシミュレーションを実施。その後、風洞施設で物理モデルのテストに膨大な時間を費やし、細かい部分の修正を繰り返した。
例えば、当初の設計では、車両前面の空気の流れを改善するエアカーテンの吸気口の外側の縁が、理想よりも少しだけ突出していた。これにわずかな調整を加えていき、空気の流れを妨げないようにした。
フロントグリルの下の冷気取り入れ口も微調整し、小数点以下の改善をもたらした。また、ボディ表面のエッジは空気の流れを促し、特定のエリアの低圧を減らすよう注意深く設計された。
車両底面部のアンダーパネルも非常に重要で、空気がスムーズに流れるよう細かな調整を加えたほか、ホイールのデザインによってさらなる改善を図った。
ホイールは、空気がスムーズに流れていく一種の壁を形成するためにフラットにする必要があるが、外観もシャープすることが望まれる。そこで、プラスチック製のエアロブレードを備えた21インチ・ホイールが理想的とされた。19インチと20インチのエアロホイールも用意されている。
車両の基本的な形状、リアの高さや輪郭、底面部の設計は、Cd値だけでなく揚力にも影響するとアウディは言う。この2つの要素が調和するまで微調整を繰り返し、ついに記録破りの空力形状を実現したのだ。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「右車線ずっと走って何が悪いんですか?」質問に回答殺到!?「捕まるよ」「違反です」の声も…投稿者は「後ろから煽るほうが悪い!」と主張 法律ではどちらが正しいのか
なぜ日本人はBEVを買わないのか? 世界で乗用車新車販売比率18%だけど日本だと1.8%な理由
「知り合いの女の子が、軽自動車に軽油を入れて動かなくなってしまった」 ガソスタでの減らないトラブル、どうする? 元店員の「間違え」とは
「横断歩道で譲らないクルマ多すぎです。『止まれ!』と叫んでもいいですか?」質問に回答殺到!?「分かる」「ルール知らん人多すぎ」の声も…法律ではどう書いてあるのか
600万円スタート!? 新型クラウンエステートの国内仕様はこうなる!?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
普通車2台分。中型トラック並みの重さ。
どこがエコなのかな?