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F1第3戦木曜会見:角田裕毅、スプリント予選の導入に「初走行のサーキットでは厳しいが、やりがいがある」と前向き

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F1第3戦木曜会見:角田裕毅、スプリント予選の導入に「初走行のサーキットでは厳しいが、やりがいがある」と前向き

 コロナ禍以前のFIAドライバー会見では、たとえば前戦でチームオーダーをめぐって大揉めした事件が起きたりしたら、当事者ふたりを同席させて会見を盛り上げようとしたものだ。それで行くなら前戦エミリア・ロマーニャGPでのクラッシュ直後、責任は相手にあると非難し合ったバルテリ・ボッタス(メルセデス)とジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が、同じセッションに登場してもおかしくなかった。

 しかしそれではあまりに品格に欠けると主催者は思ったのか、ラッセルはセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)と、ボッタスはセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)と組んで、別々に出席。それぞれの思いを語ることになった。

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 まずラッセルだが、大破したマシンのなかにいるボッタスに殴りかからんばかりの勢いで詰め寄ったことに対しては、「完全に熱くなっていた」「あの一連の行動は、本当の僕じゃなかった」と釈明した。

 レース直後は激しくボッタスを非難していたラッセルだったが、翌日には一転して謝罪のコメントを出している。「時速300kmでクラッシュした後には、すぐに衝動的な行動に出ないで、頭を冷やす必要があった」と。

 ボッタスに非がないとFIAに正式に認定されたことももちろんだが、ラッセルもメルセデスドライバーであり、いわば身内同士の事故だった。しかもバジェットキャップ(年間予算制限制度)が導入されたタイミングでボッタスのマシンを全損させたことで、今後の開発に支障が出るとメルセデスのトト・ウォルフ代表が激怒した。

 これにはラッセルも真っ青になったことだろう。

「(謝罪コメントを出した)翌朝どころか、日曜の夜にはすでに頭が冷えていて、あれは単純にレース中の事故に過ぎなかったと納得できた。ハミルトンやボッタスはいってみればチームメイトのような関係なわけで、彼らとクラッシュすることは絶対に避けるべきだったと思っている」

「僕はいつも模範的な行動や態度を取ろうとしてきた。でも事故直後の僕の行動は、とても模範的とは言えなかった」。その後ウォルフ代表ともよく話し合ったというラッセルは、「トトとの関係は、決して悪くなっていない。いやむしろ良くなってるかもしれない」と、必死に説明していた。

 一方のボッタスは、この件に関しては終始そっけない感じだった。

「レース直後にスチュワードに呼ばれて以来、ジョージには会ってない。翌朝電話をもらったようだけど、僕はまだ寝てたんだ」

「ジョージも同じ考えだと思うけど、もう終わったことだよ。ジョージが謝って、一件落着さ。もはや歴史のひとコマだよ」

 ボッタスはそんなことより、コース上でルイス・ハミルトンと同じパフォーマンスを発揮できてないことの方が気がかりなのだろう。

 木曜会見でもうひとつ話題になったのが、早ければ7月のイギリスGPで試験導入されるスプリント予選だった。「どう思うか」と問われたドライバーたちの大部分は、「実際にやってみないとわからない」と答えていた。

 そんななか、印象に残ったコメントを出したドライバーが3人いた。まず角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)だ。

「いいと思う。たとえば初めてのサーキットでスプリント予選をやったら、僕のようなルーキーには厳しい。でもやりがいはあるよね」と、コース上の走り同様、かなり積極的だった。

 もうひとりはシャルル・ルクレール(フェラーリ)である。「(導入には)大賛成だけど、メインレースの価値が下がらないことが何より大切だよね」と、答えていた。

「前日に100kmのスプリントレースを行うことが、メインレースにどんな影響を及ぼすか。そこをしっかり見極めないとね。グランプリ週末の最大のイベントは、日曜日のレースなんだから」

 3人目は、ハミルトンだ。何と「よく知らないんだ。説明してよ」と、照れ笑いしながら答えたのだ。それでも内容を把握するとすぐに、「なるほど、興味深いね。でもたとえばモナコとか、わざわざそういうことをする必要はない。モナコはすでに、今のやり方で十分にエキサイティングな週末になってるからね」と、きっちり答えていた。

 人工的な関与でレースをおもしろくすることに否定的な立場のハミルトンは、DRS導入の際にも反対意見を述べていた。イモラの走りが典型的だったが、レースを面白くするのは結局は自分たちドライバーだという自負が窺えるコメントだった。

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