2016年8月に発表された現行「ホンダ NSX」のフィナーレを飾り、これまでのNSXの進化の集大成として送り出されるのが、8月30日に国内発表された「NSX タイプS」だ。
ホンダのスポーツモデルというと、ハードコアモデルとして「タイプR」を思い浮かべるが、タイプRがサーキット走行をメインに性能が突き詰められているのに対し、タイプSは、ストリート走行を視野にトータルバランスを追求したモデル。「人間中心のスーパースポーツ」をコンセプトに掲げるNSXにとって、そのコンセプトとも親和性も高く、誰もが楽しめる“究極のNSX”といえるかもしれない。
ホンダの誇り「NSX」が2022年12月に生産終了。日本のスーパーカーが世界の一線にとどまれない理由とは?
NSX タイプSは、とにかくその内容がスゴい。全世界350台限定、日本においてはわずか30台しか販売されない限定モデルにもかかわらず、専用のボディカラーの設定に始まり、エクステリア、インテリア、パワートレイン、シャシーとあらゆるところに手が入れられているのだ。性能を追求するその貪欲な姿勢はもはや採算度外視?と心配になるほど。ホンダの本気度が伝わってくる。
NSXで追求されているのは、ドライバーとクルマの一体感を高め、あらゆる場面で“スーパースポーツ”を操る喜びを味わえること。パワートレインは、エンジンの燃焼効率の向上にはじまり、ターボや冷却系、バッテリー出力やモーター使用可能容量の拡大など、全面的にチューニングが施されている。
さらにはエンジンサウンドのチューニングや、減速時に瞬時に適切なギアにシフトダウンできるパドルホールド・ダウンシフトをホンダとして初採用するなど、新基軸も積極的に導入している。
さらにダイナミック性能を司る「インテグレーテッド ダイナミクス システム」は、アクティブダンパーシステムにタイプS専用のチューニングを施すとともに、電動パワステや、スポーツハイブリッドSH-AWDの駆動配分制御の見直しを行うなど、進化の歩みを止めないスポーツカーづくりの姿勢を感じさせる。
これらのチューニングにより、「Quiet」モードでは、EV走行時の加速性向上やEV走行領域を拡大し、「Sport/Sport +」モードではコーナーのターンインから立ち上がりまで、ドライバーのイメージに忠実なライントレース性や、レスポンス向上が実現しているという。
エクステリアは、前後バンパーを新デザインに変更し、空力性能を向上。ボディカラーにはホンダ初のマットカラーとなる「カーボンマットグレー メタリック」を専用設定するほか、全10色から選択が可能。ちなみにカーボンマットグレー メタリックは、69万3000円!の有償色となる。
インテリアについてはシートのカラーバリエーションを一新し、ヘッドレストにはNSXロゴの刺繍を施している。またグローブボックスにはタイプSの専用ロゴを施した。
NSX タイプSの車両価格は2794万円。9月2日よりNSX PERFORMANCE DEALERにて申し込み受付を開始し、2022年7月に発売予定となっている。
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みんなのコメント
しかし、自分には買えないのでプアマンズNSXも作って欲しいな
s660があるじゃんと言われそうだけれど、個人的にはスープラやZくらいのミドルクラスが欲しい。。