■トヨタ新型「ランドクルーザー ミニ(仮称)」って?
登場が噂されている「ランドクルーザー ミニ(仮称)」は、どのようなモデルなのでしょうか。
【画像】「えっ…!」 これが新型「ランクルミニ」こと斬新デザインの「コンパクトSUV」を画像で見る(36枚)
「ランドクルーザー ミニ」と呼ばれているのは、2023年8月の「ランドクルーザー 250シリーズ」や「ランドクルーザー 70シリーズ」の報道向け発表イベントで、将来のランクルシリーズを示唆するモデルとしてシルエットが映し出された2台のうちの1台です。
スクリーンには“将来予定されているランクルシリーズ”と思わしき大小2台の四角いSUVが映し出され、今にして思えば“大きいほう”はその後の2023年のジャパンモビリティショーでコンセプトカーとして出展された「ランドクルーザーSe」でした。
伝統のラダーフレームではなくモノコックボディかつ電気自動車(EV)というこれまでのランクルの概念を打ち破るモデルです。
一方“小さいほう”は、現在のところ続報がありません。
シルエットから読み取れるのは、全長はかなり短く(4mを切っているようにも見える)、デザインはスクエアで無骨だということです。また、最低地上高もしっかり確保しているように思えます。
実は、この「ランドクルーザー ミニ」によく似たモデルが、かつて公開されています。それは、「コンパクトクルーザーEV」。
2021年12月に開催されたトヨタのEV戦略説明会でモックアップが初披露され、2022年6月には欧州でコンセプトカー部門のカーデザイン賞を受賞したコンセプトカーです。
というわけで気になるのは「果たしてこの小さなランドクルーザー(と思しきモデル)を発売するのか?」ということですね。
2023年8月のランドクルーザー発表会に登壇したトヨタのデザイン部門トップであるサイモン・ハンフリーズ氏はこう言いました。「(ランドクルーザーを)より手に入れやすくできないか」と。
これは、より手の届きやすいポジションのランドクルーザーを考えているということに他ならないでしょう。
むしろ、シルエットまで公開するということは、すでに市販へ向けて動き出していると考えるほうが自然。市販する確率はかなり高いと断言できます。
一方で「EV戦略説明会で『コンパクトクルーザーEV』として発表されただけに、EVだけでガソリン車やハイブリッドはないのでは?」という疑問も出てきますが、そこに展示されていた「Crossover EV」とされるモデルがのちにEVではなくハイブリッドとプラグインハイブリッドの「クラウンスポーツ」として発売されたことを考えれば、「コンパクトクルーザーEV」のパワートレインがEVだけとは限らない可能性は十分。
むしろ、「手に入れやすく」というサイモン氏の言葉を素直に受け取れば、値段を抑えたピュアガソリン車が用意されることも大いに考えられるでしょう。
そしてもうひとつ気になるのは、この「ランドクルーザー ミニ」の車体構造。ランクルといえばラダーフレーム構造が伝統で最新の「300」や「250」でもそれを踏襲していますが、さすがにトヨタも全長4mから4.5mほどのボディに対応できるラダーフレームは持ち合わせていません。
また、ジャパンモビリティショーに展示された“ランクルの将来”を示唆するEVモデルは「ラダーフレームではなくモノコック」と公言されていました。
それを踏まえると、トヨタは今後のランクルに関して「ラダーフレームにこだわらない」と考えているとも読み取れます。
そういった背景から考えると、もしかするとこの「ランドクルーザー ミニ」は市販ランクルシリーズ初のモノコックボディとなることも十分に考えられます。
しかし、たとえそうだったとしてもランクルという名前を裏切ることのない悪路走破性は、しっかり織り込まれるのは間違いないでしょう。
ラダーフレーム構造ではないことに対して熱心なファンはがっかりするかもしれませんが、そういった人は「300」に「250」、そして「70」も選べるラダーフレーム構造のモデルを買えば良いわけで、「ランドクルーザー ミニ」がランクルの新しい世界とファンを開拓すると考えれば良いと筆者は考えます。
また、新開発もしくは何らかの形でこのランドクルーザー ミニにラダーフレーム構造が採用される可能性も現時点では残されてはいます。
というわけで、ランクルのすそ野を広げることになりそうなこの小型モデルは、デビューはまだ先となりそうですが、「手に入れやすいランクル」としてとても気になる存在です。
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世間一般が、『高くて買えない・大きすぎて買えない・買いたくてもお店が売ってくれない』と云う現実を判っていて、この様なことを書いているのだとしたら気に入らないですな。