数多くの中古車が流通している昨今。今回は、「販売終了から20年以上かつ走行距離10万km以上」という条件で、新車時価格を超えるビンテージモデルを探してみた。どのぐらいの価格になっているだろうか?
文/萩原文博、写真/TOYOTA、NISSAN、HONDA、Adobe Stock
えっまだそんな高いの……終売から33年経過もランクル60の中古は新車価格と一緒!? 10万キロ超えの旧車が未だ高額なワケ
■走行距離10万km以上にもかかわらず新車価格超えの中古車あり!
販売終了から20年以上かつ走行距離10万km以上でも、新車時価格を超えるビンテージモデルが存在する(xiaosan-stock.adobe.com)
クルマに限らず、一般的なモノの価値は新品(新車)のときが最も高く、時間の経過ともに価値は下がっていく。そしてクルマや時計など一部の趣向品は、一定の時間が経つとビンテージと呼ばれて、再び価値が高くなるのだ。
大手の中古車検索サイトでは現在、50万台以上の中古車が流通している。そのなかに、年式も進んでいて、走行距離は10万kmを超えているにもかかわらず、新車時価格を超えるプライスを付けたクルマが数多くある。
今回はこういった車種をピックアップし、年式、走行距離の進んだ中古車にもかかわらず、新車時価格を超えるビンテージモデルとなるのかを検証してみた。
まず販売終了から20年以上が経過した、走行距離10万kmを超える中古車で、新車時価格を超えるプライスを付けている車種を調べてみた。
■筆者によるセレクト! 新車価格以上のビンテージモデル 3選
1980年~1990年まで販売されたトヨタランドクルーザー60。現在の中古車相場は、約170万~約539.8万円
まずピックアップしたのは、1980年~1990年まで販売されたトヨタランドクルーザー60。最新モデルであるランドクルーザー300のルーツと呼べるモデルで、ステーションワゴンライクなスタイルが特徴だ。
ランドクルーザー60の新車時価格は約195.9万~約334.1万円だったが、現在の中古車相場は、約170万~約539.8万円。走行距離10万km以上で、334.1万円以上のクルマも60台以上も流通している。
続いてピックアップしたのは、1989年に販売されたパイクカーの日産パオ。初代マーチをベースにレトロな内外装を採用したモデルで、旅行やサファリの冒険気分を味わえるというのがコンセプトだった。
パオの新車時価格は138.5万~154万円。現在のパオの中古車相場は約39万~約340万円。走行距離10万km以上で、154万円以上というパオの中古車は全流通台数の約4分の1となっている。
そして、1991年~1996年まで販売された軽オープンカーのホンダビート。最高出力64ps、最大トルク60Nmを発生する直列3気筒SOHCエンジンを運転席後方に搭載するミッドシップレイアウトを採用したモデルだ。
ビートの新車時価格は138.8万~145万円。現在の中古車相場は約39.8万~約348万円となっている。走行距離10万km以上で、145万円以上のクルマも約11台流通している。
SUVのランドクルーザー60、コンパクトカーのパオ、オープンカーのビートとボディタイプは様々だが、年式、走行距離が進んでいるにも関わらず新車時価格以上のプライスを付けた中古車は、結構流通していることがわかった。
■なぜ年式と走行距離が長い中古車が高価格帯になっているのか?
1991年~1996年まで販売された日産パオ。現在の中古車相場は、約39万~約340万円
これらの車種に共通している点は3点ある。まずは代替となるクルマがないこと。レストアもしくはカスタム済のクルマが多いこと。そして、固定ファンが多いことが挙げられる。
中古車は新車と違って定価がない。中古車の流通台数(供給)と欲しい人(需要)のバランスで中古車価格は上下する。
JDM(Japanese Domestic Market/日本仕様にカスタマイズした車など)といったブームや、25年ルールといったことで需要が国内だけに留まらず、海外まで広がるとすでに生産終了となっている車種は供給が追いつかず値上がりとなってしまうのだ。
すなわちビンテージと呼ばれるクルマには固定ファンに加えて、新たなファンが誕生しても供給が追いつかないうえ、中古車価格が上昇してしまうのだ。
■ビンテージカーを支える存在と増税「13年」の壁とは
1991年~1996年まで販売されたホンダビート。現在の中古車相場は約39.8万~約348万円
そして、年式・走行距離が進んでいるクルマでも安心して所有できるように、販売店などがレストアやカスタマイズを施してパーツを交換しているケースも多い。特にランドクルーザー60やパオなどは専門店がそういった中古車を取り扱っているケースが多く見受けられる。
専門医ともいえるショップが、レストアした中古車であれば、年式や走行距離が進んでいても、弱点を修復してくれるので安心度は高くなるはずだ。
そして、やはり紹介したクルマの代わりが存在しないことも大きな要因だろう。先日、以前ビートに乗っていて、最近S660を購入したというオーナーに出会った。軽オープンカーということは共通だけれども、S660とビートは別物。やはりビートの緩さが懐かしくなったと話してくれた。
このようにしてみてみると、クルマは生活必需品になりつつあるが、年が経って、ビンテージとしての価値が再認識されるというのは趣向品でもあることを感じさせる。こう考えると、年式が進んだクルマを増税するということも早く改めるべきだと思う。
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みんなのコメント
今2000万オーバー、新車時1400万。
底値のタイミングで買えて良かったぜ。
ただ乗れないよ。
盗まれちゃうし、変な奴がついてくるから。