ルイ・デレトラズは、GTPクラスのライバルたちに対してペースの面で苦戦していたにもかかわらず、ウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティの40号車アキュラARX-06がデイトナ24時間レースで表彰台を獲得できたことを「誇りに思っている」と語った。
1月27~28日にアメリカ・フロリダ州のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイにて行われたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の開幕ラウンドにジョーダン・テイラー、コルトン・ハータ、ジェンソン・バトンとともに出場したデレトラズは、優勝した7号車ポルシェ963、2位の31号車キャデラックVシリーズ.Rに続く3位でチェッカーフラッグを受けた。
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デレトラズは、アキュラが決勝レースまでの準備段階でポルシェやキャデラックに匹敵する速さを見せたことは一度もなかったにもかかわらず、残り32分の最終リスタートまでアキュラを優勝圏内に留めることができてうれしいと語った。
「この表彰台は、とても誇りに思うことができる」とデレトラズはSportscar365に語った。
「僕は不平不満を言うのが好きではないけど、(公式テストからの)10日間を通じて僕らが最強ではなかったことは明らかだ。ライバルたちは純粋なペースとロングランの両面で、アドバンテージを持っていた」
「表彰台に立てたこと、そして2台目のペンスキー(6号車ポルシェ963)の速さに食い下がることができたことは、クルー全員にとっての報いとなる。とくに40号車クルーとしての初レースという面ではとても嬉しく、感謝している」
「これ以上のことができなかったのは間違いないが、もっと悪くなっていた可能性もある。誰もが完璧な仕事をしたよ。選手権を考えれば(3位は)良いポイントだし、僕はたしかに(フルタイムドライバーとしては)1年目かもしれないけど、絶対に勝ちたいんだ」
最終リスタートでデレトラズは、ターン1で6号車ポルシェのマシュー・ジャミネからのアタックに抵抗し、懸命に3位を維持した。フィニッシュ時点での2台の差は、コンマ4秒未満だった。
「(残り1時間を切って)イエローが出たときは、うれしかった。勝つチャンスがあるかもしれないと思っていたが、一方で他のクルマを後ろに留めることができるか心配でもあった」とデレトラズは語った。
「すべてを出し尽くしたよ。ターン1のリスタートでマシューと少し接近した。僕らはサイド・バイ・サイドで進入していったけど、確実にポジションを保たなければならなかった。僕らは良い友人だし、僕らの間には多くのリスペクトがある。良いバトルだったね」
「その後はペースがなかったけど、少なくともトップスピードは充分だったので、彼を背後に留めることができた。かなりのプレッシャーだったけど、諦めずに頑張り続けたよ」
■「クルマの外からの操作」でマシンが息を吹き返す
40号車はレース中間点を過ぎたところでパワーロスにより、コース上で一時ストップを喫した。このときステアリングを握っていたデレトラズは、何度かパワーサイクル(再起動)を試みて、最終的に問題を解決することができたという。
このトラブルにより彼が失ったのはわずか1周のみで、その後のコーション・ピリオドでラップダウンを挽回することができた。
これとは対照的に、姉妹車の10号車アキュラARX-06は、フィリペ・アルバカーキが数時間前に同様の問題に見舞われた後、自力でリスタートすることができず、ハーネス類を交換するためガレージへと運ばれ、長時間の修復を強いられた。そして、最終的に完走することもできなかった。
「僕のクルマは、10号車とよく似た方法でシャットダウンした」とデレトラズは振り返る。
「すべてを失って、もうゲームオーバーだと思った。クルマが(惰性で)動いているなかでパワーサイクルをしようとしたけど、うまくいかず、停車して再度試したけど、動作しなかったんだ」
「外側にもボタンがいくつかあるので、マシンの外に出て、外から試してみた。そしてコクピットに戻ると、今度はスイッチが入ったんだ。そこで僕はすぐにシートベルトを付け直し、1周おくれでレースに合流することができた」
「諦めなくてよかったよ。なぜドライバーは自分のクルマをよく理解する必要があるのか、それを示すいい結果にもなったしね」
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