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BYDがカスタムカーや旧車イベントに出展する意義とは?「シール」の導入でセダンの復権なるか!?

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BYDがカスタムカーや旧車イベントに出展する意義とは?「シール」の導入でセダンの復権なるか!?

BYDシールは2024年央に登場予定

中国のEVメーカーであるBYDですが、新CMに長澤まさみさんを起用するなど、プロモーションにも余念がありません。そのBYDが旧車のイメージが強いイベントにも出展していますが、なぜなのでしょうか?

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ブラックを基調としたブースが印象的だった

2024年4月12日~14日に幕張メッセで開催された「オートモビルカウンシル2024」は、自動車文化を形成するさまざまなエレメントを取り込み、単なる自動車ショーの枠を超えようとしている。たとえば、クラシックカーとは程遠いEVメーカーであるBYDの出展がその最たるものだ。バッテリーの技術革新を追求し続け、電気というクリーンなエネルギーを誰もが安心して使えるようにしてきたBYDは電気自動車販売台数世界No.1というポジションを確固たるものにしている。

あまり知られていないことだが、BYDのEVバスは日本国内シェア約8割を超え、累積走行距離はすでに約240万km以上となっている。さらに安全性能と環境性能を両立させたEVフォークリフトは農家や市場などのさまざまなシーンで物流の脱炭素化をサポートしている。

大容量、長寿命、安心、安全なバッテリー技術で乗用車の分野にも力を入れているので、ここ最近、電気自動車を購入する際の選択肢としてBYDに注目する人が増えており、オートモビルカウンシルのような趣味性が高いイベントとの親和性もアップしているのであった。

2024年のオートモビルカウンシルでは、ブラックを基調として精悍なブースを展開。すでに発売している「ATTO 3」(450万円、消費税込)と、2024年央の発売が予定されている「シール」を披露した。両モデルともボディカラーがブラックだったこともあり、ブースの統一感がピカイチだった。

コンパクトSUVのATTO 3は、EVならではの加速性能と静粛性を誇り、先進技術による安全機能も標準装備している。1回のフル充電での航続距離は約470kmで、急速充電時は約30分で30~80%をチャージできる。

BYDのコアバリューはバッテリー技術の高さと練度で、BYD独自の特許技術であるブレードバッテリーと、それを前提にしたEV専用プラットフォームのe-Platform3.0がATTO 3の高水準なパッケージングを実現している。

空力性能ではCd値0.29を実現し、高速走行時の空力性能が高いボディは躍動感あふれるスポーティなデザインで、スタイリッシュで力強いフロントビューを特徴としている。インテリアは、15.6インチの回転式タッチスクリーンや開放感をもたらすパノラマサンルーフなどを装備し、快適な車内空間となっている。

ファストバック的なスタイルのシールは、すでに中国では2022年5月から発売されており、一充電走行距離(WLTCモード)が後輪駆動で640km、四輪駆動で575kmとなるBEVセダンだ。そのボディサイズは全長4800mm×全幅1875mm×全高1460mmで、トレッドはフロントが1620mmで、リアが1625mmとなっている。ホイールベースは2920mmだ。

ミニバン全盛の日本ではセダンが貴重な存在となっているが、従来のエンジン車のようなエクステリアデザインで、サイズ的にも使いやすいシールは、セダン復権のきっかけになるのかもしれない。

BYDはコンパクトEVの「ドルフィン」(363万円、消費税込)/ドルフィン ロングレンジ(407万円、消費税込)もラインアップしているので、クラシックカーを愛用している方は、普段の足としてBYDの各車の中から最適だと思うモデルを選択するというのもひとつの手だろう。

AMWノミカタ

BYDは大阪オートメッセにも出展しており、クルマ好きが集まるイベントには全方位的にリーチしている感がある。他の自動車メーカーのEVも、ここ日本市場においては苦戦しているというのが実情だ。BYDは先入観や固定観念に囚われず、あらゆる購買層にリーチして、独自のリサーチを行っているのではないだろうか。旧車オーナーの多くが、現代のクルマに運転する歓びを見いだせないでいる。ならば普段使いの足クルマには、ちょっと洗練されて値段も手頃なEV──つまりBYDという選択は十分にありえるだろう。

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