全日本ラリー選手権は3月15~17日、第2戦新城ラリー2019が行われ、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)が2019年シーズン初優勝を達成した。また、スバル陣営は2018年シーズン第3戦から10連勝を挙げる形となった。
愛知県新城市を拠点に争われる新城ラリーは、これまでシーズン最終戦として開催されることが多かったが、今年は開催時期が春に移され、第2戦として行われた。
3月15~17日の新城ラリー2019でトヨタ・ヤリスWRC、GRスープラが走る。スープラには脇阪寿一搭乗
2日間に渡るラリーで、設定されたSSは12。合計の走行距離は82.96km、リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は299.21kmで争われた。
ラリーは競技初日のSS4を終えた時点で奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)が総合首位につけ、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)、勝田がそれを追う格好となる。
この時点でトップと3.9秒差だった勝田は、続くSS5で奴田原に8.6秒差をつける走りでステージ優勝。総合トップにおどり出ると、続くSS6ではステージ3位に入り、奴田原との差を1.8秒として初日を終えた。
明けた競技2日目も勝田、奴田原、新井による三つどもえのバトルが展開する。この日最初のステージとなったSS7で、勝田はステージ5位に沈んでしまい、総合でのリードが0.3秒まで縮まってしまう。
続くSS8では勝田がトップトタイムで反撃したものの、SS9では奴田原が渾身の走りで勝田に5.7秒差をつけることに成功。総合首位に返り咲いた。
SS10は新井が制し、勝負は最後の2SSへ。この時点で首位は奴田原、総合2番手の勝田は2.3秒差、総合3番手の新井は13.7秒差だ。
迎えたSS11は勝田がトップタイムを刻んだSS8“雁峰西”を再走するステージ。ここで勝田は奴田原に17.4秒もの大差をつける走りをみせてステージを制し、15.1秒の大量リードでふたたびトップを奪ってみせた。
充分なマージンを手にした勝田は、雪もちらつくコンディションとなったSS12をステージ4位で走破。最終的に5.7秒リードで2019年シーズン初勝利を手にした。総合2位は奴田原、総合3位には「ターボのトラブルがあった」という新井がつけた。
2018年の第8戦以来に勝利を手にした勝田は「後半の雁峰西(SS11)は渾身の走りができたと思っています。反省は鬼久保(SS3、6、9、12)が遅いことですね」と語っている。
「かなり気合を入れて走っているんですが、タイム差がついてしまっているので、原因を考えて対処していく必要があると思います」
そのほかJN2クラスでは眞貝知志/安藤裕一(トヨタ・ヴィッツ)がクラウス優勝したほか、JN3クラスは山本悠太/山本磨美(トヨタ86)が、JN4クラスは高橋悟志/美野有紀(スズキ・スイフト)が、JN5クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)が、JN6クラスは大倉聡/豊田耕司(トヨタ・ヴィッツ)がそれぞれ優勝している。
2019年の全日本ラリー選手権第3戦は4月12~14日に行われるツール・ド・九州2019 in 唐津だ。
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