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スポーツカー乗るならMTとATどっち?? GR86は人馬一体でワクワク!! 希少なマニュアルモデルが選べるスポーツモデル14選

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スポーツカー乗るならMTとATどっち?? GR86は人馬一体でワクワク!! 希少なマニュアルモデルが選べるスポーツモデル14選

 AT全盛のクルマ界で希少になってはいるが、現在もトランミッションでMTとATを選択できる車種がある。おなじみの自動車評論家のみなさんに、MTで乗りたいクルマ、ATで乗りたいクルマを挙げていただいた。それぞれに良さ&面白さがあるのだ!!

※本稿は2024年3月のものです
文/片岡英明、国沢光宏、塩見智、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年4月10日号

スポーツカー乗るならMTとATどっち?? GR86は人馬一体でワクワク!! 希少なマニュアルモデルが選べるスポーツモデル14選

■スポーツモデルは絶対にMTで乗るべきなのか?

日産 GT-Rのように、最初からMTを設定していないスポーツモデルもある。速く走るのであれば今やATのほうに分があり、MTは完全に趣味の世界なのだ

 電動化とAT限定免許が主流となり、肩身の狭い思いをしているのが、MTと呼ばれるマニュアルトランスミッションだ。今やスポーツモデルでもMTは少数派となっている。高性能モデルの代表として知られるGT-Rは、最初からMT車を設定していない。

 MT車は、最新の多段化されたATやCVTにモード燃費で勝てなくなっているという事情もある。

 MTを主役とするスポーツクーペの筆頭が、GR86と兄弟車のBRZだ。操る楽しさに満ちたリア駆動と相まって、人馬一体のワクワクする走りを楽しめる。

 6速MTは、先代で苦手とした2速、3速のシフトアップとシフトダウン、5速から4速へのシフトが滑らかに行えるようになった。余裕ある2.4Lエンジンを得て、6速MTの魅力はさらに広がっている。

 6速ATも洗練度を高めた。パドルシフトを駆使しての走りは楽しい。だが、左右の足を駆使しての変速の醍醐味やリア駆動ならではのダイレクトな運転感覚を楽しみたいなら6速MTだ。17インチタイヤなら6速ATでもいいと思う。だが、18インチタイヤ装着の主力グレードは6速MTのほうが絶対に楽しい。

 フェアレディZは、厳しい戦いになった。MTは6速だが、ATは最先端をいく電子制御9速タイプだ。リズミカルに変速し、低回転のトルクが小さい回転ゾーンでも気持ちよい加速を見せてくれる。

 マニュアルモードを選び、パドルを使って持てるポテンシャルをフルに引き出す走りも楽しい。V6ターボは、多段ATとの相性バッチリだ。

 6速MTも6000回転オーバーまで余裕で使い切れ、シンクロレブコントロールをONにすれば、シフトダウンで回転を合わせるヒール&トゥも自動で行ってくれる。

 だが、発進に気を遣うし、変速する楽しさも今一歩だ。レスポンスの鋭いスープラは、積極的に6速MTを選びたくなる。だが、フェアレディZはATもアリだと思う。

■MTをおすすめしたいライトウエイトスポーツ

6速MTが基本だが6速ATが選べるグレードも設定するマツダ ロードスター

 ライトウエイトFRスポーツの代表に挙げられるロードスターは、大がかりな改良を断行した。

 ハイオクガソリンに合わせてパワーアップされた1.5Lエンジンは、高回転の伸びがよくなり、操る楽しさが増している。しかも6速MT車はアシンメトリックLSDやDSCトラックモードも装備した。走り出した直後から進化がよくわかる。

 ショートストロークの6速MTを積極的に選び、走りをとことん楽しみたい、と思わせるのが新しいロードスターだ。2LエンジンのRFも走りの質感を高めたから、6速MT派が増えていきそうな予感がする。

 ホットハッチの代名詞的存在のスイフトスポーツはターボ化によって6速MTの扱いにくさが消えた。トルクが豊かだから守備範囲が広く、街中ではズボラな運転も許容する。それでいて変速も充分楽しめる。シフトストロークを少し短くすれば、さらに運転が楽しくなるだろう。6速ATより操る楽しさは濃密だ。

 アクティブトップ採用のコペンは、走りの質感を高めたGRスポーツがイチオシになる。7速CVTも用意されているが、専用サスペンションやスーパーLSDなどを採用してハンドリング性能を高めたGRスポーツは絶対に6速MT。

 他のグレードのMTも、最新モデルはシフトフィーリングがよくなった。だが、ムード重視の人は7速CVTでも満足できるだろう。

(TEXT/片岡英明)

■改良型で8ATを設定! GRヤリスのGR-DATはオススメか?

改良新型のGRヤリスは2024年春頃の発売予定

 GRヤリスの8速ATにサーキットとグラベル路、雪道で試乗したが、すべての場面で、競争するなら絶対に8速ATを選ぶ。特にグラベル路。コーナーでのギア選びにけっこう迷う。

 低ければ速度乗らないし、高くてもトルク不足で失速しちゃう。8速ATならギアを気にすることなくハンドル操作や荷重コントロールに集中できるから速い! 私レベルのテクニックだといいタイム出すためにも8速ATがいい。

 タイムなんか関係ないという使い方をするのなら、絶滅危惧種の6速MTを強く推奨しておく。

(TEXT/国沢光宏)

■MTを選べるハッチバックはATとどっちがオススメ?

ヤリスは1.5LのFF車で6速MTとCVTが選択可能

 スポーツモデルでも、今やMTは絶滅危惧種になっている。ファミリー派のユーザーが多くを占める4ドアや5ドアモデルともなればなおさらだ。燃費重視の軽自動車の多くはCVTしか設定していないし、その上の登録車でもMTは少数派となっている。

 日本メーカーでMT車を設定しているのは、その多くが海外販売も行っているコンパクトカーだ。世界中にファンを持つトヨタのヤリスは、今もMT車を用意している。ホットハッチのGRヤリスに目が行くが、FFの1.5Lエンジンを積むガソリン車にも魅力的な6速MTを設定した。

 ヨーロッパを主戦場とすることもあり、ヤリスの6速MTは小気味よいシフトフィーリングだ。引き締められたサスペンションと相まってコーナーを駆け抜けるのが楽しい。ダイレクトシフトCVTもスポーティな味わいだが、高回転を使って積極的に走れば、引け目を感じることはない。

 シビックにタイプRが加わったが、これはオーダーを一時停止するほどの人気ぶりだ。が、シビックの1.5LVTECターボに用意されている6速MTも非凡な実力の持ち主である。ちょっと左側にあるが、丸いシフトノブは握りやすく、スムーズにゲートを出入りするのも美点のひとつだ。

 シフトストロークはタイプRのように短めだし、シンクロも強力だから気持ちよく入る。ターボが過給するまでトルクは排気量なりだから、好みのギアを選べるMTは運転が楽しい。エンジンも6500回転まで使い切れるから、高回転をキープして力強い走りを存分に楽しむことができる。

 7速CVTでも軽快な走りを引き出せるが、6速MTでもホンダセンシングを装備するなど、魅力的だ。

■クラッチも使いやすくなった最近のMTモデル

N-ONEはRSグレードのみCVTのほか6速MTが選べる

 軽自動車のN-ONEにもホンダは6速MTを設定した。N-ONEはターボ搭載のRSに6速MTを用意している。シビック以上に高回転を好むエンジンだから変速が楽しい。インパネシフトは手を下ろしたところにあるし、操作ストロークも短いから手首の捻りだけでクイックなシフトを楽しめる。

 7速CVTと比べると、ハンドリングのキビキビ感も一歩上の印象だ。コーナリングで操舵した時に鼻先が軽く感じられ、一体感のある走りを満喫できる。ターボ搭載車だが、実用燃費だってCVTとほとんど変わらないはずだ。

 35年にわたってロードスターを出し続けているマツダは、MTに対する愛情を強く感じさせるメーカーである。SUVにまで6速MT車を設定し、ファンの期待に応えた。末っ子のマツダ2もFF車のガソリン車とディーゼルターボに6速MTをラインナップする。

 オルガンペダルの採用と相まってアクセルを踏み込んだ時の応答レスポンスは鋭いし、1.5Lという排気量のパワーバンドの狭さもMTなら上手に補うことが可能だ。節度感のあるシフトを駆使しての滑らかな加速感はスポーティ。強トルクのディーゼルターボはもちろん、ガソリン車も操る楽しさは格別である。

 ミドルクラスのマツダ3はグレード整理を行い、6速MTの設定は大幅に減ってしまった。これは残念だが、2Lエンジンに組み合わされる6速MTは手に馴染むシフトノブ形状で、ゲート間の距離も適切だからシフト操作もしやすい。

 マツダ車に限らず、ATやCVTより鼻先が軽く、スッキリとしたハンドリングを実現しているのがMT車だ。最近のMT車はクラッチなども扱いやすいから、ぜひ選択肢に加えてほしい。

(TEXT/片岡英明)

■ジムニーのATは? MTで乗るべき?

スズキ ジムニー。全グレードで5速MTと4速ATが選択可能になっている

 極悪路の走破性という観点からすれば、相当のテクニックの持ち主でも、エンストせずアクセルワーク&ハンドル操作に専念できるATを選ぶべきだと思う。

 ただ普通の道で乗るのなら、やっぱりMTでしょう! ハイブリッドや電気自動車の時代になるとガチのMTってあり得ない。絶滅危惧種です。これから買うのなら強く強くMTをプッシュしておきます。

(TEXT/国沢光宏)

■新型スイフトの5MTはオススメか?

スイフトはCVTが基本だが、ハイブリッドMXのFF車のみに5MTを設定

 スイフトのMTはオモシロすぎワロタ。スポーティなわけではなく、ベーシックモデル特有の道具感を楽しむことができる。ストロークは前後左右に大きく、フィーリングも適度に曖昧。

 ソフトレバーを各ゲートに投げ込むような変速はオヤジには懐かしく若者には(たぶん)新鮮。トルクの絶対値が小さいので適切なギアを選ばないと遅い。その“アテにされてる感”がうれしい。だれが運転しても同じじゃ楽しくない。

 ただ常識的にはパワーを効率よく駆動輪に伝達できるCVTのほうが道具としては優秀。

(TEXT/塩見智)

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みんなのコメント

69件
  • s27********
    早いのと楽しいのとは別物でやはり楽しいのは マニュアル シフトだと思います個人的な意見ですが
  • 藍流頓瀬奈
    スポーツモデルのATも最近はよく躾られていてマニュアルより速いとか燃費いいなんて言われるが…
    やっぱマニュアルだね。速い遅い、スムースかガクつくか、すべて自分の操作次第。
    甘えたくは無いんだ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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