この記事をまとめると
■ホンダの軽自動車「N-BOX カスタム」を紹介
【試乗】ヘタなコンパクトカーは敵じゃない! 新型ホンダN-BOXターボは軽の枠を超えた
■標準モデルの「N-BOX」との違いや魅力について解説
■ライバル車との比較やグレードの選び方まで網羅
軽自動車の中で群を抜いて人気のホンダN-BOXカスタム
軽自動車随一の人気車種N-BOX。中でもエアロパーツや専用パーツで外観を仕立てたN-BOXカスタムは高い人気を誇ります。
N-BOXカスタムがどのようなクルマかを詳しく見ていきましょう。
N-BOXカスタムってどんなクルマ?
N-BOXとは多彩な車種が販売されている軽自動車において不動の人気を誇るモデルです。2代目となる現行型は2017年登場しましたが、いまだ人気は衰えず2021年には登録車も含め最も販売台数が多かった国産車となりました。
そんなN-BOXにラインナップされたN-BOXカスタムとは標準モデルと比べエアロパーツや専用のフロントマスクを配してワイルドでスポーティに仕立てられたモデルです。
2020年のマイナーチェンジでワイルドな外観や質の高い内装がさらに磨かれています。
N-BOXカスタムの基本情報
現在、N-BOXカスタムには特別仕様車や福祉車両を含めると10グレードが用意されています。
ボディサイズは各グレードともに全長3395mm×全幅1475mm×全高1790mm(4WDは1815mm)と共通。パワーユニットはS07B型直列3気筒エンジンのNAとターボを用意しています。
NAエンジンの最高出力は58馬力、ターボエンジンは64馬力を発揮。トランスミッションは各グレードや駆動方式問わずにCVTが組み合わされています。
「N-BOX」と「N-BOXカスタム」の違いは?
N-BOXの標準モデルと見た目の違いが明らかなN-BOXカスタムですがどこが異なっているかを見ていきましょう。
まずはフロントグリル。標準仕様と比べ精悍さが強調され迫力が増した専用グリルが装着されています。
外観の違いはフロントだけでなくリアライセンスガーニッシュやリアバンパーもカスタム専用を装着。
またヘッドランプやテールランプの形状も異なります。N-BOXカスタムはシルバー色のバーで上下に分割された9灯式フルLEDライトが配され、ヘッドランプ上部に設置されたウインカーはシーケンシャルタイプとなります。ちなみにシーケンシャルウインカーは軽自動車で初めて採用されました。
標準仕様にはない装備として15インチホイールがカスタムには用意されています。また標準モデルがスチールホイールかホイールキャップしか選ぶことができないのに対して、専用14インチアルミホイールがラインナップされているのもN-BOXカスタムの特徴です。
N-BOXカスタムの魅力【内装】
高級感あふれる内装カラー
ベージュやブラウンを中心としたカラーで仕立てられたN-BOX標準仕様のインテリアをホンダは「心地よい時間が流れるモダンな空間」と称しています。
一方、N-BOXカスタムのインテリアは「漆黒に映えるクロームメッキの輝き」をテーマに、黒を基調とした漆黒のカラーリングと随所に配されたクロームメッキでコーディネート。
シートもブラック×ガンメタ(特別仕様車にはブラック×ボルドーも用意)で仕上げられているなど上質さを感じる配色です。
精悍な外観に合わせシックで高級感あふれるインテリアはN-BOXカスタムの大きな特徴といえるでしょう。
豊富なシートアレンジ
広大な室内空間を有するN-BOXカスタムは多彩なシートアレンジも可能です。
グレードにより「前席フロントベンチシート+後席スライドシート(チップアップ&ダイブダウン機構付き)」、「助手席スーパースライドシート+後席スライドシート(チップアップ&ダイブダウン機構付き)」と仕様はわかれますが、とくにスーパースライドシート仕様のアレンジは秀逸。
助手席を最前端までスライドするとスライドドアからも運転席に乗り込むことができ、助手席を後方にスライドすることでウォークスルーになるなど乗車人数やシーンに合わせ使い勝手を変更することが可能です。
軽最大級の室内空間
N-BOXが売れ続けているのは軽自動車屈指の室内空間を有していることが大きな理由となっているのは間違いないでしょう。
クラス最大級と評される室内空間は前席、後席ともに頭上空間が広大。180cmを超える大人が乗車しても200mm以上のゆとりがあります。
足元空間も十分。ただしリヤシートの座面長はもう少し欲しいなと感じる人が多いかもしれません。
ラゲッジルームもクラストップクラス。リアシートを倒すと自転車も余裕で積み込むことが可能で、シートをフルフラットにすると車中泊も問題なく対応できます。
N-BOXカスタムの魅力【外装】
力強い外装デザイン
N-BOXの標準仕様と比べN-BOXカスタムの外観は精悍さとアグレッシブさを備えた顔つきが特徴。スポーティかつ高級感も合わせもっています。
一番の特徴とも言えるフロントマスクはアッパーグリルのメッキ部が立体化されておりワイルドで迫力を押し出した造形。エアロパーツやメッキをうまく使いこなしていることで大人が乗っても似合う上品な佇まいも感じます。
また特別仕様車の「コーディネートスタイル」や「スタイルプラス ブラック」にはフロントマスクやリアまわりにダーククロームメッキを随所に配置しより迫力を増したデザインを採用。通常のN-BOXカスタムより、更に個性的な一台に仕立てられました。
デザイン性に優れたヘッドランプとテールランプ
先程もお話しましたがN-BOXカスタムはヘッドランプ上部に軽自動車で初となるシーケンシャルウインカーを備えています。
ヘッドランプやテールランプの造形もN-BOXの標準仕様とは異なるデザインを採用し精悍でスポーティーな外観に合わせていることも特徴と言えるでしょう。
フロントランプやリヤコンビネーションランプはフルLED。光り方にもこだわっています。
シックなカラーバリエーション
N-BOXカスタムのボディカラーはプレミアムサンライトホワイト・パールやプラチナホワイト・パール、メテオロイドグレー・メタリックなど2トーンカラーを含め全9色。
いずれも上質さを強調するシックなカラーバリエーションとなっています。
なかでもプレミアムクリスタルレッド・メタリック(ルーフはブラックの2トーン)は鮮やかな赤と車体に光が当たったときの陰影感を両立したメタリックカラーと、ただの赤色ではないことにこだわりを感じます。
N-BOXカスタムの魅力【アクセサリー】
ハンズフリースライドドア、ワンタッチスライドドア
N-BOXカスタムにぜひ装備したいのがハンズフリースライドドアとワンタッチスライドドア、この2つです。
両手が荷物などでふさがっていても足先をかざすこことパワースライドドアが自動で開閉するハンズフリースライドドア。
同じく手がふさがっている状態でも、ボタンを押すだけでパワースライドドアが開閉するワンタッチスライドドア。
どちらも装備することで日常使い時に格段と利便性が増すアクセサリーです。
リモコンエンジンスターター
夏場や寒い冬に便利な装備がこれ。リモコンエンジンスターターをオンにすることで、室温を外気温度に応じて自動に調整してくれます。
大型ルーフコンソール
収納スペースが豊富に用意されているN-BOXカスタムですが、装着することでより利便性が増す収納オプション。
運転席&助手席のフロントガラス上のスペースに装着することでよく使うアイテムを収納することができます。
リアカメラ de あんしんプラス3
後方の車両や駐車枠を検知し運転をサポートしてくれる運転支援ユニット。
リアワイドカメラの映像から後方の危険を検知し、駐車時の入庫・出庫をサポートすることや後方の視覚をサポートしてくれる優れた装備です。
くるますく
エアクリーンフィルターに重ねて設置することで、ウイルス飛沫に特殊な表面形状でダメージを与え、ウイルスを減少させるいまのご時世にぜひ欲しいオプション。
室内空間に浮遊しているウイルス飛沫をエアコン内気循環でキャッチします。
N-BOXカスタムの運転・安全性能
走行性能
N-BOXカスタムにはNAとターボ付きエンジンが用意されていますがどちらも安定した走りを備えた重厚感あふれる走行性能が特徴です。背が高いハイトワゴンでありがちな、車線変更時などに発生する車体の揺れもまったく気になりません。
予防安全性能
N-BOXカスタムは全グレードにホンダの先進安全運転支援システム「ホンダ・センシング」が装備されています。
ミリ波レーダーと単眼カメラなどで運転時の危険を検知する「ホンダ・センシング」には、前を走るクルマと適切な車間距離をキープしながら追従してくれる“アダクティブクルーズコントロール(ACC)”、バック時に車両の後方や斜め後ろにある障害物の接近を知らせてくれる“パーキングセンサーシステム”、また走行時の安心を高めてくれる“衝突軽減ブレーキ”など多彩な予防安全性能を備えています。
衝突安全性能
N-BOXカスタムは軽量で高強度の素材を配置し衝突安全性能に対応する衝突安全設計ボディを採用。
事故の際、乗員の被害を軽減するエアバッグは運転席、助手席はもちろん前席用サイドエアバッグシステム、前席&後席サイドカーテンエアバッグを装備しています。
また万一の際、首へのダメージを軽減する頸部衝撃緩和フロントシートを備えるなど衝突安全性能にも力を入れています。
燃費
ガソリン高が続くなか、気になるのがN-BOXカスタムの燃費性能。
先程お伝えしたように、N-BOXカスタムには2タイプのエンジンが用意されておりNAエンジンの燃費性能はFFが21.2km/L、4WDが19.8km/L。
ターボ付きエンジンはFFが20.2km/L、4WDが19.0km/L(いずれもWLTCモード燃費)。
マイルドハイブリッドエンジンを装備するスズキ・スペーシア(22.2km/L・FF)にはおよびませんが、N-BOXカスタムの燃費性能も優れていることがわかります。
事前に注意しておきたいポイント
高めの価格帯
N-BOXカスタムの価格は178万9700円から225万2800円。高価になったといわれる軽自動車の中でも価格帯は高めです。
同じジャンルのスペーシアカスタムは166万3200円から200万6400円、タントカスタムは178万2000円から199万1000円。ライバル車と比較しても高く感じますが、N-BOXカスタムは全グレードに「ホンダ・センシング」が標準装備。両車にはないシーケンシャルウインカーを装着するなど価格に似合う装備を備えていることを忘れてはいけません。
メーター位置
運転席に座ると目に入るのがステアリング上に配されたメーター。
一見、変わった位置に配置されていると違和感をおぼえる方がいるかも知れませんがN-BOXカスタムのメーター位置は走行中の視線位置が少ないメリットを有しています。
メーター下にはリッド付き収納ボックスも備わっており利便性が高いのも特徴です。
よくある質問
似ている車種は?
スーパーハイトワゴンに属するN-BOXカスタムのライバルといえば、スズキ・スペーシアカスタム、そしてダイハツ・タントカスタム。さらに日産・ルークス ハイウェイスターこのあたりがライバルとなります。
いずれも広大な室内空間を有するスーパーハイトワゴンの標準車をベースにエアロパーツやアルミホイールなどで外観をカスタムした上級モデルとなります。
ターボは必要ですか?
N-BOXカスタムのターボエンジンは最高出力64馬力、最大トルク10.6kg-m。
一方、NAエンジンは最高出力58馬力、最大トルク6.6kg-m。
当たり前かもしれませんがターボ付きエンジンのパワーとトルク、とくに大きなトルクはNAエンジンよりゆとりを持ちます。
ターボ付きエンジンの加速や高速走行時のゆとりはさすがですが、正直、NAエンジンでも動力性能に不足をおぼえることはないでしょう。
ただし、フル乗車時や高速道路を使用するロングドライブではターボ付きエンジンのパワーと静粛性は大きなメリットとなります。
N-BOXカスタムのグレードはどうやって選ぶ?
N-BOXカスタムのグレードはベンチシート仕様、スーパースライド仕様、スロープ仕様によりL、EX、Lスロープに分けられ、そこからNA、ターボ付きエンジン、さらに特別仕様車とグレード展開されています。
グレード別の装備については大きな差がないため、エンジンの違い、またスーパースライド機構の有無を考えグレードを選択することになります。
まとめ
軽自動車において大きな人気を得ているN-BOX。なかでも精悍で上質さを身につけたN-BOXカスタムはとくに魅力を感じます。
標準仕様のN-BOXより個性的ですが大人が乗っても違和感がないN-BOXカスタム。詳しく調べることで多くの人が興味を持つクルマではないでしょうか。
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