両雄がついに統合されてしまう…?
ホップ、ステップ、ジャンプ…まさにそんなところだろうか。初代はエルグランドの牙城を崩し、2代目で盟友・ヴェルファイアを従え地盤を固め、3代目で一気に豪華・勇壮/大胆・不敵路線を強調した。
みんなはどんなフィットを買っている? 受注状況から見る人気グレード
そんな現行型30系アルファード/ヴェルファイア(以下アルヴェル)も、2015年1月の登場から丸5年が経過。普通のクルマであれば「そろそろ次期型を」というタイミングのはずだが、これが普通じゃないのだ。まずは表を見てほしい。
これは、ここ5年間のアルヴェルの販売推移を記したもの。数は1カ月当たりの平均販売台数。参考として代表的なトヨタ車も掲載している(※2019年4月~2020年2月のデータのみ11カ月分。順位は2019年1~12月のデータ。一般社団法人 日本自動車販売協会連合会「乗用車ブランド通称名称順位」から)
薄々は気づいていたが、アルファードの右肩上がりが止まらないのだ。一方、ヴェルファイアはその逆で、すでにダブルスコアの状態にある。
なぜアルファードのほうが売れているのか?
異変が起きたのは、2017年4月~2018年3月期。この時期に何があったかといえば…そう、2017年12月のビッグマイナーチェンジだ。アルヴェルともに、見た瞬間、思わずひるんでしまうほどのギラギラマスクへ。ほかにも、新エンジンの搭載や機能装備の充実が図られた。
ちなみに、2017年当時の販売比率はアルファードの1に対し、ヴェルファイア1.1と後者が上まわっていた。立場が逆転した要因は、いくつか考えられる。そのひとつがエアロ系へのエグゼグティブラウンジ追加だ。
2015年のモデルチェンジ当初、フォーマルな使われ方を想定して標準車系だけとしていたが、ユーザーの要望に応えるカタチでエアロ系に新設。フタを開けると、初期受注の段階で、標準顔の約3倍もエアロのエグゼクティブラウンジが売れた。確かに望む声は少なくなかったのだ。
そしてもうひとつの理由が“顔”。アルファードのエアロ系には、ハルク・ホーガンの“ひげ”よろしく、メッキ加飾を追加。これがカスタム指向のユーザーを中心に大ヒット。一方、ヴェルファイアはより無機的で未来感のある顔つきを目指したが、これにはやりすぎとの声も。
それまでヴェルファイアが担ってきたカスタムベース車としての役割を、アルファードのエアロ系が担うようになったのではないだろうか。
また、アルファードとヴェルファイアの需要の違いとして、「アルファードは一般ユーザーに加えて法人のお客様も多い。年齢層が幅広いのが特徴です」とアルファード/ヴェルファイア専門店のスタッフも語っている。ヴェルファイアの年齢層が狭めなのは、“刺さる人には刺さるが”という現象か。アルファードの法人需要が多いというのも、比較的フォーマルに見える、ということだろう。
2020年5月に予定されているトヨタの全車種併売化により、アルヴェルどちらかの消滅がウワサされている。現時点でアルファードが消えることはまずないだろう。となると…。
〈文=driver@web編集部〉
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みんなのコメント
顔と車名を変えていた次第。
トヨタモビリティへ販売店が
統合されたので消滅するだけの話。
ノア3兄弟も統合されるでしょう。