タクシー向けにサブスク販売
ルノー・グループの新ブランドであるモビライズは、タクシーやハイヤー、法人向けの車両として開発されたEVセダン「リモ(Limo)」をパリ・モーターショー2022で一般公開した。
【画像】販売方式も次世代へ【モビライズ・リモとEZ-1を写真で見る】 全20枚
新型リモは、ルノーと中国の江鈴汽車との合弁会社によって開発されたモデル。昨年9月のミュンヘン・モーターショーで初公開されたが、今回は2022年後半から始まるサブスクリプション形式での販売をアピールするために出展されている。
Dセグメントの4ドア・セダンで、全長は4670mm。最高出力149psと最大トルク22kg-mの電気モーターを搭載し、0-100km/hは9.6秒、最高速度は140km/h(リミッター)とされている。
また、60kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、航続距離は約450kmとされている。AC/DCシステムでの充電に対応し、3つの走行モードと3段階に調整可能な回生ブレーキを備える。
モビライズによると、新型リモは「通常1日に約240kmを走行する都市部でのハイヤー使用」を想定しているという。そのため、特に街中での実用性を考慮し、旋回直径は11.2mに抑えられている。
スタイリングとしては、特徴的なフロントエンドとクーペのような流麗なフォルムを採用し、ルノーの乗用モデルとの差別化を図った。また、フラッシュ式ドアハンドル、LEDヘッドライト、17インチのアルミホイールを装備する。
先述の通り、タクシーやハイヤーのほか、一般企業の社用車としての使用を想定し、耐久性、使いやすさ、後部座席のスペースに重点を置いて設計された。ホイールベースは2750mmで、後部座席では288mmのニールームを確保している。
インテリアは、耐久性に優れたTEPレザー調の素材で仕上げられた。ダッシュボードには、10.25インチのデジタルメーターと12.3インチのタッチスクリーンを搭載。スマートフォンのミラーリングが可能で、Uberなどのドライバーが必要とするアプリにアクセスできるようになっている。
運転席は長時間の使用でも疲れないように配慮されており、フロントシートの間には冷蔵室が設けられている。リアの収納部には2つのUSBポートとボリューム・コントロールを装備する。ラゲッジスペースは411L。
新型リモは、基本的にサブスクリプション方式で販売される予定だが、一般ドライバー向けにも、運転するたびに料金が発生する従量制のシステムが用意される。
モビライズは、2021年初めにルノー・トゥイージーのデザインを発展させた新型「EZ-1」を発売している。リモは、カーシェアリングやデリバリー向けに今後発売する3台の新型EVのうちの1台だ。
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