ドイツを中心に市場展開が始まった本格的プレミアムBEV(バッテリーEV)の「アウディ eトロン」に、魅力的なバリエーションが加わった。ちょっと無骨なスタンダード仕様とは対照的に、滑らかなルーフラインで文字どおり「スポーツ」のイメージを演出している。(Motor Magazine 2020年6月号より)
流麗なフォルムが魅力的だ
アウディeトロンは、ドイツにおける2019年の販売台数で3578台を達成した。絶対数は多くはないものの、ほぼ同時期に発売が始まったメルセデスベンツEQCより存在感は強い。
【くるま問答】交通取締りで警察官がする質問「過去1年以内に違反をしたことは?」の意図とは!
そんなeトロンに加わったスポーツバックだが、外誌ではSUVクーペと表現されているものの、私は違うと思う。私の考えではスタンダード…これまでSUVと呼ばれていたモデルのボディがワゴンで、このクーペはセダンに当たると思う。
つまり、クーペと名付けてちょっとルーフを低くしてスポーティさを売りにする、他のメーカーのSUVバリエーションとは異なり、A3シリーズのようなハッチバックを持つセダンのような存在だと理解したい。だからあえて「スポーツバック」と名付けたのは正解だ。そのデザインは、ちょっと無骨なeトロンにはない魅力を発散している。
もっとも、サイズはスタンダードボディと同一だ。ルーフの後端がなだらかに後方へ落ち込んでいるだけで、室内空間サイズはこれまでのeトロンと変わらない。つまり後席では大人ふたり、ないし子供三人が快適にドライブを楽しむことができる。またラケッジルームもバックレストを起こした状態でスタンダードeトロンよりも45~70Lの差しかないので、引越しでもしない限り普段の使い勝手では問題ないレベルである。
ブーストモードは元気なスポーツカーレベル
テストした55クワトロのパワートレーンは前後のアクスルにフランジされる2基の電気モーターで、そのシステム出力は360psと最大トルク561Nmである。およそ2.5トンの5ドアハッチバックボディを0→100km/hまで6.6秒で加速させ、200km/hの最高速度(リミッター作動)まで引っ張る。またBEV独特のブーストモードでは、6秒間限定ではあるものの408psと664Nmを発生し、0→100km/hを5.7秒まで短縮する。
搭載されるリチウムイオンバッテリーのエネルギー容量は95kWhで、カタログ上の航続距離はWLTPモードで446kmと記されている。アウディによれば、このスポーツバックはCd値が0.25へと低減されたことや駆動系イナーシャの改善によって、同じスペックのeトロンよりもプラス37kmほど航続距離が伸びているという。また充電時間は150kWまでの直流高速充電を利用すれば、30分で80%の充電が可能である。
インテリア全体の印象は相変わらず高品質で人間工学に基づいたデザインが光る。コンソールのドライブレバーをDにセレクトし、電気モーター特有の加速感と感覚をシンクロしながら、まずはインゴルシュタット市内を抜け、アウトバーンを目指す。
テストしたのはまだ3月の初旬だったので255/50R20サイズのウインタータイヤを履いており、スポーツシャシにもかかわらず乗り心地は素晴らしかった。もちろんコーナーでプッシュすると前輪はたやすくアンダーステア傾向を示すが、明快なステリングインフォメーションのおかげでコントロールは簡単。
やや気になったのは斜め後方の視界だが、現代の進んだADAS、とりわけ後方死角ウォーニングやカメラがあれば問題はない。試乗を終えて、少し離れてこのスポーツバックを斜め後ろから振り返って見たが、改めてエステティックでスポーティなデザインに後髪を惹かれる思いがした。
しかも実用性を失っていない。eトロンスポーツバックのドイツでの価格はベース仕様で7万1350ユーロ(約835万円)、6万9900ユーロ(約818万円)のスタンダードボディよりも1450ユーロ(約17万円)高い(いずれもの付加価値税込み)。
このスタイルなら、日本でも人気を博すことは間違いないと思う。ただし、現時点での正式な発売時期や価格は、残念ながらまだ決まっていない。(文:木村好宏)
■アウディ eトロン スポーツバック 55クワトロ 主要諸元
●全長×全幅×全高=4901×1935×1652mm
●ホイールベース=2928mm
●車両重量=2490kg
●モーター最高出力=360ps
●モーター最大トルク=561Nm
●駆動方式=4WD
[ アルバム : アウディ eトロン スポーツバック はオリジナルサイトでご覧ください ]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?