北米でマツダ車が増えている
執筆:Kumiko Kato(加藤久美子)
<span>【画像】北米のマツダディーラーと新型SUV「CX-50」【詳しく見る】 全43枚</span>
撮影:Hiroto Kato(加藤博人)
筆者は10月末から約1か月間、JCCS(日本旧車集会)、SEMA、LAオートショーなどの取材でアメリカに滞在した。
そのほとんどはロサンゼルスとラスベガスの滞在で、ニューヨークが4~5日であった。
2年ぶりにアメリカの道路をレンタカーのカローラで走りながら気づいたのは西海岸の都市でマツダ車を見かける機会がとても多かったことだ。
90年代前半からほぼ毎年、仕事や旅行でアメリカを訪れているが、マツダ車の数が明らかに増えている!
2年の間に何があったのだろうか? マツダ広報部にその理由を聞いてみた。
――今回、2年ぶりにアメリカを訪れてロサンゼルスやラスベガスでとくに多くのマツダ車を見ました。実際にどれくらい売れているのでしょうか?
「北米(アメリカ、カナダ)のマツダ販売台数は、この数年で年間合計約35万台前後を推移していますが、マツダのシェアは2016年の1.9%前後から2021年直近の数値で2.5%以上と着実に伸びています」
「また、アメリカでは2021年5月に販売台数4万2187台と過去最高の月間販売台数を27年ぶりに塗り替えました」
記録達成に大きく貢献したのがCX-30、CX-5、CX-9などのSUVで、これらの3モデルすべてが過去最高の月間販売をこの月に達成しています。
また、コロナ禍の影響で2020年はほぼすべてのメーカーがアメリカ市場において前年割れの販売台数となりましたが、テスラ(+14.9%)、アルファ・ロメオ(+1.6%)、マツダ(+0.2%)の3ブランドだけは前年プラスとなっています」
過去最高の月販 どのモデルが人気?
なんと! 肌感で「マツダ車多いなー」と思っていたら、それはきちんと数字が証明していた。
本当に記録更新するほどの売れ行きだったのだ。ちなみに、2020年にプラスになった3ブランドだが、テスラはさておき、アルファ・ロメオの方は年間販売台数がマツダとは1桁少ない。
ではそのマツダ車。アメリカでは実際にどんな車種が人気で、その理由はどのようなことだろうか?
――北米で特に人気のある車種は何でしょうか?またその理由を教えてください。
「北米のマツダ販売台数を大きく牽引しているのがCX-5で、販売台数のほぼ半分を占めています」
「その理由はデザイン、パワー、走りの良さ、パッケージや装備、価格などのすべての要素がベストバランスであり、商品改良を経て年々魅力がアップしてファン層が拡大していることにあると認識しています」
「CX-30も好調です。これはCX-5で定着してきたマツダSUVに対する高評価をベースに、CX-30は更に取り回しの良さやオンロード/オフロード両面での磨き上げられたハイパワーな走り、洗練されたデザインがとくに都市圏を中心とした顧客の志向にマッチしていると思われます」
今回、CX-5はもちろんだが、CX-30の姿もデパートやショッピングモールの駐車場で、フリーウェイでとても良く見かけた。
そしてご存知の方も多いと思うが、このCX-30にはこだわりのウィンカーが装備されている。
あの「心臓の鼓動のようなウィンカー」(ディミングターンシグナル)だ。
このような細かなギミックというか、繊細なこだわりのようなことはアメリカのオーナーたちに伝わっているのだろうか?
「とくにマツダのデザインに理解のある方には、人間の鼓動のようでマツダっぽい、生き物のようで好感が持てるという定評があります。やや細かいこだわりなのか、それほど多くのアメリカ人は気が付かれてないかも知れません」
マツダファンはどんなイメージを?
ところで、個々のモデルではなくアメリカのマツダファンが抱くマツダのイメージはどのようなものだろうか?
またどんな理由でマツダを選んでいるのか?
――アメリカのマツダ車オーナーの特徴、どういう理由でマツダ車を選んでいるのでしょうか?
「ロードスター(MX-5)やロータリーエンジンなど、もともとマツダブランドに熱狂的なファンも一定数いらっしゃいますが、近年の販売拡大を牽引しているのはいわゆるIA(Independent Achiever)と呼ばれる、年齢を問わず野心的で、自分の持つ道具にこだわりがある新しいオーナー層が、これまで保有していた欧州などのプレミアムブランドから徐々にマツダを選び始めています」
「マツダ車を選ぶ理由としては、洗練されたデザインと走りといった世界共通のマツダ高評価の理由に加え、パワフルな走りやAWDの走破性、優れた安全性能などが、とくに広大で気象状況が激しいアメリカで徐々に高評価を得ていると推定されます」
なるほど! IAと呼ばれる人たちが、欧州プレミアムブランドからマツダ車を選択しつつあるという。
ちなみに、マツダ車への評価の高さは、もちろん販売台数の伸び方を見てもわかるわけだが、もう1つ、注目すべき調査結果がある。
それは、アメリカで1936年に創刊された長い歴史と絶大な信頼に支えられた消費者雑誌「コンシューマーレポート」の調査結果である。
マツダはコンシューマーレポートにて2021年自動車ブランド総合ランキングで1位に選ばれている。10位までのブランドは以下。
1位:マツダ
2位:BMW
3位:スバル
4位:ポルシェ
5位:ホンダ
6位:レクサス
7位:トヨタ
8位:クライスラー
9位:ビュイック
10位:ヒュンダイ
「最も信頼性があるブランド」
コンシューマーレポートで最高評価を得たマツダだが、同誌ではどのようにブランドを評価しているのか?
ベースとなっているのは個々のモデルに対するテスト結果である。
各モデルの総合スコアを見て、ロードテストのパフォーマンス、予測される信頼性、所有者の満足度、および安全性を考慮してレポートカードを編集し、それらすべてを平均して、ブランドの総合スコアを算出する。
そして得られた結果が総合1位という結果である。同誌のブランド紹介でマツダ車は以下のように紹介されている。
「この小さな自動車メーカーは、運転する楽しさを存分にモデルに組み込むことでとても良く知られています。軽量なボディ構造と効率的なエンジン技術を採用し、ハイブリッド技術やその他の高度な技術に頼ることなく燃費を向上させることにも成功しています」
「マツダ車はほとんどの場合、どのモデルであっても軽快なハンドリングを提供します。30年以上前にデビューしたMX-5ミアータロードスター(マツダ・ロードスター)は最新モデルになっても競合メーカーがベンチマークとするスポーツカーであり続けています」
「マツダ3とマツダ6はどちらも快適で、内部がきれいに仕上げられています。CX-5とCX-9 SUVのわたし達のテストでうまく機能しました」
「全体として、マツダの新しいモデルは、現在すべてのブランドの中で最も信頼性があります」
「現在すべてのブランドの中で最も信頼性があります……」マツダはアメリカの権威ある消費者雑誌によって最高の評価を得たようだ。
「日本の小さな自動車メーカー」がこのように評価されるのは日本人としても実に誇らしい。
そしてマツダ車は伝統的にカリフォルニアを中心とした西海岸、ニューヨークなどの東海岸の都市圏において人気が高いとのことだが、近年はブランド価値の浸透によって全般的に全米でシェアが上がってきており、マイアミやテキサスなど、経済発展の著しいエリアなども人気が高まってきているという。
SUVを中心にアメリカで高評価を獲得しつつあるマツダブランド。
11月に発表された新しいSUV「CX-50」の評価も楽しみなところである。
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みんなのコメント
日本だと外車のほうがカッコよくみえる。
もしアメリカに住むならトヨタとかマツダとか
ぜひ乗りたいなって思う。