ガルフとマクラーレンがパートナーシップ契約を締結、スーパースポーツとF1で長期的に協力

レガシーを刻んだ特別な協力関係が復活

マクラーレンとガルフ・オイル・インターナショナル（Gulf Oil International Ltd）は、長期間にわたる戦略的パートナーシップの締結を発表した。世界屈指のブランド力を持つオイルカンパニーのガルフは、マクラーレン・オートモーティブ、そしてF1のマクラーレン・レーシングチームのパートナーとなる。

今回のパートナーシップにより、長く成功を積み重ねてきたふたつのブランドが再び手を組むことになった。ガルフとマクラーレンは、両ブランドが持つイノベーションと開発能力を活用し、公道とサーキットにおいて「勝利の方程式」を築き上げるという共通目標を掲げている。

ガルフとマクラーレンの関係は1968年にスタートし、1973年シーズン末まで続いた。この間、ガルフとマクラーレンはF1とCan-Amシリーズで大成功を収め、40以上のレースで勝利を記録。その後、1990年代のル・マン24時間レースで再びパートナーシップが復活し、マクラーレンF1 GTRが90年代末までガルフ・カラーで参戦している。

ガルフ・オイルのマイク・ジョーンズは、マクラーレンとの協業について次のようにコメントした。

「これはガルフ・ブランドを一流のモータースポーツに復帰させるエキサイティングなパートナーシップです。歴史を紐解けば、ガルフとマクラーレンとの特筆すべき偉業であふれています。そして今、この比類なきパートナーシップの新章を刻むため、私たちは再び手を組みました」

「公道とサーキットにおいて、将来の目標やイノベーションへの野心を共有するブランドと連携できることを誇りに思います。力を合わせて、ガルフとマクラーレンのトップクラスの能力をさらに向上させることを楽しみにしています」

McLaren F1 GTR

マクラーレン F1 GTR

ル・マン・カラーをMSOからもオーダーが可能に

2021年シーズンから、ガルフはマクラーレン・オートモーティブの推奨オイルサプライヤーとなり、高性能エンジンに最適化されたオイルと燃料が、すべてのマシンに採用される。世界中で開催されるマクラーレン・オートモーティブのカスタマーイベント「ピュア」においても、販売店やチームキットにガルフのブランドロゴが配されることになる。

さらに少数の限られたカスタマーには、愛車のマクラーレン製スーパースポーツを、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ（MSO）によるハンドペイントで、ル・マン24時間レースを走行したマクラーレン F1 GTRを再現したガルフ・カラーにすることも可能だ。

マクラーレン・オートモーティブのマイク・フルーウィットCEOは、今回のガルフとの協力関係について以下のようにコメントした。

「ガルフを再び我々の仲間に迎えられるのは、素晴らしいことです。ガルフはマクラーレンの数多くのロードカーやレーシングカーを何年も飾り、長い歴史的な関係があります。そしてマクラーレンにはトップクラスのパートナーを育んできた豊かな歴史があり、再びガルフとの提携を継続できることを嬉しく思います。マクラーレン同様、ガルフもまた卓越した技術力、イノベーション、そしてレースやドライビングの興奮という、キーワードが相応しい存在です」

「すべてのスーパーカーがガルフの燃料とオイルを搭載して、マクラーレン・プロダクション・センターを旅立つことになります。また、社内のビスポーク・チームとともにご自身のマクラーレン製スポーツカーをアイコニックなガルフ・カラーにカスタマイズできることは、きっと興奮を覚えるでしょう」

McLaren MCL35

マクラーレン MCL35

イギリスGPからF1マシンにもガルフのロゴが登場

今回のパートナーシップの再開を受けて、ガルフ・ブランドは7月31日～8月2日に開催されるF1イギリスGPを皮切りに、マクラーレンF1チームのカラーリングに採り入れられる。

ドライバーのカルロス・サインツJr.とランド・ノリスをはじめ、ピットクルーを含む全マクラーレン・スタッフが、2020年のF1シーズンを通して、ガルフのロゴが入ったウェアを着用。F1マシンの「マクラーレン MCL35」のエンジンカバーとミラーにもロゴが配される。

マクラーレン・レーシングのザック・ブラウンCEOもパートナーシップ締結に喜びを隠さない。

「エキサイティングなパートナーシップとなるガルフをマクラーレンに迎え、再びこのふたつのアイコニックなブランドのタッグが実現することを嬉しく思います。ガルフはマクラーレンの歴史の一部です。そのイノベーションや卓越した技術力は業界内でも広く知られていますし、マクラーレンと完璧に相応するでしょう。今シーズンから、パートナーシップをスタートできることを心から楽しみにしています」