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【ランクルの系譜】伝説の「BJ型」から最新モデルまで 偉大な足跡を巡る

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【ランクルの系譜】伝説の「BJ型」から最新モデルまで 偉大な足跡を巡る

車の歴史 [2023.08.08 UP]


【ランクルの系譜】伝説の「BJ型」から最新モデルまで 偉大な足跡を巡る

ついに揃ったランクル3モデル!「70」「250」「300」を総ざらい!

ランドクルーザーの歴史を紐解く……
 8月2日に新型車が発表されて以来、盛り上がりが止まないランドクルーザー。

 「ランドクルーザープラド」から「ランドクルーザー250」への名称変更、そして約8年ぶりに復活が決まった「ランドクルーザー70」により、世界各地で販売されている現行型ランドクルーザーシリーズが再び日本市場で勢揃いする……ドラマティックな展開にワクワクが止まりません。

 大注目のランドクルーザーですが、その誕生は1951年までさかのぼることはご存じでしょうか。御年72歳、数ある国産車の中でも長い歴史を持つモデルの一つなのです。

 今回はそんなランドクルーザーの歴史を、写真と共に振り返ってみましょう。


【トヨタBJ型】ランクルの歴史はここから始まった。富士山6合目トライのエピソードも

1951年式 トヨタBJ型

ランクル250&70の発表会で披露された1951年式 トヨタBJ型
 初代BJ型が誕生するきっかけとなったのは、1950年にアメリカ軍と国家警察予備隊(自衛隊の前身)から受けた4輪駆動車の開発要請でした。

 この車両には、四輪駆動用に改良した小型トラックSB型用のシャシーを採用。これに6気筒3,400ccのB型ガソリンエンジンを搭載し、高性能車「トヨタ ジープ」を作り上げました。

 トヨタ ジープの持つ高性能ぶりを証明すべく、当時の開発責任者たちが富士登山へチャレンジし見事6合目まで走破したというエピソードも残っています。

 結局、警察予備隊用の車両には採用されなかったものの、トヨタ ジープは1953年に民生用に転換して量産スタート。翌年には車名を「ランドクルーザー」に改めています。

 ちなみにこの車名は英語の「Land(陸)」と「Cruiser(巡洋艦)」を合成した名前で、「陸の巡洋艦」という意味です。


【20系】海外への本格輸出がスタート

1955年式 ランドクルーザー 20系
 BJ型の量産開始から2年、より民間用にふさわしい外観にリニューアルした20系が1955年に誕生しました。

 多岐にわたる用途に応えるべく、1960年の40系誕生までに2,285mm~2,650mmまで3種類のホイールベースをラインナップ。当初はエンジンも、初代由来の3.4リッター(B)と、初代末期の消防仕様車に搭載した3.9リッター(F)という、二つの直列6気筒ガソリンユニットが用意されました。

 この2代目から、北米をはじめとした海外への本格的な輸出も始まり、ランドクルーザーの歴史が大きく動いていきます。


ランクル250&70の発表会で披露された1955年式 ランドクルーザー 20系

【40系】24年間販売されたロングセラーの「ヨンマル」

1961年式 ランドクルーザー 40系

ランクル250&70の発表会で披露された1960年式ランドクルーザー 40系
 1955年誕生の20系を経て、1960年に誕生したのが3代目ランドクルーザーの40系。

 国内では「ヨンマル」の愛称で親しまれ、信頼性の高いクロスカントリー車として海外でも高い評価を獲得したモデルです。

 ソフトトップ、2ドアバン、4ドアバン、ピックアップ、消防車と多様なラインナップを展開していましたが、1967年7月にステーションワゴン(FJ55)の登場に伴い4ドアバンは生産終了。

 一方のFJ55は、現行型の300系に続くステーションワゴンタイプの流れを作っています。


1977年式ランドクルーザー FJ40(米国仕様車)

【70系】約40年続く70シリーズの祖

1984年式 ランドクルーザー 70系(FRPトップ車)

1984年式 ランドクルーザー 70系 内装
 業務用途主体で使われていた4輪駆動車が乗用車としても使われるようになった背景から、快適性や操作性などを向上し、新たな需要に応えるモデルとして1984年に40系からバトンを受け取ったのが70系です。

 居住空間を広げるとともに車内の実用性を向上、幌タイプ・バンタイプ・FRP(繊維強化プラスチック)タイプの3バリエーションが揃えられ、翌年にはワゴンタイプが追加されました。

 また、1990年にはそのワゴンタイプが、ランドクルーザープラドの名称で70系から分離しています。


1990年式 ランドクルーザープラド 70系

【80系】高級SUVの性格を強調 レクサス・LXの誕生も

1989年式ランドクルーザー 80系
 1980年代半ばには、現在に続く3シリーズ構成が出揃ったランドクルーザー。その中でもフラッグシップであるステーションワゴンタイプは、メインマーケットである北米などの海外市場を見据えた形に進化を遂げていきます。

 1989年10月に60系の後継車として誕生した80系は、先代からボディサイズを一回り大型化。さらに車両デザインもトラック然とした姿から洗練性のあるスタイルとなり、高級SUVとしての性格が強められました。

 また、1996年にはこの80系をベースとしたプレミアムSUVのレクサス・LXが誕生、北米を中心とした海外市場で販売されました。


レクサス・LX(北米仕様車)

【100系・シグナス】専用装備でプレステージ性高めたラグジュアリーグレード

ランドクルーザー シグナス
 1998年1月に80系の後継モデルとして100系が誕生。4WDとしての基本性能向上に加えて高級SUVとしてのプレステージ性も高められましたが、さらにラグジュアリー感を強めた最上級グレードとして同年12月に追加されたのが、ランドクルーザー シグナスでした。

 外装では独立4灯ヘッドランプや専用大型バンパーを採用。内装には高級本革を使用した専用シートを採用し、特別感と高級感を強調したモデルとなっています。


ランドクルーザー シグナス 内装

【300系・GR SPORT】ダカールラリーの知見を反映したハイスペックモデル

ランドクルーザー 300系 GR SPORT
 ランドクルーザー生誕70周年のアニバーサリーイヤーに満を持して登場したのが、ランドクルーザー300系。

 シリーズ通して培ってきた信頼性・耐久性・悪路走破性を進化させるとともに、“世界中のどんな道でも運転しやすく、疲れにくい走り”を追求した現行モデルです。

 この現行モデルで新たに設定されたのが「GR SPORT」グレード。1995年以来、トヨタが参戦を続けているダカールラリーで得たフィードバックを活かし、ショックアブソーバーや電動デフロック、サスペンション制御システム「E-KDSS」などといった装着アイテムを開発しています。

【参考資料】
10 million and beyond|ランドクルーザー特設サイト:
https://global.toyota/jp/mobility/toyota-brand/features/landcruiser/
トヨタ自動車75年史 車両系統図:
http://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/vehicle_lineage/family_tree/index.html
トヨタイムズ「ランドクルーザー70周年を機に、二人の開発者が語るその歴史と設計思想【前編】」:
https://toyotatimes.jp/report/landcruiser_70th/040.html

【あわせて読みたい】

https://www.goo-net.com/magazine/newmodel/by-vehicle-type-information/199946/

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