F1では現在、カーボン素材のブレーキディスクが使用されている。しかしサプライヤーであるブレンボは近い将来、カーボン-セラミック素材のディスクがF1に導入される可能性があると考えている。
F1のブレーキディスクに使われている素材は、炭素繊維と炭素粉末を樹脂で固め、固めた樹脂を高温で処理することで強化した複合素材だ。しかしディスクが暖まっていなければ制動力を発揮せず、寒い状況やウエットコンディションでは使用に難があることから、市販車にこの技術はあまり普及していない。
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ブレンボは、高性能スポーツカーのブレーキディスクに使われるカーボン-セラミックの進歩により、F1での使用にも十分なレベルに達したと考えている。
ブレンボ・パフォーマンスグループCEOのマリオ・アルモンドは、motorsport.comに次のように語った。
「将来的に(F1の)ブレーキシステムはカーボン複合素材のディスクである必要はない」
「ブレンボは高性能なものも含め、より日常的なロードカーに適した材料を使おうと考えている。カーボン-セラミックブレーキがその例だ」
「F1で我々の通常の製品により近いソリューションを目指したいのなら、その方向に進むことができる」
カーボン-セラミックブレーキは、カーボンディスクの持つ利点のほとんどを有している上、温度特性も改善されている。また耐熱衝撃性に優れているので、耐久性が高まっているのだ。
寿命が伸びることで、ブレーキング時に放出されるカーボンダストも少なくなるため、環境的なメリットもある。
「私は、カーボン-セラミックはそれほど多くの粒子を放出しないので、より環境に優しいと付け加えておく。重くはなるが、F1においても(カーボンと)同じ性能を達成することができた」
F1は、2021年からのブレーキディスクとブレーキシステムの標準化に向けて、先月に入札を開始。現在は入札の評価を進めている段階だ。
その結果は6月14日に発表される予定となっている。アルモンドはブレンボがブレーキディスクとブレーキシステムの入札に参加したと明かしたが、同時にブレンボは他のブレーキサプライヤーと競争を続けたいと考えているようだ。
「ブレンボは、競合他社より優れていることを現場で示すことに期待している」
「それが我々の哲学であり、そのスタンスは常に変わっていない」
「それでも、F1のコストを削減するためには必要だ。ブレーキシステムも、このプロジェクトに含まれている」
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