はじめに 新型アコードとは
text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)
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2月20日、ホンダはアコードをフル・モデルチェンジして21日から発売すると発表した。アコードは、ホンダを代表するアッパーミドルクラスのセダンだ。
初代はシビックの上級モデルにあたるハッチバックとして1976年にデビューし、翌77年にセダンが追加される。2代目以降はセダンのみとなり、代を重ねるごとにサイズアップしていき、日本だけでなく北米やヨーロッパ、アジア、オセアニアなど世界の120を超える国と地域で、累計2000万台(2020年2月現在、ホンダ調べ)が販売されている。
今回のモデルは10代目にあたり、2017年10月に米国で発売され、すでに北米をはじめ南米、中国、オセアニアなどで販売されている。2018年1月には、北米カー・オブ・ザ・イヤーも受賞。日本でも昨年夏にホームページで先行公開され、東京モーターショーにも参考出品されていた。
車名のとおり「人と時代の調和」を目指す新型アコードのプロフィールを解説していこう。
新型アコード 外観
エクステリアは、磨き上げた走りの性能からイメージを膨らませ、動体としての在るべき姿を追求したスタイリングで、アコードならではの上質感や走りのパフォーマンスを表現している。
ロングセラーモデルとしての自信を感じさせる力強く端正なフロントフェイスや、スポーティな走りを実現させ、ゆるぎない安定感を創出する低重心なプロポーションが特長だ。
新型アコードのボディサイズは、全長×全幅×全高が4900×1860×1450mm。
フロントでは、最近のホンダのセダンの共通モチーフであるクロームバーとインラインタイプのLEDヘッドライトを一体デザインとして、ブラック基調の逆台形グリルを組み合わせたマスクが目を引く。
サイドビューはクーペ風の6ライト・スタイルを採用。ホイールベースは従来型より55mm延長され、ロングノーズ化しながらショートオーバーハングでスポーティなプロポーションを生み出している。
リアは横基調のコンビネーションランプと、絞り込まれたトランクのリップやバンパーのエッジなど、ディテールまで磨き上げられている。
新型アコード 内装
インテリアはコンサートホールをイメージした。
水平基調のインパネは薄型の3層構造で、安心感と爽快感を両立させている。またフロントピラーの下端を後方に引くとともにスリム化して、水平視野角を従来型より約10%拡大。
ゼルコバウッド(ケヤキ)調のパネルや、プラチナクロームメッキ仕上げのエアコンダイヤルやドアハンドルなどで、高品位な室内空間を創出している。
メーターは大径2眼タイプで7インチのカラー液晶パネルも組み合わせ、ヘッドアップディスプレイも備える。ステアリングは、しっとりと手になじむ握り心地の本革巻き。ギアセレクターは上級モデルのレジェンドやNSXも採用しているスイッチ式で、先進的な見え方と優れた操作性を両立させている。
シート地は本革を標準装備。フロントは背もたれを従来型より125mm高く設定して上部をタイトに絞り込み、サイドサポートのフロント面をサイド側へツイストさせて、視覚的な爽快感とスポーティイメージを創出しながら、後席からの抜けの良い前方視界を提供する。
リアシートも背もたれの高さを延長し、ゆとりの着座姿勢を実現している。
また後述のようにハイブリッドシステムのレイアウトを検討し、トランク容量はハイブリッドセダンではクラストップの573L(VDA)を確保している。
新型アコード パワートレイン
日本以外の仕向地では1.5L/2.0Lの直4ターボなど、何種類かのパワーユニットが搭載されている新型アコードだが、日本仕様は2モーターによる力強い加速と滑らかな走りを実現するホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」のみを搭載する。
エンジンは、最高出力145psと最大トルク17.8kg-mを発生する2L(正確には1993cc)のアトキンソンサイクルDOHC i-VTEC。
これに発電用と走行用の2つのモーターを内蔵した電気式CVT(無段変速機)を組み合わせる。
走行用モーターの最高出力は184ps、最大トルクは32.1kg-m。
日常シーンのほとんどはモーターで走行し、高速クルージングなどモーターよりもエンジンのほうが高率の良い領域はエンジンで走行し、あらゆる領域で優れた燃費性能を発揮する。WLTCモード燃費は22.8km/L。
パワーコントロールユニット(PCU)はフロントのエンジンルームに、リチウムイオンパッテリーとインテリジェントパワーユニット(IPU)はリアシート下にレイアウトされている。
新型アコード シャシー
ホンダは新型アコードの走りとデザインを圧倒的に進化させるために、低重心・低慣性の「新世代プラットフォーム」を開発した。
主要な骨格を従来型より低く設定し、前後サスペンションは取付け構造を含めて新たに開発。従来型より約15mmの低重心を達成した。
また低重心化によって重心高とロール軸を近づけることで、従来型のプラットフォームに対しロール慣性モーメントを7.2%低減。さらに、ハイブリッドのIPUをリアシート下に搭載してサブフレームやサスペンションの軽量化を徹底し、ヨー慣性モーメントを1.7%低減した。
こうした各部の軽量化や超高張力鋼板の適用拡大により、完成車重量は従来型より50kg軽減しながら大幅な高剛性化を達成。動的性能の向上に大きく貢献している。
サスペンション形式は、フロントにマクファーソンストラット式、リアにE型マルチリンク式を採用し、優れた操縦安定性と応答性を実現。また、上質な乗り心地をもたらし、シーンに合わせたドライブモードの切り替えが可能なアダプティブ・ダンパーシステムをアコードとして初めて採用している。
新型アコード 装備
新世代プラットフォームの採用で、新型アコードは全方位に対し、より優れた衝撃吸収・分散構造を実現している。さらに先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」を標準装備した。
衝突軽減ブレーキや誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリングといった従来の機能に加え、後方誤発進抑制機能とオートハイビームを新たに追加。これにより、新型アコードはサポカーS<ワイド>に該当する。
快適装備も充実している。
前席まわりでは、8インチ大画面ナビゲーションシステム、スマートフォンのワイヤレス充電器、運転席8ウェイ(4ウェイ電動ランバーサポート付き)/助手席4ウェイのパワーシートを搭載。
さらに後席乗員も恩恵を受ける装備としては、プラズマクラスター技術搭載のインテリジェント・デュアル・フルオートエアコン、チルトアップ機能付きフロント電動スモークドガラス・サンルーフ、リアベンチレーション、リアドアサンシェード、シートヒーター(運転席/助手席/後席左右)……などなどを装備。オプションで後付けが必要なものはないといっていいだろう。
新型アコード 価格
日本仕様の新型アコードは、前述のようにパワートレインはハイブリッドのe:HEVのみで、駆動方式もFF(前輪駆動)のみだ。
グレードも「EX」のみのモノグレードとなる。消費税10%込みの車両価格は、465万円。
月間の販売計画台数は、300台とされている。
新型アコード スペック
アコードEXの主要諸元は下記のとおりとなっている。
価格:465万円(税10%込み)
全長×全幅×全高:4900×1860×1450mm
ホイールベース:2830mm
重量:1560kg
ドライブトレイン:直4 DOHC+モーター
排気量:1993cc
最高出力(エンジン):145ps/6200rpm
最大トルク(エンジン):17.8kg-m/3500rpm
最高出力(モーター):184ps/5000-6000rpm
最大トルク(モーター):32.1kg-m/0-2000rpm
トランスミッション:電気式無段変速機
駆動方式:横置きFF
WLTCモード燃費:22.8km/L
タイヤサイズ:235/45R18 94W
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みんなのコメント
昨今のライターさんは極力主観は入れないよう
訓練されてるらしい